[日本ハムファイターズ観戦記] 7/25 まさかの大逆転勝利

日本ハム 9 - 7 ソフトバンク

 まさかの6点差をひっくり返しての大逆転勝利。2回終わって0-6で、早くも敗色濃厚。2回の2点は記録に表れない2エラーが失点に絡んでおり、流れも試合内容も最悪です。さすがに私もこの時点で観戦を諦め仕事をしてたんですが、まさかの急展開にびっくりです。従って以下に書いたのは、録画を見返しての感想です。

 ヤフーのコメント欄ではホークスファンの工藤采配への批判が殺到。こういう負け方をすると監督に不満が向くのはどこのチームでも同じですよね。マシンガン継投は工藤監督の持ち味で、ハマる時はハマる。でも裏目に出ることもある。今日はその前から流れがハムにきていました。といってもリアルタイムでは見てないので、あとで録画を見返してわかったわけですが。

 6点ビハインドで5回に宇佐見が2ラン。これは相手先発の石川が宇佐見を舐めてたっぽいですね。6回の杉谷のソロHRも同様でしょう。チームの士気は上がったでしょうが、この時まではまだホークス絶対有利の流れは変わらない。

 7回表、石川から高橋礼に代わり、先頭の横尾がヒット、そして続く清宮を警戒しすぎて四球を与えたのがホークスにとっては痛かったし、ハムは「イケるかも」となった。そして続く宇佐見の内野ゴロを周東が悪送球して1点。これで2点差。四球でランナーを溜めエラーで失点というのは、一番流れを手放しやすいパターンで(ハムでさんざん見てきてます)、ここで試合の流れは大きく変わったと思います。しかし続く中島をサードゴロに切ってとって二死二塁。高橋はここまで横尾にしかヒットを打たれてない。このまま高橋が投げ続ければハムは打ち取られた可能性が高いと思いますが、ここで高橋から嘉弥真にスイッチし、その嘉弥真が西川に四球を与えてしまい二死1,2塁。今シーズンの嘉弥真の安定感を考えればそのまま続投するのがいいと思いますが、ここでさらに椎野にスイッチ。マシンガン継投の始まりです。工藤監督によれば「左の嘉弥真君よりも、右の(椎野の)方が、フォークボールも持っていますし、そういうのもあった。縦の変化に対応するのは杉谷くんは上手くないので替えました」とのことですが、HRを打っている杉谷を警戒しすぎたのか、椎野はストライクが入らず、フォークを投げるカウントまで持っていくこともできず、ストレートの四球。リードしていた甲斐が工藤監督の意図を知っていたかどうかわかりませんが、もう少し違う配球があったかもしれませんね。杉谷はとにかく早打ちでガンガン振ってくるので、初球から勝負球で勝負を早くしたほうがよかったのでは。二死満塁。ここで天敵モイネロでも来られたらまた違ったかもしれませんが、昨日も投げているし、まだ7回で出番が早すぎると思ったのか椎野続投。しかし若く経験不足の椎野に完全にハムに傾いた流れを止める力はなく、近藤がショートのグラブをはじく2点タイムリーで同点。そして工藤監督はここに至っても椎野続投。完全に冷静さを失っていたであろう椎野は初球にクソ甘いスライダーを投げて中田に勝ち越し3ランを打たれてしまいます。この間、ハムが打ったヒットはわずか3本。それで6点とって逆転だから、四球とエラーがいかに試合の流れに影響を及ぼすかということですね。

 中田はソフトバンク戦になって全くヒットを打てていなかったのに、一番重要なこの場面で見事な四番の働き。いつのまにかHRも打点も、トップの浅村に肉薄してます。そして6点ビハインドの4回に登場し、3イニングをしっかりゼロに抑えて相手の流れをせき止めた金子の好投が、終わってみればめちゃくちゃ大きかった。いつもだったら「金子はまた敗戦処理かよ」で終わるところですが、今回そうはならなかった。もしかしたら栗山監督はこういう働きを金子に期待してるのかもしれませんね。相手が2回終了時点で6点リードと楽勝ムードで、完全に気が緩んでしまった(ように見えた)のも大きかったでしょう。

ともあれ首位相手に誰もが負けを覚悟した試合をひっくり返して、これでカード負け越しはなくなりました。もし今季ハムが万が一優勝するようなことがあれば、「あの試合が分岐点だった」と言われるような試合。いい勝ち方をしていい流れが来ています。この流れに絶対乗らないとダメです。新人河野の気迫のこもった力投であしたも勝って、開幕カード以来のカード勝ち越しを目指しましょう。

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