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別府八湯温泉本  2000年~

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別府八湯温泉道の修行者必携の「温泉本」の誕生から成長の過程を辿ります。
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温泉本の秘密(4)消えた共同温泉

これまで登場した共同温泉(ジモ泉)は58ヶ所、そのうち10ヶ所が施設の老朽化や湯温の低下などを理由に「別府八湯温泉本」から消えてしまいました。 別府には「別府八湯温泉道」に参加していない共同温泉(ジモ泉)も数多くその実態は別府市温泉課も把握できていないそうです。 パジャマ姿で風呂桶片手にフラリと町内の温泉に入り談笑する風景も組合員の高齢化や若者の温泉離れ等から経営難に陥り閉鎖するジモ泉が増えています。 別府の温泉文化の一翼を担うジモ泉をどのようにして次世代に継承していくのか

温泉本の秘密(3)温泉本に登場しなかった温泉

前回は背番号のない温泉を紹介しましたが、背番号はあるのに温泉本に登場しなかった温泉もあります。   No.165 立花温泉 別府市北浜3丁目にあった共同浴場、温泉道加入してひと月もせずにお湯がとまって閉鎖、温泉本にも掲載されませんでした。 ※立花温泉のスタンプが押されたスパポートは貴重品ですね! 別府の温泉文化の一つであるジモ泉(共同浴場)が高齢化による会員の減少や管理難により閉鎖するところが増えてきました。 別府市温泉マネジメント計画でも「別府の温泉文化」を次代に引き

温泉本の秘密(2)背番号のない温泉

 前号でご紹介したように「別府八湯温泉本」第1号には別府を代表する竹瓦温泉や鉄輪蒸し湯は掲載されていません。 第1号が発行された2000年6月25日時点では「別府八湯温泉道」はスタートしておらず、別府を訪れたお客様に多彩な温泉を味わってもらおうとホテル・旅館などがお互いの温泉を開放、そのため「別府八湯温泉本」第1号には市営温泉やジモ泉は入っていませんでした。 ”無料入場券”がついた温泉本はお得感がありベストセラーとなりました。 詳しくは「別府八湯温泉本No.1」をご覧ください

温泉本の秘密(1)登場回数が多いのは?

2000年6月に第一号が発行された「別府八湯(はっとう)温泉本」は、新型コロナで一時的な休止はありましたが、これまで22号が発行さています。 これまでに温泉本に登場した温泉施設は236ケ所 旅館・ホテル、立ち寄り湯、別府市営温泉、共同温泉(ジモ泉)はもとより焼き肉屋、ラーメン店まで網羅しており、町中に温泉が溢れている別府らしいラインナップです。 その中で、第1号から第22号まで連続して登場した施設は13ケ所 別府を代表する竹瓦温泉や鉄輪蒸し湯が入っていないのは意外と思われ

温泉本の秘密(0)名人おすすめの「別府温泉」No.1は?

源泉数2,800ヶ所と多様な泉質を誇る日本一の温泉地別府には、対象施設約150ヶ所のうち88ヶ所を巡ると名人となるスタンプラリー「別府八湯温泉道」があります。 累計の名人認定数は1万以上、中には88回も名人になった猛者もいます。 名人を目指す人必携の「別府八湯(はっとう)温泉本」は、2000年6月に第一号が発行され、新型コロナで一時休止しましたが、毎年いろいろな視点から別府温泉の魅力を紹介する情報誌です。 なかでも人気なのが「別府八湯道名人」がおすすめする、お気に入りの温

温泉本 発行前夜 Part2

別府八湯温泉道が始まるキッカケとなった 「温泉本」発行前夜の物語 Part2です。 ※別府八湯メーリングリスト(1997年5月29日スタート)から  Oさんの「地獄温泉巡り」入湯記です。 前日 明礬鶴の湯       弱い白濁、少酸味、硫黄臭多し 雪の中の野湯となって    よかった。フレッシュな硫黄泉で湯口透明、1槽目は    析出開始の微細粉が舞う状態、2槽目は淡い白濁と    変化がみてとれる。酸味は次の地蔵泉よりずっと弱く    硫黄泉(硫化水素型)と見た。 地

別府八湯 温泉本 発行前夜

「温泉本」第一号発行前(2000年2月)に 地獄入湯と第して 地獄の源泉に入浴するという企画が飛び出してきました。 温泉チャンピオン 郡司勇さんの「海地獄の湯」に入りたいとの希望をなんとか実現すべく、海地獄の千壽社長(当時、観光協会会長)に日参して実現し、現在の地獄組合事務局の浴場を再開していただきました。 海地獄前から 海地獄→かまど地獄→民宿文楽(山地獄)→血の池地獄 と廻り入湯しましたね 温泉本第一号に 民宿文楽(山地獄)の入浴風景が掲載されています 発行に合わせて郡司

温泉道名人 10,000人達成!

