「僕は夢もなければ目標もないんです」
かなりぶりに書きたくなった
というより、残しておきたいことがあったので、書き留めメモです。
1学期10回(2h30m)初級レベルの日本語クラスがあって、1、3回目は授業に来ず、2、4、5と授業に来ていながら、影が薄くて、寝てる時間もまあまああって、やる気ないんだろうな、やらされてんだろうなと思っていた18歳の大学一年生がいました。
6回目の授業はグループでの会話発表の中間試験を行い、学生を巻き込んで学生に評価もさせて、クラスは盛り上がって楽しんで。
7回目の授業のとき、彼が来なかったから、8回目の授業のとき、理由を聞いたら、前の週は寝てたって言ってて、でも表情は明るかったから心配ないなと思ってて…。
そうしたら9も10回目もちゃんと授業開始時間前には席に座って、話しかけても、文意の説明しててもやたら反応よくて、全然寝ないし、でも周りのクラスメートと全然しゃべらない...そんな学生がいました。そう、ずっと気になっていたんです。
今日、期末試験は1対1のおしゃべり。
いきなり「僕は夢もなければ目標もないんです」から始まり、それでもなんかいろいろやって周りの人と関係性を持ったら、なにか見えるかなって思うという流れのスピーチ。
ああ、そんなこと考えてたんだ、本音で話してくれてるなって思ったら、やけにうれしくなって。
#何て単純 。
結構しゃべれるんだね、どこで勉強したの?って聞いたら、ゲームだと。
今の時代、どこでも語学が習得できるようになったなとしみじみ。
でもゲームの世界にもさして興味はわかず、人と触れ合えるからゲームしてるだけ、と言い切る。
じゃ、ゲームだけじゃなくて、もっといろんなところにいる人と話してね、とアドバイスしつつ、
(そしたら、大きなリアクションで「うん!うん!」って相槌打ってくれて)
日本語、きれいに話せるし、語彙も持ってるから、楽しく勉強続けてね、と話した。
(もちろん、これにも大きなリアクション!)
いつもはマスクしっぱなしの彼も、今日はわざわざマスクを取って試験を受けてくれて、だから表情が見えて、すごーく晴れやかで、(でかい子なんだけど)かわいくて、目がキラキラしてて、この仕事やっててホントよかったな、と。
誰かが変わる瞬間が見えるのって、いいな、と。
こっちこそ、こんな経験させてもらって、本当にありがとうと心の中で言って...
...そんなお話でした。
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