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新たなる気づきで強くなるリングフィットアドベンチャー(あごぶろぐ)

前回の記事を書いてからすでに29日が経過したが、自分は未だにリングフィットアドベンチャーという果てしない荒野を駆けている。過ぎ去る景色を注意深く見れば、そこには虚無に飲まれて墓になった数多くのプレイヤーの屍もあることだろう。そもそも現代人は忙しく娯楽の飽和した時代で生きているためそういう突然の死は誰にでも起こりうる。ゆえに死神の鎌が背中に近づいているのを感じながら誰もが走っているのだ。

自分の運動時間は一日に30分~40分。これはYOUTUBE視聴時間に換算すると体感7分くらいで過ぎ去る時間だということが脳医学的にもたぶん証明されると思う。そういう時間の使いみちをやめ、筋肉……あるいは未来へと投資する。そうやって猫のように気まぐれな健康をその身に繋ぎ止める。その成果が徐々に現れ出てきていると言っても過言ではないのでリングコンを握りしめてこのNOTE大陸の中心に馳せ参じた次第だ。

自分は何かしらのゲームのレビューをするときはついでに入門用のレッスンを残すようにしている(入門という言葉が好きだからだ)が、今回はそういうのはしない。何故かと言うとリングフィットに限ってはプレイヤーの筋力によって出来ること、出来ないことが決まってしまっているので共通の攻略があまり通用しないからだ。変に記事の中で勧めた結果、すごいピュアなやつが鵜呑みにして実際に体が耐えられない量のフィットスキルをやりまくり、爆発四散したらいたたまれないと思ったからでもある。畳の上で座禅しながらそういうリスクとにらめっこした結果、今回は入門編を書くのはやめることにし、その代わりに気づきという形でプレイ中に得たWisdomを書き記していくことに決めた。今からざっくりと羅列し、一つずつ解説していく。ミブリよ……ダイナミックストレッチの開始を宣言しろ。

・真の適切運動負荷を見極めろ
・カスタマイズ性が高い
・イメージしろ
・ヨガマットがなかったら死んでいたかもしれない
・ソイプロテインは大豆

・真の適切運動負荷を見極めろ

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これはもはやほぼ全てのプレイヤーに起こりうることだがアドベンチャーモードを始めていくらか熟れると調子に乗り出す可能性がある。その時期に達すると毎日のように運動負荷を上げ、MAXも遠くないなどとのたまい始める。自分はその時期のことを「イキり期」と呼称している。「イキり期」は微笑ましくもあるが常に虚無の荒野に投げ出される……つまりリングフィットをドロップアウトする危険性に満ちた期間でもあるので注意が必要だ。

「イキり期」は一見、モチベーションに溢れていて良いことづくめに思えるが、上げすぎた運動負荷は死の香りを運んでくる。なぜか? ステージ中のギミックでこなす運動回数は運動負荷を参照している。つまり、スクワットブランコとかをあほみたいな回数漕がないといけなくなる。またフィットバトルでは負荷が上がるごとに魔物は固くなり、フィットスキルの回数は増える。結果どうなるかと言うと1ステージが長くなり、消費する現実体力が上がる一方でゲームとしての攻略速度は著しく落ちることになるわけだ。ストーリーの続きが見れないままに運動は気だるくなり、やがてポケモンHOMEなどをいじりだしリングフィットから遠のき……R.I.Pと書かれた墓石の下で冷たくなったプレイヤーが横たわる。

どうして人々はイキってしまうのか? この謎を自分は自らのイキり期から推測していき、解き明かした。まずアドベンチャーモードを始めた時点での初期スキルは「スクワット」「バンザイプッシュ」「ニートゥーチェスト」「椅子のポーズ」等、60種類のフィットスキルの中でもかなり負担の掛かるスキルが勢揃いしている。この時点で運動不足のプレイヤーはやや打ちひしがれながら初日を終え、SNSに「めっちゃ辛かった」などと書き込む。さらに何割かのユーザーには筋肉痛の洗礼があり、謎にあった自信が打ち砕かれるところまでいくかもしれない。だが、ここからはかなり上がり調子になる。

