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Xmas……それはもぐらコロッケの神話を見て一から鍛え直す日(あごぶろぐ)

自分はXmasだからと言って浮かれた行動は何一つ取らない。フライ度チキンとケーキを食い、一人で密やかに筋トレをする。
つまり、何気ない一日でしかない。
だが……今年はAMAZONからうれしいプレゼントが届いた。

・自分ツッコミくまの本 もぐらコロッケのうたが発売された

自分ツッコミくまの本 もぐらコロッケのうた」……この本の表紙の8割くらいの面積を占領しているクマを見たことあるか? こいつはかなり有名なLINEスタンプアニマルなので、たぶんどこか見たことあるはずだ。この本はイラストレーターのナガノ氏がTWITTERとかに投下したマンガの、まとめコミックスだ。今日はこれが発売されたことを伝えに来た。だがまず解説よりも真っ先にやっておくことがある。それは硬派ぶり、読まずに「LINEスタンプアニマルの絵本~?」みたいな侮った反応するやつをKNOCK OUTすることだ。この世の奴らの3割くらいはLINEスタンプアニマルを見くびり、舐めている傾向にあることを自分は完全にわかっている。普段、我々が見かけるLINEスタンプアニマルは鼻とか星のエフェクトを振りまきながら、「イエス!」や「オツカレサマ!」「いいね!」「それ、いただき!」みたいなどうでもいい、マシュマロみたいに甘っちょろい反応をする生き物だ。故にそのまとめマンガとなると、第一印象で完全に舐められるのはもはや100%を超え、1000%だと言っていい。なぜ分かるかというと、去年までの自分がそうだったからだ。完全にナメていた。そして、分からされた。痛烈な真のマンガで……。

自分はTWITTER大陸をたまに車で横断するので、見かけないカルチャーの匂いに立ち止まったりする。去年のXmasもそうだった。TWITTERサービスエリアで休憩していたところ、もぐらコロッケのマンガが流れてきた。LINEスタンプアニマルコミック……普段はクリックしない類だが、その時は気分が良かったから開いた。それがすべての始まりだった。

これは去年冬に公開されたもぐらコロッケ漫画の長編モーメントだ。もぐらコロッケという謎の生き物が、歌の歌詞の違いでケンカをしているのがわかる。そして長老的なコロッケが過去の一族の歴史を見せ、その場を諌め、両陣営は仲直りをする……それだけならば何のことはなかった。モーメントを開いているタブをそっと閉じ、席を立って再びTWITTER大陸横断特急に戻るつもりだった。だが三枚目の終わりで一匹のもぐらコロッケが歌詞に納得できず、大団円を迎えた群れを離れていく……その孤独な背中が、日向から陰に消えていく。その引きを見たとき、自分はガラナ飲料を飲み干し、次の漫画のコマを開くことを決めた。そこからの苦難の連続……群れから離れたもぐらコロッケは邪悪なるユニコーン&バイコーンに洗脳され、闇に墜ち……地下闘技場へと送られる。そして行方不明となったもぐらコロッケを探すための冬の旅……31ツイートにも及ぶ長き冒険が終わりし時、壮大なファンタジーに触れた瞬間とくゆうの異界の風が自分の心に吹いた。そして、慌てて他のアーカイブス漫画も読み漁った。長さはまちまちだが、どれもすごかった。

自分は見かけやそのポジティブ加減からLINEスタンプアニマルの世界をナメていたことを後悔した。もぐらコロッケマンガには度々、謎のフリークスが出現して暴れだす。大抵のフリークスを見た人々やコロッケは恐慌しているため、およそ存在を許されている生き物ではないことがわかる……そういうサイコ野郎が現れる恐怖と隣り合わせの世界観だということだ。また、見れば分かるが一部のキャラクターと歌詞など以外にもぐらコロッケたちが会話するシーンはなく、文章なしでストーリーが展開していくことも多い。しかし読者にキャラクターの意図が伝わるように描写されており、マンガとしてのqualityが非常に高いことが伺える。自分はこんな面白いマンガを見た目で判断していた偏見クソやろうだったのか……? 自分は血反吐を吐くほどに後悔し、握っていたガラナ飲料瓶が砕け散り、スマホのバッテリーが7%になってブラウザが真っ黒になりマンガが読めなくなった。そしてその後悔から立ち直りし戦士となった今は毎日ナガノ氏のツイッターを角煮し、マンガを熟読しているという寸法だ。

