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動物人間

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私のアイデンティティは「動物人間」。 限りなく人間に近い時、そうでない時。両者を行き来する私は、人間社会に苦しむ。 そんな、「動物人間」となる者の思考、感覚をここへ綴る。
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#外臓の世界

午前3時

午前3時

私は森の中で眠っていた。

それは突然の出来事だった。

「タタタタッタ」

何かが猛スピードで走りだした。

次の瞬間、それは「ドンッ」という低く鈍い音と共に何かにぶつかった。

そして、その音と共にぶつかられた者が「キーッ」と甲高い声で鳴いた。

「次は私か」

そう思った。

それに喰われると。 (いや、喰うか。)

やはり、その時恐怖が私を埋め尽くしていた。

なす術もなく、ただただ横たわ

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