なぜか? 理由は要素の解禁にある。しばらく進むことでリングは「属性バトル」を取り戻し、防具を手に入れ、レベルがガンガン上がり、スムージーでバフを掛けられるようになり、何よりも初期以外のスキルがどんどん増えていく。初日はへろへろだったプレイヤーもだんだんに楽しくなり、ジェットコースターのように気持ちが加速していく寸法だ。これは意図的なゲームデザインの一部だと自分は睨んでいる。

フィットスキルの強さは基本的には運動自体のキツさに比例しない。つまり、負担が少なくてかつ高いDPSを叩き出すフィットスキルというものは確実に存在する。序盤であれば「スワイショウ」「バンザイコシフリ」「アームチェスト」などがそのポジションだ。これらを主要スキルとして起用し始めると肉体の負担を抑えつつ、攻略はスイスイと進むようになり……やがて「プランク」「マウンテンクライマー」のような負担のデカいスキルが手に入っても効率が悪いなどと言い訳をして避けがちになる。これが「イキり期」発生の最大の要因だ。

「スワイショウ」などの負担の少ないスキルは多少回数が増えてもさして問題にならないので運動負荷をガンガン上げがちになり、増上慢は果てしなくなっていく。やがて「もはや体力爆上がり」「運動負荷30じゃ足りない」「最強」「彼女ができた」などとSNSに書き込むようになる。ハッキリ言ってこういう傾向は確実に存在する。

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かく言う自分もSNSに書き込んではいないものの完全に上り調子になっていたが、ある時ほとんどスキルスロットに設定してこなかった「ワイドスクワット」「バンザイスクワット」をゲームジムで強制プレイさせられ、身の程を知った。運動負荷MAXが見え始めていた頃だった。WIDE……足を広げ、重心を落としてキープする。汗がめちゃめちゃに流れ出し、上げすぎた運動負荷のせいでキープ時間は永遠に終わらないのではないかとすら思った。終わった後は負け犬みたいなみじめな気分になり、冷たい床の上で天井を見ながら過ごした。それ以降、自分は苦手なフィットスキルをフルでプレイしても問題のない運動負荷を探して調整するようになった。

現在の運動負荷は27であり、各スクワットをプレイしてもそう易々と床に転がるブザマは見せない。未だに高い壁となっているのが「マウンテンクライマー」「バンザイスクワッチ」の二種類なので、これらを運動負荷27で難なく切り抜けられるようになりし時に次の扉が開くことだろう。雑に設定しがちだが運動負荷はかなりアドベンチャーモードのプレイ感を左右するので、真剣に向き合って見極めるのを勧めたい。

・カスタマイズ性が高い

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自分は回復効果以外のスムージーを使わず、トップス以外の装備は初期装備のままでワールド16まで到達した。つまり素のステータスはレベルUP分とスキルツリー開放分のみの状態で勝負しようとしたということだ。なぜトップスだけ使用するかと言うと、トップスまで初期装備だと火力が足りなくてトドメを刺せないまま延々と殴られ、防御力も低いので回復スキルと回復スームージーを常に連打する泥試合が始まるからだ。トップスで攻撃力をある程度だけ確保し、防御力は素のステータスでやる……そのヒリつくような緊張感がいい感じに腹筋を刺激すると考え、自分はこの縛りプレイでずっとやってきた。しかし、ついに限界が訪れた。

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ワールド16に到達して間もない頃、ボスモンスターとその取り巻きによる攻撃により後攻1ターンキルされてしまったことでついにこの縛りは崩壊し、自分は初期装備に別れを告げることにした。しかし逆に言えばワールド16までこの縛りでやって来れたし、未だにバフ系のスムージーは一度も口にしていない。回復系のスムージーを飲むのも二種類セットしてある回復フィットスキルのクールタイムが残っている間のみだ。防具・スムージーを使えばかなり楽に進む場面が多い一方で使わずともクリアできる……運動負荷と合わせることでかなり幅広く遊び方をカスタマイズできることを自分は知った。縛りプレイは実際あまり役には立たなかったがこの素晴らしい発見により自分はさらにリングフィットへの尊敬を高めた。