自分ツッコミくまの本 もぐらコロッケのうた」は先ほど紹介した長編モーメントなどをまとめた本になり、特別な描き下ろしがあったり、シールが付いていたり、チュパカブラの頭のピロピロが間引かれたりしたらしい。物理書籍版/電子版ともにツイッターに比べてまとめて読みやすいのが最大の利点だが、ほかにもよほど念入りに検索しないと出てこないような初期のマンガも読めたのでその点においても満足度が高かった。この本の後半に収録されている「もぐらコロッケのうた」以降の話も氏のツイッターで続々更新されており、めちゃめちゃに熱い少年漫画みたいな話がたくさん読めるのでニュービーはこの本を買うだけで追いつけ、もぐらコロッケ入門書として重用できることだろう。書籍になった今もモーメントから過去のマンガがまとめて読めるので、寒くて家から出られなくなったやつや、TWITTER大陸でずっと彷徨いながら一日を過ごしてるやつとかは読むといいと思う。せっかくなのでオススメのモーメントをいくつか挙げておく。
珠玉のエピソード……ヒストリー……。

・オススメのモーメント

自分がもぐらコロッケと初めて出会った記念碑的エピソードであり、長編ながらシュール&シリアスのバランスが取れていて非常に面白い。これを読めばもぐらコロッケという生き物のことや、敵性勢力のことが一目瞭然だ。あとは自分ツッコミくまとパグも途中から参戦するのでクロスオーバー劇場版みたいな熱気がある。

長編モーメントを物語として追っていくならば、「もぐらコロッケのうた」→「もぐらコロッケと大型犬」→「おしゃれコロッケ」→「もぐらコロッケのゆめ」→「もぐらコロッケの」→「もぐらコロッケの飴」→「もぐらメンチ」→「もぐらコロッケのクリスマス」の流れがオススメだ。これらは去年のクリスマスから今年のクリスマスまでに決断的に連載されたエピソードであり、すごいボリュームになる。

もちきんちゃく怪物」というフリークスが一つ目のコマから出てきて、当たり前のように暴れ始めるので世界観を把握するのにうってつけのサバイバルホラー短編だ。くまの勇気が、試される。

くら寿司に取り付いたスタンド能力の謎をパグが解く短編だ。自分はこれを見てスシローに行きたくなった。

もぐらコロッケがコロッケを食べるサイコスリラーグルメ短編だ。
禁忌の味に触れたもぐらコロッケの行く先が気になる。

特にもぐらコロッケとは関係ないが悲哀を感じる。

・キャラクター紹介

興が乗ってきたのでキャラクターも紹介する。いくらかネタバレになる内容を含むかもしれないが人間のきおくりょくは割りとアテにならないのでこのNOTE記事を閉じる頃にはだいたい忘れるし平気だと思う。

・もぐらコロッケ

もぐらに似ているコロッケなのか、もぐらとコロッケをかけ合わせて生まれた禁忌のモンスターなのかどっちなのかと睨んでいたが、おそらくは前者だ。歯が生え揃っており、時たまかなり迫力のある顔をする。たくさんいる生き物であり巣の中で集団で暮らし、歌を歌ったり、なんかを焼いて食って生きている。かなり小さくおそらくは非力な生き物だが必死に生きており、もぐらコロッケが出会うカルチャー……そして受けた刺激が物語をグルーヴさせ、我々が予想ダニしない方向へと向かっていく。もぐらコロッケの見た目はだいたい同じだがそれぞれにある程度の個性があり、レギュラーとなるキャラクターは見た目などで差別化されることも多い。

