[北海道日本ハムファイターズ観戦日記 2021] 3/31 対西武2連戦

 開幕2カード目、本拠地開幕戦となった対西武2連戦は1敗1分で勝てず。これで通算成績は1勝3敗です。

 昨日の1戦目は先発・河野の乱調がすべて。打線も再三のチャンスを生かせず、完敗でした。見せ場が全くない、ただただ無様な大敗。

 しかしそれより酷いと思わせたのが今日の試合です。

 先発の新人・伊藤は6回投げて102球、被安打4,与四球2、失点1、ソロ本塁打1本に抑える素晴らしいピッチング。コントールもマウンド度胸も申し分ない、さすがドラフト1位と思わせる出来でした。大卒の新人先発としては2006年の八木以来と思える逸材ぶりを見せつけ、その後の長谷川、宮西、杉浦もすべてパーフェクト・リリーフで、投手陣は完璧でした。

 問題は打撃陣です。相手投手陣から7安打、10四死球、おまけにエラー出塁も2回あって、計19回も出塁しながら、得点は西川のタイムリーの1点だけ。3回2死満塁、5回1死満塁、7回1死満塁、そして9回はなんと無死満塁と4度もあった満塁のチャンスをことごとく潰し、今日の残塁はなんと16です。結局投手陣の頑張りを完全に打線が見殺しにした形です。

 去年のハムはチーム打率2位とそこそこでしたが得点力が低く、あと1本が出ない決め手不足を露呈していましたが、今年はさらにそれが酷くなっています。セパ12球団で本塁打がゼロなのはハムだけですが、そうした長打力不足も大きいし、また3安打した野村や3出塁した中田が一度も得点に絡めなかったように、打線の組み方がヘタクソということもあるでしょう。2度の満塁の打席で凡退した大田の不振も目に余ります。

 今年のハムは開幕から先発が試合を作れず早々に崩れ、相手に傾いた流れを食い止めるべきリリーフも失点を重ねるなど、投手陣の崩壊がチーム不振の主な原因です。前半で試合が壊れてしまい長谷川宮西杉浦という勝ちパターンのリリーフを出せないような展開ばかり。そして今日のようにたまに先発が試合を作っても、今度は打線が沈黙する。それも十分にチャンスをもらいながら、それを生かせない、実にストレスの溜まる展開です。

 そして今日もまた西川のエラーが出ました(2回表の悪送球)。幸い伊藤の頑張りで失点には繋がりませんでしたが、まだ5試合しかやってないのに、しかも外野手専業で2失策とは多すぎです。もちろんこれは技術面は関係ないし、シーズン始まったばかりで疲れがあるはずもない。集中力を欠いた怠慢プレーにほかなりません。そもそもあの場面、あの当たりで1塁走者に3塁を狙われること自体、西川の弱肩を相手に見透かされている証拠です。今後もおなじようなことは何度でも起こるでしょう。そして9回表には西川に代わって松本が守備で出てきました。もちろんこれは、もう打席が回ってこない西川を休ませるためではなく、万が一のことを考えての守備固めにほかなりません。栗山監督も西川の守備に大きな不安を持っているということです。これのおかげでベンチに残ったのは石川亮だけになり、9回裏死球で出た樋口に代走・松本を送れなかった。もちろん続く野村の右翼線2塁打で首尾良く松本が生還できたかどうかはわかりませんが、生還できなかったとしても、3塁走者が松本なら、たとえば打者清水の場面でスクイズという策も考えられた。そんなに深い外野フライででなくても生還できると思えば、大田も力むことなくバットが出ていたかもしれない。西川をセンターで使い続けることで攻撃の幅が狭まった。守備面だけでなくさまざまな形での弊害が、5試合目にして早くも頻発しているのです。

 昨日と違い今日はロースコアの接戦でしたが、投手戦というよりは貧打戦で、チームの問題点が露呈したという点では変わりない。せっかくのホームゲームなのにこんな試合を開幕早々繰り返しているようでは、今年の観客動員は相当に厳しいものになりそうです。球団は、チームの成績に関係なく、つねにお客さんが入るような状態を目指しているようですが、チーム成績も観客動員も低迷したら、フロントの存在価値が問われそうです。

 なぜかあしたはゲームがなく、週末から対ロッテ3連戦です。まだ今季1勝もしてないロッテですが、試合内容はあと1歩足りない惜しい試合が多く、ハムのようにスコア上も内容も全然ダメ、というのとは違います。もしここでハムが負け越すようなら、今季はかなり危うくなる。バーヘイゲンなど外人選手が来日する前にシーズン終了、なんてことになりかねません。 

 

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