各種スムージーを縛る意味はあるのか? それはわからない。自分はかんたんに火力が出せてしまうと一度ごとのバトルの緊張感が減ると思って使っていないが、単純にスムージーをドカドカ飲んでグングン進んだ方がゲーム的には楽しいという意見もあるだろう。火力を上げてどんどん進んでいけばそれだけのフィットスキルがこなせるという考えもあり、元も子もない話をするなら縛りプレイはただの自己満足なので意味を求めること自体がナンセンスでもある。

このゲームの本懐は楽しく運動を継続することなので、スムージーを使ったほうがモチンベーションが上がるなら迷わず使うべきだろう。前回の記事から繰り返しているがこのゲームにおいて他人の意見はほとんど役に立たない。誰も信じるな。この記事も信じるな。ただ例外として筋肉関連の仕事に就いているやつの言うことはある程度アテにしてもいいかもしれない。ちなみに自分は今のところ筋肉の知り合いはいないので誰の言うことも聞いていない。

・イメージしろ

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前回の記事時点ではプレイ31日。そこからさらに約一ヶ月間を戦い抜いた結果、あらゆる部分に変化が訪れている。自分はデーターを隠したり改ざんすることはないので今から詳らかに話していく。まず基礎代謝が上がり、それに伴い体温が上がり、季節は冬だというのに朝には汗を掻いて寝苦しく悪夢を見たり、ベッドから逃げ出そうとして落下するようになった。こないだは鋼鉄製の群集蜂型BOTにSF的な通路を走りながら延々と追われる夢を見て唸りながら起きた。

肉体的な変化についても一ヶ月時点より著しく、腕が見るからにギッシリしてきた。正直なところ、3ヶ月以内に見た目に変化が起きるとは思わなかったので腕がギッシリしてきていることに若干ビビっている。おそらくこれはマイフェイバリット・スキルであるサゲテプッシュの影響だろう。ミブリが言うには成長したくば体重計を見ずに鏡を見ろ、とのことなので最近の自分はこの金言に従って鏡を見るようになった。そして、鏡の中に最強の自分をイメージする。何度もだ。すると、何のフィットスキルを行うべきなのか……理想のスキルスロットも自ずと浮かび上がるというわけだ。

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これが自分の現在のスキル編成だ。標的は「肩こり・腹筋・大胸筋」に定められている。スキルツリーではスキル枠>>ハート+>>フィットスキルの優先順位で取っていき、鍛えたい部位を的確に狙いつつあらゆる状況に対応できるように整えていった。自分は先ほど書いた「イキり期」を経て、各スキルからなるたけ逃げない道を選んでいる。その覚悟の表れが「プランク」「ワイドスクワット」などの並びだ。こいつらは曲者であり、一日に5回とやりたくはないが頼もしき追加戦士として加わっている。ここに「マウンテンクライマー」を追加したこともあったが、あいつ一人で全てが半壊して他の部位を鍛えるよゆうがなくなったので外した。

フィットスキルにはクールタイムがあるが、人間の筋肉にもクールタイムがある。これは自分の綿密な調査により明らかになった事実だが、例えば「レッグレイズ」をやった後に「プランク」をやると、腹が超いたい。これはかなり燃えるように痛く、かなりヤバいことが判明している。フィットバトルで様々な属性の敵がいて、属性ごとに負荷を掛ける部位が違うのは筋肉ごとのクールタイムを意識したゲームデザインだという証左だ。スキルを編成するときは使う順番や、負荷の掛かる場所をイメージしながら選ぶといい。これは、テストに出る。自分が教師なら間違いなく出す。

