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【インタビュー|前編】オンリーストーリーに投資したエン・ジャパン越智会長に、投資を受けた社長が取材してみた!

コロナショックのなか、100億円ファンドを立ち上げたエン・ジャパン株式会社 代表取締役会長の越智 通勝(おち みちかつ)氏。実は、このファンド投資先第1号が株式会社オンリーストーリーでした。

今回は投資を受けた側であるオンリーストーリー 代表の平野が投資した越智会長に、投資の決め手や20~30代の経営層向けのアドバイスなど、普段なかなか聞けないことまで話を聞いてきました!

プロフィール

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越智 通勝(おち みちかつ)

エン・ジャパン株式会社 代表取締役会長。1951年生まれ。大学卒業後、婦人服メーカーに就職。大手教育コンサルティング会社に転職後、1983年に日本ブレーンセンターを設立。1995年より総合転職情報サイト「縁」エンプロイメントネットの運営を開始し、2000年に同事業をエン・ジャパンとして独立させ、代表取締役社長に就任。設立から1年6カ月後の2001年6月に上場。2004年、エン・ジャパンと日本ブレーンセンターを統合。2008年より現職。


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平野 哲也(ひらの てつや)

株式会社オンリーストーリー代表取締役。1990年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。2014年にオンリーストーリーを設立。決裁者マッチング支援SaaS~ONLY STORY~を運営。2020年には総額約3億4,500万円の資金調達を実施。その他、はたらきがいのある会社日本7位、アジア25位受賞。ベストベンチャー1002年連続選出。クローズアップ現代でメインで取り上げられる等の実績がある。


今、ファンドを作った理由

平野:今日はご多用な中お時間つくってくださり、ありがとうございます。
初めに、コロナショックにあえぐ企業が多いなか、このタイミングでファンドをつくった経緯について伺いたいです。

越智:コロナの影響もありますが、なにより「カンパニークライアント(求人企業がメイン)」の本業を伸ばすためです。

カンパニークライアントの本業が伸びないことには、求人が生まれない。そう考えたときに、DX(デジタルトランスフォーメーション)を通して経営支援を行なう企業を投資先として選ぶことが効果的だと考えました。

平野:ありがとうございます。一般的に「ベンチャー投資」というと投資側の目的として、リターン最大化が叶うかどうかを最重視されるイメージが強いです。御社にとってファンド目的はいかがでしょうか。

越智:もちろん、リターン可能性やスケール性も見ています。ただ我々のファンドは、「資金を増やすためだけの投資ではない」というところがポイントです。

回収できるかどうかはもちろん見ていますが、100%成功する保証のあるビジネスは世の中にありません。様々な要因で、志半ばで潰えてしまう企業や事業も当然あります。そんなときに、「志に賭けた」と割り切れる経営者だと良いなと思っています。

経営者の事業にかける本気度、会社としての理念の共感性、そして収益性を総合的に見て投資しています。


オンリーストーリーに投資を決めた理由

平野:ありがとうございます。今回、大変光栄なことにファンドからの投資先の第一号に弊社を選んで頂きました。私から聞くのも恐縮ですが、どういったところが決め手だったのでしょうか。

越智:3つほど要因があるかと思います。

まず1つ目は、先ほども述べた経営者の「本気度」の部分ですね。それは綺麗事を言っていればいいというわけではなくて、業界や世の中を変えたいと本気で願っていること、これまでに実行を徹底してきたことがセットです。 

平野さんはここの部分が特に強かった。それはすなわち覚悟が決まっているということです。

逆説的に言うと、創業の初期段階で社員に任せっきりな社長は、個人的にはあまり良いと思っていません。社員の誰よりも会社のことを考えて働く人、ストイックに24時間仕事のことを考えられる、平野さんはそういう経営者だなと感じました。

平野:越智さんがおっしゃるWork Hard[※]の部分ですね。

越智:そうですね、経営者の場合「仕事もプライベートも大切に」というのは、ある程度成功してから、初めて言えることだと思っています。会社が潰れたら、経営者は債務を弁済する義務があるからです。

[※]参考:エン・ジャパン株式会社が掲げるこれからの仕事の価値観「I&W(Inner Calling&Work Hard)」について


「つよいい」にピンときた!

越智:2つ目の投資理由として、オンリーストーリーが取り組む事業領域に将来性があると感じたことも大きかったです。

決裁者マッチングは、一度エン・ジャパンとして取り組んだことがある分野でした。ネットのインフラが整っていない時代だったので、断念せざるを得ませんでした。そのような経験の中で、改めてその分野に特化し、伸びている御社にかけてみたいと思いました。

そして、最後3つ目は、「つよいい」という言葉・理念ですね。弊社ではそれを「主観正義性と収益性の両立」と言語化しており、企業としての価値観が近い点も大きかったです。

いくら崇高な志や夢を語っていても、「お金がないから3ヶ月間給料を待ってくれ」と言ったら、ほとんどの社員が離れていくでしょう。

一方で収益性だけで、意義や理念から逃げていたら、本質的な価値を見失ってしまいます。そういった意味では、両立が本当にキモ。そこの考えが似ていることは、大きな決め手でした。

平野:ありがとうございます。私も理念はすごく大切にしていたからこそ、評価して投資頂けたのは凄く嬉しかったです!


収益と理想の両立が難しいときは…

平野:次に、若手経営者から届いた質問を聞いていければと思います。

「つよいい」を掲げている弊社でも、両立の難しさを痛感した時期は今までに何度もありました。もちろんこれからも多々あるかと思います。越智さんは、「主観正義性と収益性の両立」が難しいときには、どのように考えどのように行動していましたか。

越智:私は、収益を出すことが第一だと考えています。理想や夢だけでは、従業員はついてこないですし、会社自体も最終的に潰れてしまっては何も成し遂げられないので。

今回のような不況期しかり、なりふり構わず収益を出す必要があると考えています。

その一方で、収益だけでは長続きしません。収益構造が安定してきたら、損得だけではなく「善悪基準」で、今の事業を見直す必要があると思います。

とはいえ正義も人それぞれ違うからこそ、自分が正しいと思っていること=『主観』正義性が大事。独善的に陥っていないかどうかの確認ももちろん必要ですが。

平野:なるほど、私自身も「つよいい」の言葉の順番には気をつけていたつもりですが、さらにはっきりとイメージすることができました。建物に例えると、強さ(収益性)のが1階部分で、その上に良さ(主観正義性)がある感じですね。

越智:良い例えですね。そのイメージです。


越智会長との対談記事 後編

後編のトピックは、こちら。

▼熱心な経営者ほど神経質
▼人数の壁は、自分の「器」
▼初めから強い人なんていない
▼すべてをプラスに捉えられるか
▼優秀な人は採用する必要がない!?
▼越智流 採用見極めのポイント
▼コロナ時代に特に必要になってくる、主観正義性


エン・ジャパン株式会社のHPはこちら


過去記事


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