→タコころ

「もぐらコロッケのうた」編にて歌詞の違いから群れを離れていたところ、ユニコーン&バイコーンによって洗脳装置をはめ込まれた悲劇のもぐらコロッケ。洗脳装置であるタコを被ることで火炎放射を可能とするが、暴走する危険性を秘めている。

→サンタコロッケ

「もぐらコロッケのうた」編にて行方不明となったタコころを探すため、同族に引き止められながらも巣を出ていった勇気あるもぐらコロッケだ。プレゼント袋の中には行方不明となったタコころの顔写真が詰められている。

→王コロッケ

老いたもぐらコロッケ。杖の先から魔法を出し、過去のもぐらコロッケの歴史を見せることができるが、旧き歴史ではタコころの心を変えることはできなかった。

・自分ツッコミくま

自分もまだ一年程度のニュービーなので「自分ツッコミ」の由来を知らなかったが、ついこの間のマンガではっきりと理解した。LINEスタンプショップを見ると常にこのくまがランキングにおり、たまに踊っている個体も存在する。。緩やかに生活しているように見えるくまとパグもLINEスタンプショップじゃないところではフリークスやくら寿司に仕掛けられたスタンド能力などと戦っていることを自分は知り、それをキッカケに考えを改めた。「もぐらコロッケのうた」編ではもぐらコロッケと共闘した。

・チュパカブラ

灰色のチンチラを駆る真の男(性別は不明)。コミックス化にあたり、頭のピロピロの量が修正されたらしい。ヌンくま勢力に属しており、かつては人をさらい目の前で熱々のラーメンを食すなどの非道行為に及んでいたが考えを改めた。「もぐらコロッケのうた」編では行方不明のタコころを探すサンタころ達に助力し、死の危機から一行を救った後にサイゼリヤまで送り届けた。同じ勢力のユニコーン&バイコーンとは馬が合わない。キョンシー(猫)を警戒しているが……?

・キョンシー(猫)

ヌンくま勢力の一員でありチュパカブラをよく煽り倒している。しかし同時にチュパカブラと同じようにユニコーン&バイコーンを好まないかのような言動をすることもあり、その絶妙な政治的立ち位置からかなりの頭脳派と自分は睨んでいる。

・ユニコーン&バイコーン

ユニコーンとバイコーンの二人組で行動する。「もぐらコロッケのうた」編にてタコころを洗脳した張本人であり、こいつらは両方とも非常に邪悪な生き物である。大抵の場合、もぐらコロッケシリーズにこいつらが出てくると悲劇が起こる。チュパカブラからもキョンシーからも疎まれているので今後、同勢力内にて激しいぶつかり合い……下剋上……そういうものが起こる可能性がある。カニ料理が好物だがカニの絶滅に関しては興味を払わないスタンスを取る。飛行能力を持つ。

・ヌンヌンくま

ユニコーン&バイコーンを使役する、おそらくは勢力の親玉だ。歩く度に「ヌンヌン」という効果音を出し、気に食わない相手はすぐに落とし穴に落とす極めてざんぎゃくな精神の持ち主でもある。目的は定かではないがその支配領域は深海のセイレーンの生息地にまで及んでいることが「もぐらコロッケのゆめ」編にて判明する。

・現代の神話……

そろそろ自分は帰るがまだまだ語りたいことだらけだ。だが全部をここで話してしまうと、二巻が発売されたときに言えることがなくなり、この記事が意味わからない文字数になって、読んだやつのスマホやPCが爆発して惨事を引き起こすかもしれないから、今夜のところは引き下がる判断をしたに過ぎない。言いたいことは山ほどある。特にこの書籍の序盤の四コマで語られる槍を持ったもぐらコロッケの物語…………などだ。奴には思わず読んでいる側が嗚咽するような、苦しい試練が待ち受けている。だがその部分はまだ書籍化されていないし、されるかもわからない。とにかく、少しでももぐらコロッケが気になっている奴やすでにモーメントなどを読んでいて毎日ソワソワしているやつはこの書籍を買い、備えておいたほうがいい。いずれ再び語られるもぐらコロッケの神話へと……。

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ドーモ! ドネートは常時受け付けています。 ドネートはときにおやつやお茶代に使われます。