・ヨガマットがなければ死んでいたかもしれない

前回の記事で紹介したヨガマッタだが、めちゃくちゃ良かったのでもう一度こいつのことを話しておく。自分の部屋の床は人類を憎んでいるかのような硬さだったのでいずれ足や尻が破壊されると思い、緩衝材としてこのヨガマットを召喚した。それから1ヶ月が経ったが、めちゃめちゃに具合が良い。座って体重を掛けるフィットスキルが苦ではなくなり、ステップを踏むスキルでドタバタとうるさい音が鳴らなくなった。またこの記事でさんざん書いている「マウンテンクライマー」は明らかにどうかしており、これを固い床でやるのは普通に危険行為だ。室内用シューズなどを履いている場合やよほどモフモフしたカーペットの上などでない場合、足への負担はかなり大きなものになる。避けられないこともないがいきなりゲームジムでやらされるなどのトラップもあり、対策を怠ればリングフィット人生に永遠に暗い影を落とし続けるのは間違いない。

そういう見識から断言しておくがリングフィットを続けていくならヨガマットは買って損はない。自分は一ヶ月続いたご褒美のつもりで仕入れたが、最初からあったほうがもっと充実したアドベンチャーできていたのは想像に難くないからだ。またインテリア性も高い気がする。自分はどうぶつの森で培った風水技術を活かし、ヨガマットを慎重に南側へと配置した。効果は今のところ現れていないがこれからが楽しみだ。

・ソイプロテインは大豆

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ちょうど一年前、FitBoxingで猛拳を振るっていた頃はプロテインゼリーとかバーを嗜んでいたが、同時期から頻度の高い腹痛が発生するようになった。これは明らかにおかしいと思いしかるべき調査機関に依頼したところ、プロテイン成分である「ホエイプロテイン」「カゼインプロテイン」に含まれる乳糖を体が拒絶していることが判明した。これは乳糖不耐といい、牛乳を一気飲みすると調子が悪くなるやつは大体これらしい。自分は牛乳一気飲みによるダメージを過去に一族に掛けられし呪いかなにかだと思っていたが、長年の謎が解けた次第だ。そういうわけで腹痛が起きてからはプロテインから遠のいて日々を過ごしていたがどうやら乳糖が含まれない「ソイプロテイン」というものが売られていることを風のうわさで知り、リングフィット後に飲むことにした。自分はデカい缶のやつを買った。デカい缶のやつは雰囲気があり、部屋に置いただけでテンションが上がった。心なしか缶のおかげで部屋にはSF感すら漂い始めた。

自分はこれを選んだ。他にもヨーグルト味とかミルクティー味があるようだが、なんとなくこれが一番無難だという直感に従って飲み続けている。最初は冷たい牛乳に溶かして一気に飲み、見事に腹を壊した。二度目からは隙なく学習し、温めた牛乳に溶かすようになった。それから腹痛は起きていない。このプロテインの項はかんぜんにリングフィットとは関係ないが、自分と同じ呪いに掛かりプロテインと相容れない宿命だと諦めてしまう者もいるかもしれないので一応書いておく。値段的にどれが安いとか成分的にどれが良いとか比較サイトなどもあるので興味があるやつは読むと良いと思う。自分はプロテインについて考えているとすぐに頭がぼんやりしてくるのであまり深く考えずに買っている。

・今日はもう帰る

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今日のところはここまでだ。自分は来たるべき3月20日に無人島サバイバル生活を始めるために今から筋肉を育てておく必要がある。サバイバルはおそらく一年以上に渡るのでメンタルと筋肉の機嫌を取りながら長いスパンで見ていく必要があるだろう。長いスパン……ふだん運動しないやつが一番苦手とするマインドセットだ。これが出来ないと極端にやる気を出しすぎて空回りし、体が付いていかなくなったりする。そうなると最悪、整体などの世話になるかもしれない。想像してみろ。整体の丸イスに座り、「ドラゴから世界を救うためだったんです・・・」などと言ったところで整体の先生は「たいへんですね」と言う他なく、共感などしてくれない。そういう悲しい出来事を起こさないためにも注意深く冒険していく必要がある。

今後のために一つアドバイスをしておくが、突然のゲームジムに気をつけろ。自分は足ジムでスクワット→マウンテンクライマー→ワイドスクワットをやらされ、生まれたての子鹿のようになり、冷たい路上で息絶えそうになった。そういう憐れな末路を辿らぬように注意深くプレーしろ。以上だ。

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ドーモ! ドネートは常時受け付けています。 ドネートはときにおやつやお茶代に使われます。