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新しい、でも老舗らしいホームページを。創業97年目のサイトリニューアル.前編【#7 小野田商店100+ 】


HPがやたら古い会社は怪しく見られる…?

メーカーとして裏方であり続けたため、創業100周年を目前にしても知られざる老舗企業であった小野田商店。

しかし、時代の変化に合わせて従来の完全BtoB(企業から企業へ)から、BtoC(企業から個人消費者へ)での事業展開にも踏み出して行きました。

↓ ※小野田商店の歴史について詳しく知りたい方は、以下の記事にて!↓

そこでまず大きな壁であり目標となったのが、ホームページのリニューアルです。
やはり自分がユーザーであったことを想定してもHPが無い、またはとても古い会社はちょっと怪しく思ってしまうところはあります。

飲食店などではSNSの公式アカウントだけでHPを持っていないお店も意外と珍しくないのですが、やはり多くの取引先と関わりを持つメーカーにおいてはHPというはっきりとした「顔」で自社メディアを発信していくことは非常に重要だと考えます。

新たに小野田商店の4代目社長が就任してから一年、100周年という節目が迫る中で、未曾有の事態であるコロナ禍の只中にいた2021年。
小野田商店のHP全面リニューアルが始まりました。

まるで平成初期?小野田商店の旧サイト

2021年前期までの会社概要
なぜか小野田商店で検索するとこのページに辿くようになっていました…。
写真は著者も半年間だけ居た旧本社ビル。

さて、かつての小野田商店公式サイトなのですが十年以上更新のないFlash(2020年サービス終了)を使った古いサイトで、通常のブラウザでは見れないのでなんとかローカル参照で復元し、旧サイトを開くことができました。

さて、かつての小野田商店のサイト(~2021前期)はこんな感じでした。

復元に成功するまで当社広報も一度も見たことがなかった旧HPトップページ。
カーソルを合わせた写真はカラーになるという、制作時代を考えれば凝った演出もありました。
細粒砕氷(細かいかちわり氷のことです)のラインナップ(現在は上記製品のうちミニ4kg以外は終売)。キングアイスミニ10㎏はなんとシール機による接着ではなく、手作業で袋の口を締めるパッケージでした!
特徴氷華の制作事例。
当社広報は新HP立ち上げにあたり社内のアイスアート制作事例を可能なかぎり集めましたが、
これ…どれもまったく見たことないんですけど…。
一般のお客様はそうそう使わない約135キロの原料氷「角氷」の紹介ページも。
あくまで業者向けのサイトだったことがわかります。

このように、数十年前のものであることを考えれば十分な作り込みであったことが伺える旧HPですが、その後の更新が手つかずになってしまったばかりにどんどん現状に合わないサイトになってしまったことが分かります。

我々はこの反省点を踏まえ、このサイトを立派な現代らしいものにしていくことが小野田商店BtoCへの第一歩だと考えました!

そして2020年に立ち上げられたばかりの小野田商店情報システムにとってまず最初の大仕事のひとつとなったのは、この公式HPのリニューアルと後述する販売管理システムの独自開発でした。

「ノーコード」で、できるだけ内製化されたサイトを目指せ!

さて、いざHPを作成するといっても、情報システム課メンバーのうち一人(課長)はかねてよりIT業界で働いてきたエキスパートでしたが、もう一人(広報担当の筆者)は前職は水産市場での営業、小野田商店に入ってからも工場の現場で働いてきた、ITサッパリの人間でした。(ぶっちゃけ今でもプログラミングはあまり…

そして、このHPと同時に小野田商店では新しい販売管理システムの独自開発(この話もいずれnoteで紹介します…)という変革も行われていました。

古い機器に依存した社内システムを長年使用しており、こちらも今後様々な改革を行っていく上での障害となるため、更新が迫られていたのです。
そして、前述の情報システム課メンバーのうち一人(課長)がこのプロジェクトの中心となっていました。
そのため、主にデザイン面などでHPを担当していくのはプログラミングからっきしの自分ということになり、やはり新HPを作成するとなると、外部のプロをお招きして作成して頂くのが現実的な選択肢でした。

