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【スコット・シェルドン】投手も含めて1試合で全ポジションに就くというメジャー史上3人目となる大記録を達成したユーティリティープレイヤーは日本で4番として期待されるも器用すぎたのか志半ばで帰国した助っ人

おはようございます。
日本にやってきた
お騒がせ助っ人たちの真相に
迫る番外編、今回は
スコット・シェルドンを取り上げていきます。

https://www.youtube.com/watch?v=Q3dYpdm5OMk&t=18s

1968年、アメリカ合衆国インディアナ州に
生まれた
本名スコット・パトリック・シェルドンは
ヒューストン大学を卒業した1991年、
MLBドラフト8巡目で
オークランド・アスレチックスに
指名され入団しました。

長いマイナー生活を経た1997年5月18日、
ようやくメジャーデビューを飾りましたが
その後テキサス・レンジャーズへ移籍すると
2000年9月6日のシカゴ・ホワイトソックス戦で
メジャー史上3人目となる大記録を
達成したのです。

本来、サードやショートを本職とした
内野手でしたが、1対10と大量リードされた
この日の試合で4回裏からスタメン捕手の
ビル・ハセルマンに代わり捕手を務めると
5回にファースト、6回にセカンドとショート、
7回にはライトとセンターを守ったばかりか
8回にレフト、ピッチャー、サードと
1試合で全ポジションに就くという離れ業をやってのけました。

8回、投手として登板した際には
のちに西武でもアレックス・カブレラ不在時に
貴重なポイントゲッターとして5番を打ったこともある
ジェフ・リーファーから空振り三振を奪うなど
全てのポジションをソツなくこなす器用な内野手に対して
2001年シーズンオフ、戦力ダウンに頭を抱えていた
オリックスが目を付けたのです。

チーム最多勝の加藤氏がFA移籍でチームを去り、
打撃の要、田口氏もイチローに続けとメジャー挑戦を
表明したうえ、主砲ジョージ・アリアスを
チャンスに弱いという理由から解雇していた球団は
即戦力となる助っ人を探していました。

エクスポスのマイナーリーグから獲得した
フェルナンド・セギノールとクリーンアップが
組める相棒としてピックアップされた
身長190センチ、体重95キロの34歳は
年俸50万ドルに出来高払い30万ドルの条件で
契約すると海を渡って来たのです。

春季キャンプにやってきた、MLB通算打率2割3分5厘、
8本塁打、33打点の助っ人の打撃練習を目撃した
石毛新監督は
「4番サードは決まった。3割30本は打てる。
谷を1番に置いて、ヤーナルが最多勝で
大久保がセーブ王だ」と興奮気味に語りましたが、
オープン戦を視察していたパリーグ会長からは
「スター選手が抜けて20人近く入れ替わったオリックスが
優勝したら革命的なことだね」と失笑されました。

開幕当初、日本の投手に全く合わず不振に陥りましたが
7月になると打撃が開花、5試合連続本塁打を放つなど
打率3割9分、9本塁打、19打点の活躍で月間MVPに輝きます。

その後も長打力を発揮してチーム最多の26本塁打を
放ちはしたものの、リーグ最多の155三振と
粗さが目立った助っ人は
最終的に打率2割5分6厘、59打点と沈んだうえ、
得点圏打率に至っては1割6分8厘の低打率から
チャンスに弱い4番打者と失望されました。

それでも長打力が認められて残留した背番号12は
翌2003年、「優勝争いできなければ解任」と宮内オーナーから
発破をかけられた指揮官のもと、
山崎武司(やまさきたけし)にオーティズ、
吉井理人(よしいまさと)にマック鈴木と
投打で戦力大幅アップを図ったチームの中心として
期待されます。

しかし開幕から1勝7敗と逆ロケットスタートになってしまった
オリックスは石毛監督を解任し、レオン打撃コーチを後任に
据えると6月10日の近鉄戦、6回表ノーアウト満塁で打席に立った
シェルドンは、加藤投手の正面に転がるピッチャーゴロを放つと、
このプレーをキッカケに守備が乱れた近鉄と、そのスキを突いた
オリックスとの間で乱闘騒ぎが勃発するなど
チーム状況が好転する事はありませんでした。

2年目となる2003年シーズンも
打率2割5分3厘、8本塁打、24打点と1年目と似たような
成績に終わった助っ人は、この年限りで退団、
帰国後はミルウォーキー・ブルワーズや
ピッツバーグ・パイレーツと契約するも
メジャー昇格とはならなかったことから
2004年10月、静かにユニフォームを脱いだのです。

2017年9月30日、デトロイト・タイガースの
アンドリュー・ロマイン内野手は、敵地で行われた
ミネソタ・ツインズ戦に7番レフトで先発出場すると
守備位置を変えながら迎えた8回、
1点リードと緊迫した場面でピッチャーとして
マウンドに上がり、強打者のミゲル・サノーを
打ち取るなど
MLB史上5人目となる1試合で全ポジションを守った事から
再び、シェルドンの名が取り沙汰されました。

基本は外へ逃げるスライダーを投げておけば
アンパイとされた典型的なパワーヒッターでしたが
調子に乗りだすと手に負えない魅力があり
器用すぎる故に勝負弱さが目立ってしまった
究極のユーティリティプレイヤー、
スコット・シェルドン

いかがでしたでしょうか?
今後も良くも悪くも大きなインパクトを
残していったお騒がせ助っ人たちを
ご紹介していきますので
是非ご登録よろしくお願いいたします。
ご視聴ありがとうございました

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