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【プロの声を求めて】小野田の超純氷®を使用して頂いてるバーへ訪問しました。
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創業から100年、裏方として東京の飲食店を支えてきたと自負している製氷メーカーの小野田商店。
氷を氷屋に卸し続けてきたので、氷屋で働かれている方からはご意見を伺うことはありましたが、バーや飲食店といった最終的に氷を利用している現場までの意見はなかなか聞くことができずにいました。
創業100周年を迎えるにあたり、お客様から今までのお付き合いやこれからのお付き合いについてお話を聞いて回っていたところ、小野田商店の氷を扱っているバーテンダーの方とお話する機会をいただきました。
それが下赤塚駅から歩いて30秒の「cafe and bar 眠兎(ミント)」です。
眠兎のマスターである福本圭一様は、神楽坂の名店BAR MiNTに以前勤めており、独立してcafe and bar 眠兎を開業。2024年6月21日にはオープン1周年を迎えます。
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「下赤塚エリアでは氷を売ってるお店がなくてね、あと買える場所が大山だったけど配送の都合で難しかったからね。そこで小野田さんが対応してくれたのが良かったよ。」
自動製氷機の氷と違い、お店の都合に会わせて作ることができないのが氷屋の氷。ですが、お客様が来ているのに氷が無くなってしまったという訳にはいきません。
そのため氷を作って加工し売るだけでなく、氷をお店に届けるのも昔から大事な氷屋の仕事でした。そして、それを続けてきたからこそ、こうしてご縁が出来たようです。
「ドリンクを冷やす用の氷と、ドリンクに入れる用の氷を分け、冷やす用の氷を捨ているのはこだわりです。ドリンク用の氷は捨てたくないからね。」
お酒だけでなく、氷に対しても強いこだわりがある福本様。こんな裏話も教えてくれました。
「製氷機の氷っていうのは、実は作って新しい状態ほどいい氷。だけど、どうしても作り置きしたものは劣化するから、捨てなきゃいけないんだよね。
となると、やはり何か勿体無い気がするし、それはそれでコストがかかる。昔はトイレの(男子用)便座にそういった氷を捨てることもあったね。
そうすると、トイレの臭いが抑えられる効果があるんだよね。
でも、トイレに捨ててあるものと同じ形の氷がアイスペールに入っているというのは、あまり気分が良いものでは無いんだよね。」
男子用便器の排水口に氷が詰めてある光景を見かけたことある方も多いのではないでしょうか。
氷を男子用便座に入れて置くことで、氷が少しずつとけて常に水が流れている状態がキープできること、そして空気中のアンモニアが冷却されることで匂いが抑えられる効果があります。とても合理的です。
ですが製氷メーカーの者としては、なかなか悲しい光景でもあります…。
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福本さんがかつてお世話になったBar MiNTに因み、自信の干支である兎、さらに頭文字がMの店は縁起が良いことから、この店名になったんだとか。
「氷というのは難しくてね、たまに言うこと聞かないのがいる。
面取りの位置が違うと氷の切れ方が違うから、思った通りに割れる氷とそうじゃない氷がある。
面取りっていうのは、(原料氷からの)カット面が少ない部位の氷を選ぶことで、できればそういうカット面の少ない氷をもっと増やしてくれると嬉しいね。」
氷の世界は意外と奥が深く、一見どこからみても透明で同じように見える氷でも、実はカットの仕方や、氷ができる過程での結晶の成長方向(氷の「目」と呼ばれています)、また僅かな不純物の有無で、アイスピックを突いたときの割れ方など変わってしまいます。
バーテンダーの方はプロの目でそれらを見抜き、適切な方向や力でアイスピックを突き立てることで、魔法のように綺麗に氷の形が整っていきます。
まだまだ氷を造っていく上で、研究と改良を重ねていく余地があるな…と実感させられました。
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見事なシェイク捌きを見せてくれた福本様。
まさにBarに訪れたとき一番気持ちが盛り上がるのはこの瞬間といっていいかもしれません。
ちなみにお酒をシェイクするときに入れた氷は、当然攪拌されることで砕けるのですが、この時出た水分でお酒が水っぽくならないように計算するのもバーテンダーの技の一つだそうです。
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さて、我々が頂いたお酒の中でも、特に印象的だったのがこの「ホワイト・レディ」と「ガルフストリーム」
どちらも飲みたいドリンクのイメージに合わせて福本様が選んでくれたものなのですが、ガルフストリームに関しては名前が分からず「なんか青いの」というめちゃくちゃなオーダーでイメージしていたものを出してくれました。
ホワイト・レディは、ギムレットやマティーニに並ぶ、ジンベースの人気カクテルで、やや辛口の上品な味わいが特徴です。
ガルフストリームは、大西洋からメキシコ湾を通ってアラスカまでを繋ぐ、世界最大級の海流に由来するカクテルで、ブルーキュラソーが他のリキュールと混ざり合って美しいエメラルドブルーになっています。
パイナップルやピーチの甘い南国の香りの奥で力強いウオッカを感じる一杯でした。
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横浜米軍基地のアメリカ人が考案したと言われているそうです。
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グリーンティー・リキュールと ウーロン茶の優しい味わいです。
福本様からは小野田商店の創業100周年に際してありがたいお祝いメッセージも頂きました。
是非今後もプロの方に信頼して使っていただける高品質な氷を、お客様にお届けし続けていきたいと改めて感じました。
是非皆様も赤塚周辺を訪れた際には、cafe and bar 眠兎を訪ねてみてはいかがでしょうか?
cafe and bar 眠兎
東京都板橋区赤塚新町1-24-9 赤レンガビル2階
営業時間:17:00~翌1:00
定休日:日曜 (不定休日あり)
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