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別府八湯 温泉本 発行前夜

温泉本」第一号発行前(2000年2月)に 地獄入湯と第して 地獄の源泉に入浴するという企画が飛び出してきました。
温泉チャンピオン 郡司勇さんの「海地獄の湯」に入りたいとの希望をなんとか実現すべく、海地獄の千壽社長(当時、観光協会会長)に日参して実現し、現在の地獄組合事務局の浴場を再開していただきました。
海地獄前から 海地獄→かまど地獄→民宿文楽(山地獄)→血の池地獄 と廻り入湯しましたね 温泉本第一号に 民宿文楽(山地獄)の入浴風景が掲載されています 発行に合わせて郡司さんに「湯上がりエッセイ」を寄稿していただきました。            (菅 健一さんレポートから)

以下 斉藤雅樹さんの入湯記です。(2000年2月20日)

神和苑で郡司さんご一行に面会。いいなぁ神和苑泊... 湯採取のため入湯。源泉付近の熱いこと熱いこと(^ ^;;; 郡司さんにかき混ぜて頂きながらたどり着き採取に成功。しかし少々ヌルヌルの青白湯は相変わらず良い。いつもより鉄輪臭が濃く食塩は薄く感じる。寒い日なので、露天周囲のそこここからミニ湯煙が上がる。やはり鉄輪は冬に限る、と納得。さて、本番(^ ^)

地獄組合事務所(海地獄引き湯)

菅さん吉永さんが湯調整のため一足早く到着。組合前には皆様が集合、総勢10名余。郡司さんを迎え、いよいよ地獄湯めぐりが始まろうとしている。で、海地獄の湯に再び入湯。郡司さんと2ショットをパチパチ撮られる。慣れない私は股間まで写ってしまった(^ ^;

かまど地獄(かまど地獄3丁目引き湯)入場料\400

青白い地獄の引き湯。サービスなのかザボンが置いてある。鈍感な私はカンキツ臭が邪魔して湯がよくわからない(^ ^; 塩味も複雑味も海地獄より濃いが前回よりも薄い気がする。硫黄臭はわからず>鈍感(; ;)

かまど地獄内の湯船

旧京屋旅館(かまど地獄5丁目引き湯)

菅さんのお知り合いであるかまど地獄社長の知人宅。脱衣所には「源泉・竈地獄」なる分析表が掲げてある。朽ちているが立派な浴室浴槽である。日によって青、緑、白、透明、と色を変えるのが5丁目。かまど一番の大池でもある。引き湯蛇口はなんと45℃程度の 適温が間欠的に来ていて感動。今日の5丁目と同じ青白湯であった。うーん今度は緑に入りたい!お宅横の側溝にザァザァ適温捨て湯。

民宿文楽(山地獄引き湯)

鉄輪亀川線に面し、絵葉書の「湯煙写真」が撮れる絶好の立地の民宿。昨日白濁して、と透明でないことが悪いかのように恐縮して話される女将さんが印象的。確かにいつもの透明で美しい濃い目の湯は、濁りが入った薄めの食塩泉であった。まさに温泉は生き物と感じる。上月さんより郡司さんにオファー有り。温泉ファンに市民を啓蒙して欲しいという要望がそこここから上がってきていることを非常に嬉しく感じる。

Y氏宅(血の池地獄引き湯)

約1000Lの広大な湯船にまたまた入らせて頂く。味が濃く、「今日は絶好調ですね」と思わずY氏に話す。生臭さも少々、酸味金気渋みどれも好調でにんまり(^ ^) 皆さんもここだけは、と次々入湯。いつ入っても誠に素晴らしい湯。郡司さんと「上澄みと泥湯で三千円でも良い」と盛り上がる。エスカレートするが、ぜひ赤泥湯も実現して欲しいなぁ...(^ ^; その後、側溝横から長泉寺へ。「側溝の方が濃く感じた」by 郡司さん

血の池地獄内の湯(文中の湯船とは異なります。)

長泉寺薬師湯(竜巻地獄引き湯)寸志

時間が迫ってきたので飲泉のみ。血の池を薄めた味で、「単純酸性泉」と言いかける郡司さんが、渋みを感じる、と訂正。竜巻表示の「酸性食塩泉」の塩味は無い。適温掛け流しは見事。

以上、オーナーの皆様の寛大なお計らいにより素晴らしい地獄お湯めぐりが実現致しました。9地獄中、これで浴槽のない白池地獄以外は入湯を果たせます。菅さんはじめ関係者の皆様のご好意とご努力に心から感謝致します。 また、「マル秘湯」の血の池側溝入湯で身をもって地獄入湯をアピールされたのがすべての始まりとなった訳で、改めて郡司さんにお礼を申し上げます。

※別府八湯温泉道の詳細は20周年記念講演会「別府八湯温泉道の 過去・現在・未来」をご覧下さい。

「温泉本」No.1~No.20の概要を紹介しています。


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