e-温泉マイスター 北白川・不動温泉
e-温泉マイスター講座の終了レポート「あなたのお好きな温泉の分析書を見て、源泉名・泉質名およびPRポイントをPRして下さい。」から
e-温泉マイスター 北川由子
はじめての温泉をおすすめするパターンはあまりないかもしれない。
京都市内在住だが、訪れたことのなかった北白川・不動温泉。
先日思い立ち、平日午後から行ってきた。
三条京阪からバスに揺られて約２０分。バス停「地蔵谷」で降りる。
昔からある旅館のような佇まい。石段をのぼり、玄関から入る。
靴を脱いでもじもじしていると、奥から「どうぞーーー」の声。
登場した女将さんは、溌剌として美しい人だった。
休憩所と呼ぶ座敷の大広間に通され、席につくと、
女将さんがひと通り説明してくれた。
不動温泉の発端は１９５４年に遡る。
境内工事の際花崗岩から湧き出す鉱泉が発見され、
けがをした人がこの水で傷を洗うと、治りが早かったことから、
「おたすけ水」と呼ばれる。源泉は軟水で、美味。
煙を吸うことにも効能があり、
ここの食事はすべて「おたすけ水」を用いたものだと知って、
五感のすべてを元気にできる、京都では稀有な温泉だと感じた。
女将さんの肌が、ツルツル！と思わず口にしたら、
毎日入っているからね。さらりと一言。「腑に落ちる」とはこのこと…
何も持たずだったので、タオルを購入（２００円。うれしいロゴ入り！
入湯料と合わせてここで支払う。
源泉の水を少しいただいてから（自由に飲んでいい）いざ温泉へ。
温泉分析書によると、源泉名は不動温泉、
泉温は１１．２度（気温１３．４度）、泉質は単純弱放射能冷鉱泉、
湧出量は１．３リットル／分（自噴）。ｐＨ値は７．４５。
お湯は無色・透明・無味・無臭であり、
体の痛みやこわばり、冷え性、胃腸機能の低下、自律神経不安定症、
ストレス、疲労回復 などに効果がある。
（私がこの温泉に行きたかった理由はこの効果の多さにある）
温泉の温度は４０度だったが、４０度以上の温かさを感じた。
入浴後は体がポカポカして、お肌はしっとり。
休憩所に戻って、再び水分補給。体がゆるんでいい気分だ。
この日は昼食後に訪れたため、食事はいただかなかったが、
次回は絶対朝から行って、温泉と食事を楽しもうと思った。
関西唯一のラジウム温泉だからというのはもちろんのこと、
唯一無二の女将さんの人柄に、多くの人が集まる気がした。
（短い滞在の間に、数年ぶりという方を２名も見かけた）
はじめての温泉だが、想像以上によかった。
五感が癒され、ホッと心身がゆるむ。
不動温泉は京都でおすすめの温泉だ。
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