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そのエッセイは「Weの話」になっているか

かがみよかがみ」のエッセイコンテスト "小野美由紀賞"に応募されたエッセイを、一編一編読んでいる。

気合の入った応募作多数、それぞれに固有の熱量があり、大変素晴らしい。現代を生き抜く女子特有の「あるある」なエピソードから、思いもよらない「ふつう」の定義までバラエティに富み、大変興味深く読ませていただいている。


が。


一方で、エッセイのテーマとして設定された「ふつう」という言葉を自分なりに再定義し、作者オリジナルの手法で調理して新しい一面を見せてくれ、かつそれを読者と分かち合ってくれるような作品は、少ないと言わざるを得ない。勿体無いなぁ、もう少し、ここをこうすれば…と思う作品もたくさんあった。

私が残念だなと感じたエッセイに共通する点、それは「わたしの話」で終わっている、ということだ。

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