[野球][北海道日本ハムファイターズ観戦日記 2022]3/29 開幕4連敗

 完封負けで開幕4連敗。プロ初登板・初先発の新人にあっさり勝ち星を献上しての完敗です。上沢が山川に2HRを打たれたのが痛かったですが、敗因はそこではないと思います。

 相手先発佐藤は5回投げて被安打4,与四球1で無失点。上沢も5回までは被安打4,与四球1と、佐藤と同じような投球内容なのに3失点。2回に山川HRのあとに森のツーベースで作った無死2塁、そして5回先頭の栗山の内野安打で作った無死1塁のチャンスを、進塁打やバントなどで手堅く走者を進め得点に結びつけた西武のソツのない攻撃と、1回、3回と同じように先頭打者を出しながら2塁にランナーを進めることもできなかった(1回は四球で2塁まで行きましたが、いずれにしろ進塁打という意識はなかった)ハムの拙攻の違いが、この試合の敗因でしょう。特に初回、先頭の近藤がいきなり相手の初球を打ってのヒット出塁。プロ初登板の新人が動揺しないはずがない。そこで続く松本が手堅くランナーを得点圏に進めておけば、その後の展開はまるで違ったものになった可能性がある。しかし松本は2−1からの4球目を無造作に打ち上げての平凡なセンターフライ。進塁打の意識のカケラもないバッティングで、きっちり森を3塁に送った外崎との意識の違いは歴然としています。労せずしてワンアウトをもらった相手はラクになってしまった。あそこで松本にバントをさせず一気に畳みかけて新人投手を潰そうとしたのは新庄監督の流儀かもしれませんが、こっちはエースが投げていたのだし、もう少し相手の嫌がるような攻撃をして欲しかった。

 ハムの拙攻はまだ続きます。決定的だったのは3点を追う7回裏。アルカンタラと清水のヒットで作った一死2,3塁に打者は近藤。最低でも1点、あわよくば2点が期待された場面で近藤は珍しく初球を打ってファーストゴロ。ところがここで三塁走者のアルカンタラが飛び出していて、挟殺プレーであっという間に併殺チェンジ。あとでリプレー映像を見ると、一旦本塁へ行きかけたアルカンタラが山川の打球処理を見て自重して戻ろうとしたところ二塁走者の清水が三塁目前まで走ってきていて、仕方なくアルカンタラは本塁に向かい挟まれタッチアウト、という経緯でした。ゴロゴーのサインをアルカンタラが見落としたのか、それとも打球の行方も前の走者の動きを見ずがむしゃらに三塁に突っ込んできた清水のボーンヘッドか(追記:ゴロゴーのサインは出てなかったらしい。つまり清水の凡ミスですね)。いずれにしろ阿呆としか言い様のない走塁ミスです。ここで1点でも2点でも取っておけば試合はまだわかりませんでしたが、まさかの無得点。上沢が山川に2本目のHRを打たれ決定的なダメ押し点を取られたのはその直後です。

 「ノーヒットでも点がとれるようなソツのない攻撃を」と言っていたのはほかならぬ新庄監督です。そしてキャンプ時から走塁の重要性を説き、練習を重ね時間をかけて走塁意識を高めようとしていたのも新庄監督。ところが今日は、ソツのない攻撃は西武にお株を奪われ、おまけに阿呆な走塁ミスでこの試合唯一とも思える大チャンスを潰してしまった。目指していた新庄野球がまったくチームに浸透していないのがバレてしまいましたね。

 先発の上沢は8回を投げて4失点。7回で既に110球を超える球を投げていたので7回で交代かと思えば8回も続投して決定的なダメ押し点を奪われました。上沢の志願の続投か、監督の続投指令があったのか、解説の荒木大輔はこの続投には批判的で、たとえ本人が行くと言っても降板させるのが周りの役目だ、と言ってましたが、こんな感じの投手起用が続くようだと心配です。

 ともあれこれで開幕4連敗。絶好調山川はおそらく誰が投げても完璧に抑えるのは難しい。なので今日は仕方ないところもありますが、思い描いていたはずの新庄野球ができてないのは、今後に向けての不安要素ですね。


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