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秋詣

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来たる秋のはじまりに、移り行く四季を感じながら「秋詣」として心新たにお参りを頂ければ幸いです。 収穫の秋、読書の秋、食欲の秋、行楽の秋、スポーツの秋、などと、秋は多様な呼称がある…
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2022年10月の記事一覧

「11月の御朱印」のお知らせ

朝晩の冷え込みを強く感じるようになってきました🍂 つい最近まで暑かったはずなのに…秋が深まって参りましたね🙂 11月は宮中をはじめ、全国の神社で一年の実りを神様に捧げる「新嘗祭」が行われる月、今年いただいた多くの実りや結びに感謝を捧げ、この機会に是非ご参拝頂ければ幸いです。 ◆11月「秋奉 -銀杏-」特別御朱印「秋奉 -銀杏-」特別御朱印では、黄色く色付いたイチョウの紅葉のもと催される盛大な宴がモチーフです。 美しい秋の景色や秋の実りに感謝し、その返礼として歌舞を神に捧

最古の歴史書『日本書紀』を読む② ~天皇が「知らす国」日本~

今回は前回に続き、日本最古の歴史書である『日本書紀』についてのお話です。 『日本書紀』は歴史書ですし、読むには翻訳や背景の理解が必要かつ内容も難しい…というイメージがある人も多いかもしれません。 しかし、どこかで聞いたことがあるような神話をベースにわかりやすく語られており、相撲に結婚・離婚、稲作や皇室など、“様々な物事のはじまり”が描かれている書物で、日本文化の原初を知る大きな手がかりでもあります。 『日本書紀』には、日本の成り立ちそのものが描かれており、現在に繋がる様

最古の歴史書『日本書紀』を読む① ~天照大神が授けた三つの神勅~

今回は、日本最古の歴史書である『日本書紀』についてのお話です。 『日本書紀』は歴史書ですし、読むには翻訳や背景の理解が必要かつ内容も難しい…というイメージがある人も多いかもしれません。 しかし、どこかで聞いたことがあるような神話をベースにわかりやすく語られており、相撲に結婚・離婚、稲作や皇室など、“様々な物事のはじまり”が描かれている書物で、日本の原初を知る大きな手がかりでもあります😊 実際に読んでみると、日本の国柄への理解が深まるだけではなく、分かり易く怒ったり、拗ね

10月は神さまと関係が深い月! 秋の恵みに感謝を捧げる「神嘗祭」

10月17日、皇居の賢所と伊勢の神宮において、今年の初穂を神様に捧げるお祭りである「神嘗祭」が執り行われます。 神嘗祭では天皇陛下が自らお育てになられた新穀を収穫し、八百万の神々に先駆けて天照大御神の鎮まる神宮と皇居の賢所にお供えになり、豊穣の感謝を捧げます。 年間1500以上のお祭りを行う伊勢の神宮においても、この収穫感謝の祭礼が行われる数日間は"一年で最も大事なお祭りの日"となります…! ◆「神嘗祭」奉祝御朱印 10月は「神嘗祭」、11月は「新嘗祭」と、今年の実り

百人一首 珠玉の秋の名歌「このたびは~」菅原道真公

 だいぶ秋も深まり、気の早い紅葉も目にするようになってきましたね😊 今月の「秋奉」特別御朱印 〜錦秋〜では、当社御配神・菅原道真公が詠まれた百人一首でもおなじみの和歌を記しました。  学者の家に生まれ、35歳の若さで最高の権威・文章博士(もんじょうはかせ)となった道真公。 日本史上指折りの学者でしたので、尊敬をこめて「菅家」や「菅公」とも呼ばれます。  「このたびは」に込められた秋の情景  この歌は、宇多上皇の御幸(上位皇族の外出・旅行)に同行した際に詠まれた一首で

「十三夜」は日本の気候にぴったりなお月見習慣🌕

秋も深まり、夜空の月がきれいに見られる季節になりました🌕 お月見といえば十五夜の中秋の名月が有名ですが、日本由来のお月見の風習で「十三夜」があることをご存じでしょうか! 今回はそんな10月8日の「十三夜」、そしてお月見の風習についてのお話です。 ◆「十五夜」と「十三夜」お月見といえば、中秋の名月「十五夜」ですね😊 一般的には「お月見=十五夜」のイメージが強いと思います。 十五夜は旧暦の8月15日の夜のこと。「中秋の名月」という名前は旧暦で7月を初秋、8月を中秋、9月