[北海道日本ハムファイターズ観戦日記 2021] 3/26 開幕3連戦 対楽天

ついにプロ野球シーズンが開幕しました。まずは敵地での対楽天3連戦。

 初戦は上沢が乱調、タマがことごとく高めに浮いて楽天打線に早々に掴まり、試合を作ることができず。こうなると打線もベテラン涌井のペースにはまってしまい、終盤に相手リリーフからエラーと併殺崩れ、押し出し四球で2点をとって完封を免れるのが精一杯。

 2戦目は故障で抹消された田中将大に代わって先発した経験の浅い相手投手をなんとか攻略、その後も力の落ちる相手リリーフ相手に着実に加点、投げるほうでは先発加藤はそんなにいいとう感じもしませんでしたが、5回2失点にまとめてなんとか格好はつけました。6回に村田と堀で与4四球、押しだし2個で2点とられた時はヒヤヒヤしましたが、育成上がりの長谷川、宮西、そして杉浦と万全のリレーで快勝。

 しかし問題は今日の3戦目です。相手先発の早川は素晴らしいピッチング。ほぼ完璧にハム打線は抑えられていましたし、ピンチがくるとギアを一気に上げて相手を力で押さえ込むメリハリの付け方は、まるでハム時代のダルビッシュのよう。特に4回、エラー絡みで無死満塁のピンチを作るも、野村大田を連続三振、樋口を内野ゴロに切ってとった投球は、こちらの不甲斐なさ、力不足があったとしても、圧巻でした。なので打てなかったのは仕方ないとして、問題はデフェンスです。

 移籍後初登板初先発だった池田は、古巣相手に大きなプレッシャーと戦ってのマウンドだったと思いますが、3回までピンチを招きながらも頑張って踏みとどまっていました。そして味方が無死満塁のチャンスを逃した直後の4回裏。一死満塁のピンチを招くも、注文通りのショートゴロに打ち取り、誰もが6−4−3のダブルプレーでチェンジと思いきや、中島が2塁手へのトスを落としてオールセーフ。1点とられてなおも無死満塁が続き、さらに次打者はセンター前ヒット。この場面、一点は仕方ないとしても、センター西川からのバックホームがまともなら、2塁走者の生還は阻止できた可能性が高かったですが、例によってパリーグ随一の弱肩・西川はゆるふわな山なりホーム返球で2塁走者はラクラクセーフ、一挙2点を失って0-3と、完全に楽天に主導権を握られ、続く打者に一塁線を破られさらに失点、0-4となって勝負ありでした。

 去年のハムがパリーグワーストのエラー数を記録し、記録に表れない凡ミスも連発して投手の足を引っ張りまくり、それが5位に沈んだ大きな原因のひとつだったことは記憶に新しいでしょう。さすがに栗山監督は守備強化を打ち出しキャンプでも野村や清宮に守備特訓を課したりしていましいたが、栗山政権10年間の守備軽視路線で完全崩壊したディフェンスが、たかが1回のキャンプの一夜漬けで修復されるはずもありません。しかも今回、致命的な軽率エラーを犯したのが、ハムの中では守備がうまいとされる中島だったのが皮肉というか、ハムの守備崩壊の根深い病巣を示している気がします。

 ここで何度も何度も何度も言ってることですが、打てなかったり打たれたりで負けるのは、相手の力が上だったとまだ諦めがつく。つまらないエラーやミス、怠慢プレーで負けるのが一番腹が立つのです。今カード、初戦は6回に西川がなんてことのない凡フライをタイムリー落球して致命的な2点を失いました。あれがなければ普通に3アウトチェンジで、リリーフの福田の足を引っ張った形。怠慢プレーと見られても仕方のない、完全に集中力を欠いた凡ミスで弁護の余地はゼロでした。あれを普通に処理していたら、9回の攻撃の仕方も変わっていたかもしれない。今日の中島のエラーも同様です。彼が普通に打球を処理していたら、そもそもあの回、点をとられることはなかった。それがあのエラーのおかげで4失点です。池田が気の毒です。しかもその後の西川のふんわり返球も、さらに池田の足を引っ張ります。もしセンターが西川ではなく松本や淺間だったら、そもそも楽天ベンチは2塁走者をホームに突っ込ませたでしょうか。西川の肩の弱さはもはやパリーグ全球団が知っています。2塁にランナーがいてセンター西川の前に打球が飛んだら、とにかく3塁コーチは腕を回す。なのであの場面、責められるべきは西川をセンターで起用した栗山監督です。1戦目の落球のあと西川を交代させた意図はわかりませんが、試合後の談話で監督は「誰が悪いということもない」と西川を庇い、その後もセンターでの起用を続けています。おそらくこの先もずっとそうでしょう。守備の要のセンターラインがこのテイタラク。いったい我々は今季あと何回、こういう場面を見せられるんでしょうか。

 開幕3連戦は1勝2敗。もし田中が登板回避せず予定通り来ていたら3連敗の可能性が高かったわけで、そうならなかっただけまだマシかもしれません。上沢は次回に期待。加藤は今後も安定して5〜6回投げて確実に試合を作ってくれれば。池田は気の毒なことをしましたが、4点とられた次の5回も続投して、責任回数を投げきったのは良かった。ローテ通りなら次は札幌ドームでロッテ戦。今度こそバックがもり立ててくれることを期待しましょう。リリーフでは長谷川、そして北浦と鈴木健矢がやってくれそう。堀は主審の判定に泣かされた感があり、次回は捲土重来を期待したいですね。打つ方は涌井と早川が良すぎた感があり、主力には全員ヒットが出ているので、そんなに状態は悪くないと見ます。

 シーズンは始まったばかり。下馬評はほぼ最下位で、ハムファンの多くも、今年はそう大きな期待ができないことは覚悟しています。結果としての勝敗はともかく、そこに至る過程が大事です。つまらないミスや怠慢プレーだけは勘弁してほしい。せめて明日に希望が持てるシーズンにしてほしいですね。


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