2001年3月25日にスタートした「別府八湯温泉道名人」が延べ一万人を達成しました。 温泉道名人は別府の温泉を巡るスタンプラリーで88ヶ所のスタンプを集めると「別府八湯温泉道表泉家 名人」として認定されます。 壱萬代目となったのは、杵築市で「民宿あざみ」の女将を務める鎌田しよりさん、4年前に埼玉県から移住してきて温泉道にハマり今回で10回目の名人位になるそうです。 ※別府八湯温泉道の詳細については下記のURLをご覧下さい。 別府八湯温泉道は、1999年に全国の温泉大好き

別府八湯温泉本(No.20)

令和元年(2019年)、約200年ぶりの天皇の退位、戦後生まれの天皇が誕生しました。今年の漢字も「令」になりました。 「温泉本」も20周年を迎えました。 スマホを使って温泉道を極める「温泉ハンター」がスタート、「スパポート」にスタンプを押す「温泉道」も楽しいですが、スマホに温泉巡りの記録が残る「温泉ハンター」にもチャレンジして見ませんか? 温泉道に先立ちスタートしていた「風呂の日」 市内のホテル・旅館の温泉の温泉に260円で入湯できるという別府ならではのサービスです。

別府八湯温泉本(No.18)

第45代米大統領にドナルド・トランプが就任した2017年、インスタ映えがトレンドになりました。 温泉は撮影禁止の場所が殆どでインスタ映えでPRはできませんが、別府の街にはフォトスポットが沢山あります。 大浴場やジモ泉での交流は温泉巡りの醍醐味ですが、宗教上の理由で他人に肌を見せられない人や家族で温泉を楽しみたい人のために「貸切風呂」の温泉があります。 別府の市営温泉には湯船に浸からない温泉もあります。 高齢化や各家庭にお風呂が普及したために地域の共同温泉が衰退、廃業する

別府八湯温泉本(No.19)

平成最後の年(2018年)は、北海道胆振東部地震、大阪府北部地震、島根県西部地震、西日本豪雨、台風21号、24号の直撃、記録的猛暑など、自然「災」害の脅威を痛感した一年で、今年の漢字も「災」でした。 ヨーロッパでは温泉療養として「飲泉」が一般的です。 別府にも「飲泉」ができる温泉があり、温泉マイスターの土谷雄一氏がお薦めスポットを紹介します。 ※おんせん県おおいたの飲泉情報は下記の本を参照下さい。  おんせん県おおいたの飲泉スポット30(大分県薬剤師協会) 土谷さんは「温

別府八湯温泉本(No.17)

2016年4月14日、熊本県を震源とする地震が発生、熊本城の天守閣の屋根瓦が剥がれしゃちほこが落下するなど、大きな被害を発生したしました。 別府・由布院でも地震の影響で休業せざる得なくなったホテル・旅館がありました。  一泊二食付きがお決まりだった温泉地のホテル・旅館に新しい宿泊スタイルが登場してきました。 お泊まりと食事を分離して、朝食もバイキング・焼きたてパン・お粥とお好きなものを、温泉も泊ったところ以外でも楽しむという新しいスタイルのを提案しています。 今回は「ハイ

別府八湯温泉本(No.16)

ラグビーW杯で南アフリカを34-32で破り、“あり得ない”勝利と世界を驚かせた2015年9月20日、その5日後に別府八湯温泉本No.16は発行されました。 別府市宣伝部長「べっぴょん」が市営温泉の特徴やおすすめの温泉を招待します。 15周年を迎えた「別府八湯温泉道」 2000年6月の温泉本No.1の発行からすべてが始まり、 2001年3月25日に温泉道がスタート、31日には初代名人が誕生 2002年には早くも温泉道名人が100名を突破! 2007年には1,000名、201

別府八湯温泉本(No.15)

温泉本No.15が発行された2014年は、青色発光ダイオード(LED)を開発した名城大学教授の赤崎勇氏、名古屋大学教授の天野浩氏、カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授の中村修二氏がノーベル物理学賞を受賞しました。 3氏が開発した窒化ガリウムの実用化技術は、電気自動車やスマートグリッド(次世代送電網)などの電力変換器に用いられるパワーデバイスなどシリコンに代わる次世代の半導体として期待されています。 別府市の宣伝部長”べっぴよん”の「温泉入浴の作法と心得」が登場  温泉を訪