読書記録#001「転職ばかりうまくなく」


本日の読書記録は、ひらいめぐみ著 「転職ばかりうまくなる」
新刊で購入するつもりが、つい立ち寄ったブックオフで手に取ってしまい、衝動を抑えられずに購入。

6回の転職を経てフリーのライターに転向したひらいさんの実録エッセイ。
自分自身も転職経験者なだけにタイトルとコミカルな書影に惹かれた。
大変失礼ながらも、6回も転職。。。!?という印象を当初受けたことは
正直に言わなければならない。

1社目のバイトをやめて、人材系の営業 → webマーケティング → 書店スタッフ → 商業施設の事務局 → メーカーの編集・ライター → フリーのライター
との転職を繰り返してきたひらいさん。

職場でのつらいエピソードや上手くいかなかったこと、気持ちの整理が追い付かないことなどを悲喜こもごもに綴っている。
会社員生活をしていると共感できるような場面もあり、どこか自分を重ねながら読み進めていた。
時には上司や同僚から心ない言葉をなげかけられるひらいさんだが、その文章からは悲壮な印象はあまり受けない。
何故なら「たまごシール」をひらいさんより集めている人は恐らく地球上にいないのだから。

もちろん文章に起こせないほど悔しい思いもしたことがあるに違いない。
それでも力強い筆致で各職場でのできごとを描く秘訣はどこになるのか、そんなことを考えながら読んだ。恐らくひらいさんは自身の人生の主導権を他者に委ねることを拒むことができたからこそ、こうして歩みを進められるのだと感じた。
そう思うと、自分自身は果たしてどれくらい主導権を売り渡さずに、自身の人生を舵取りできているのだろうか。

転職は○○歳まで、何歳ごろに結婚して、いついつまでに家買って。
溢れかえる型にはまったライフプラン。
自分はそうした型を選ばなかったくせに、どこか人と比べて「劣っている」と卑下してしまう。

自分の選択や経歴、経験に関して人の評価に委ねるのではなく
自分の気持ちが赴く方に進めばいい。
そう背中を押してくれる1冊だった。





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