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大坂なおみ選手がうつ病と聞いて他人事ではないと感じた話

全仏オープンで記者会見拒否という決断をした大坂なおみ選手。

その時は詳細が語られず、「ワガママ」と捉えた人も多かった。

しかし、そこはさすがマスゴミ。
報復とも思えるような行動を始める。

連日連夜、ニュースやワイドショーでこの話題を取り上げ、テニスどころかスポーツをしなそうなコメンテーターが彼女の行動は子供っぽくて理解できないなどと騒ぎ立てる。

全仏オープンでも、他の選手の記者会見に「オオサカの記者会見拒否についてどう思うか?」と、答えにくい質問をしてみせる。
まるで「オオサカ派」「反オオサカ派」を調べているみたいに。

この時点で大坂選手の真意が分からなかったせいもあり、テニス界では「反オオサカ派」が多いかのように伝えられた。

そして、やらなきゃいいのに大坂選手はSNSで余計な投稿までしてしまった。

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ここで違和感を感じた人もいたはず。

私達の知ってる大坂選手は、こんなことする人だったっけ?


そう、これこそまさに、うつ病の症状です。

私もうつ病を患ったことがあります。
当時のことはモヤがかかったように曖昧で、記憶というより映画やドラマで観たシーンみたいな、自分の普段の行動からは考えにくいことをしていました。

きっかけは友人の自死でした。

お葬式の後からほとんど食事をしなくなり、眠ることもできなくなりました。
仕事に行っても、人との会話で心がささくれていくのを感じました。
死んでもいいや、という気持ちでいました。
たぶん、死にたかった。

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家族の勧めで心療内科へ行き、投薬治療とカウンセリングが始まりました。
薬のせいか栄養と睡眠が足りていないせいか分かりませんが、仕事中に気を失うことが増えました。
記憶がほとんど無いのですが、上司とのトラブルに発展してしまい、パワハラへと繋がります。

病院で診断書を書いてもらい、休職をしました。
月一で出社しなくてはならないため、会社に行けなくなった私はそのまま退職をしました。

文章にするとあっさりとしていますが、当時の記憶の欠如と自分の行動の正当性が疑われるためです。
被害妄想もあり、周りが私を否定している、みんな敵、と思っていました。

幸い、退職したことにより私のゆるやかな自殺は終わります。
薬もごく弱いものに変わり、精神面で安定してきたからか、人とのコミュニケーションが復活しました。
外出できるようになり、働く意欲も湧いてきました。

期間にすると2年くらいうつ病を患っていたことになります。

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真面目な人がなりやすい、と言われるうつ病。
確かに私にも真面目なところはありますが、みんなでワイワイ騒ぐのが好きなパリピ要素も持っています。
結局は、いつ誰がうつ病になるかなんて分からないってこと。
明るい人だと思っても、心の奥底までは分からないものです。

大坂選手だって、うつ病を公表せざるを得なくなってしまったのは不本意なはず。
周りがよそよそしい態度になったり、逆に追い詰めようとされたり。
人が怪物に見えてしまう時もある。

今の大坂選手には、SNSから距離を置くことをアドバイスしたい。
自身に関する情報はできるだけ遮断したほうがいい。
快方に向かってる時なら、プラスな情報だけ見るのはいいと思う。

これを機に、テニス界だけでなく、スポーツの世界も普通の会社も学校も、ちょっとだけでも変わってくれたらいい。

不安や恐怖に苛まれたりしないのが、当たり前でありたい。

みんなの「メンタルヘルス」が健康であることを願っています。