[日本ハムファイターズ観戦記] 中田、ハムの若手のだらしなさを叱る

2020年シーズンの全日程が終了しました。CS進出できなかったハムは、ストーブリーグに突入。これから第一次に続いて第二次の戦力外通告、監督人事、有原や西川のメジャー挑戦などがあると思われますが、今シーズンの総括も含め、そのあたりはおいおい取り上げていきたいと思います。今回は、今日の各メディアに掲載されていた中田のインタビュー記事について触れてみます。

 「チームにとってどう貢献していくべきなのかをもう一度、一人ひとりがしっかり考え直してやっていく必要があるんじゃないですかね」。栗山英樹監督(59)は若手を積極的に起用したものの、中田は下からの突き上げや脅威をあまり感じなかったという。「今年1年は(レギュラーを脅かされるんじゃないかという)不安を感じることは一切なかった」。率直な思いを口にした。
 ソフトバンクやロッテは多くの若武者が躍り出た。「そういうチームはやっぱり強いんだなと1年見てて思いました」。そして、若手にハッパをかける。「今後どうしたら出てくるかっていうところだと思う。その辺の選手が出てきたら強くなるんじゃないですか、チームが」。そんな中田は平沼や浅間の名を挙げるとともに、清宮に大きな期待をかけた。
(清宮は)今年に関しては相手にならないというか、眼中にもないっていう感じ。
 最終的には清宮が、このチームの看板選手というか、引っ張っていかないといけない存在になると思う。清宮には、そういう選手になってほしい。それだけすごい選手なので、誰がどうみても。世間の評価はすごく低いのかもしれないけど、今後の活躍を応援してもらいたい。

 期待の若手として、清宮や平沼とともに、淺間の名が挙がったことはちょっと意外でした。今年の淺間はほとんどいいところを見せられずに終わりましたが、チーム内の期待は依然高いんですね。少なくとも中田はそれだけのポテンシャルがあると見ている。西川がポスティングでメジャーに挑戦することがほぼ決まっている中、来季はぽっかり空いた中堅手の座を誰が奪うか。もちろんドラ2新人の五十幡も期待ですが、やはり淺間に奮起してもらいたい。そんな気持ちが中田に、そしてチームにあるんでしょう。

 「僕らの若い頃は夜間練習は強制だったりして、それが自分のためになった。今はそういうのほぼないみたいだけど、やはり練習の量、質は大事だと思う。僕もコーチや先輩方にケツをたたかれながらやってきました」

 これはとても重要な指摘だと思いました。

 中田の若い頃って、要は梨田監督時代ですよね。福良とか大村とか吉井とか真喜志とか田中幸雄とか五十嵐とか、経験豊富なうるさ型のベテランコーチが睨みを利かせていて、若手をビシビシ鍛えていたころ。その頃のコーチは栗山監督の1年目(2012年)ぐらいまでは残っていたけど、栗山さんがそういう自分よりキャリアのある、一言居士的なコーチを煙たがって追い出してしまい(あるいはコーチの方が嫌気が差して出て行ったのかもしれませんが)、自分の意のままに動く若いコーチを使い始めてから、「自主性を重んじる」という建前で、ユルユルの練習しかしなくなった。今の鎌ケ谷の若手は短めの全体練習が終わるとすぐに宿舎に帰ってしまい、自主的に居残り練習するような選手はほとんどいないらしいですが、そういうユルフンな土壌が栗山時代を通じて醸成されて、今のハムのザル守備ザル走塁ザル打撃という状態に繋がっているんじゃないでしょうか。少なくとも中田はそう見ている。もちろん今のハムの惨状の要因はひとつではないでしょうが、傾聴すべき意見だと思います。

 中田ぐらいの世代は、ハムが厳しかった時代をかろうじて知っています。監督やコーチだけでなく、金子誠とか坪井とか高橋信二とか、怖い先輩たちもいた。中田の世代が引退するごろにハムはどうなってるんんでしょうか。

 


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