旧サイトではFlashを使用していたため、自社でサイトを更新することが難しいという問題点がありました。

この反省を踏まえ新サイトでは事業など色々な変化が起きたとき、それに合わせて新しいページを構築したりデザインを一新できるよう、社員の手である程度内製化できるサイトを目指したいという方針もありました。

…ですが、いわゆるスクラッチ開発と言われるような、プログラミングをフルに活用したサイト構成では、その後の大胆なページ構成の変更なども難しく、お知らせなどの決まった部分を少し更新したりするだけに留まってしまう可能性も高いです。

前述の通りプログラミング素人であった自分では継続的なサイトリニューアルを続けていくのは難しいのでは…と思われましたが、それを可能にする方法として有効だったのがノーコード開発でした。

ノーコードなら使えば直感的なwebデザインが可能!

ノーコード開発とは、プログラミングの知識がなくても、専用のツールやプラットフォームを使用してソフトウェアやアプリケーションを開発できる手法のことです。

いわゆるスクラッチ開発と呼ばれるプログラミングが必要な開発に比べ、ノーコード開発ではドラッグ&ドロップや設定などの直感的なインターフェースを使用してwebサイトやアプリケーションを作成することができます!

ノーコード開発も良いことばかりじゃない?

さて…実はこのノーコード開発にもメリットとデメリットがありました。

もちろん、一口にノーコードといってもゲームから業務アプリ、webデザインの開発にまで幅広いケースがあるため、一概にはいえません。
(この間体験させて頂いたキ○トーンなどはとても素晴らしかったです。)

また、同じ目的でもどんなツールを使うかにも相当左右されます。
ですが、一般的にノーコード開発のメリットとして挙げられるのは主に以下の3つ。

効率的な開発: プログラミングのスキルがなくても、ノーコードプラットフォームを使用すれば、迅速にwebデザインやアプリケーションを開発できること。

コスト削減: プロの開発者を雇わずにアプリケーションを作成できるため、開発コストが削減される。(今回は結局お願いしましたが…)

専門知識不要: プログラミングの知識がなくても利用できるため、非IT技術者でもアプリケーションやwebデザインを作成できること。

一方でノーコード開発のデメリットとして挙げられるのは、主に以下の3つがあります。

制約された機能: ノーコードツールは、特定のタスクや用途に特化したものが多いため、制作者独自の新たな機能は作りにくい。

カスタマイズの限界: ノーコード開発では、自由なカスタマイズが難しい場合があり、やはりイメージ通りのものを作るにはプログラミングの知識が必要な場合が多い。

依存性とロックイン: 特定のノーコードプラットフォームに依存することで、将来的なシステムの変更や移行が制限される。

このうち、特にカスタマイズの限界は大きく、主に自分だけでノーコードツールを用いてwebデザインを始めたときは、機能の制約の壁にすぐにぶち当たり、会社のコンセプトに到底及ばないものしか作ることができませんでした…。

というか、プログラムやIT全般の知識以前に致命的な問題がありました。
それ以前の問題、筆者にはセンスが無さ過ぎたのです…(泣)。

大人な雰囲気の某酒造メーカーサイトをお手本にしてみようとした結果、
製氷メーカーなのに樽を置くという…。
歴史のある感じのHPにしようと思った結果、なんかホラー映画のような雰囲気に…。
画像左の建物は小野田商店創業時の建物です。恐怖の館じゃないですよ。(-_-;)

正直、十数年前の旧サイトよりも古い…というかホラーめいて怖いサイトになってしまいました。
やらないとわからないことですが、平成初期のようなサイトでさえ、現代でも経験のない人がいきなり超えるものを作ることはできないのです…!

このような感じだったので、サイトの問題点をまとめた時の、浮上した課題、問題点に「閲覧した人に不安・不信感を感じさせない。」という項目が加わってしまいました。('_')

状況を一変させる「あるツール」の登場

さて結果的にノーコードでも、主に自分だけでHPを作るのは難しいという結論に至り、結局は外部からプロの方を招いて新たなHPを作ることになったのですが…。

このお招きした外部のプロの方、そしてその方が紹介してくれた「あるツール」が状況を一変させることになりました。

この続きは後半の記事の記事にて…。
「あるツール」との出会いは、現在のHP誕生だけでなく、今後の小野田商店HP ver3.0の構想へと繋がっていきます…。


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