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連載「record album」①

それがどこから来て
それがどこに行くのか
どこにも行けないのか
何も分からずにただその時を生きていたいつかの僕

何もわからなかったけれど
寂しかったし涙が流れた
何かがわかったような気もしたはずだ


 1980年代の終わり頃、僕は勉強が嫌いで漫画が大好きで少し親がうっとおしくなってきたどこにでもいる中学生だった。今となってはそれほど遠くもないけれどその頃の僕にとって電車で一時間以上も離れた土地はまだまだ世界の裏側ぐらい遠い場所でそこに行くことは冒険のようなものだった。

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3,211字
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