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月光舟

貴方を乗せた舟は、雲の影へと消えゆく途上。

後を追うには遠すぎて。


頬を伝う涙は、天空の海へと還る途上。

拭うには寒すぎて。

終にその舟は姿を消した。

眼球に映ることを止めた月光舟に、止まることを知らぬ涕。


隣で貴方が囁いたような気がした。

「心で見て」と、、、


瞼を閉じ、月光舟を追い続ける三日月の夜。



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