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戸田 温
2021年6月28日 11:33
私は森の中で眠っていた。それは突然の出来事だった。「タタタタッタ」何かが猛スピードで走りだした。次の瞬間、それは「ドンッ」という低く鈍い音と共に何かにぶつかった。そして、その音と共にぶつかられた者が「キーッ」と甲高い声で鳴いた。「次は私か」そう思った。それに喰われると。 (いや、喰うか。)やはり、その時恐怖が私を埋め尽くしていた。なす術もなく、ただただ横たわ