「足りない。」だから、作ってる。
私が独立しようと思ったとき、「自分の専門性をどうやって社会に届けるか」ばかりを考えていた。
在宅で
嚥下で
小児で
これができる言語聴覚士が少ないことはわかっていたし、それに対して困ってる人が多いのもわかっていた。
だからこそ、できるからにはやらないと、というある種の使命感で独立した。
独立したときには、いろんな友人や先輩に背中を押してもらうこともできた。
独立後、細々と対面・オンライン両方の個別相談を作った。
コロナ前だったにも関わらず、ありがたいことに多方面から依頼が舞い込んだ。けれどいろんな方の悩みを聞き、サポートするうちに物足りなくなった。
「ああ、足りない」
結局1人で訴求できる方の人数には限界があり、訴求したとてサポートできる人の数にも限界がある。
埒が開かないな。と思った。
じゃあ個別対応から集団対応を目指して顧問事業を始めた。重症児デイサービスを中心に、オンラインでの顧問事業を開始すると、これもありがたいことに声がかかるようになった。
でも同じことを感じるようになった。
「ああ、足りない」
そして私のような働きができる医療者をふやせば良いのかもしれないと、育成事業を始めて、今がある。仲間が集まってくれているのは自分としては頼もしい限りだ。
けどまたどこかで感じるんだろうな。
「ああ、足りない」と。
足りないものを埋め続けるような事業作りが、正しい方法かはわからない。
けど、専門職の
声が
手が
目が
今までなかったところに届くことで、良い未来が見える場合もあるはず。
とはいえ、あれこれやりたいと、アイデアが溢れるときは、一度立ち止まる。きっとそんなときは、「今」に不安がある時ばかり。
今、の事業を守りながら
今、の仲間と話しながら
今、の動きにアンテナを張り
未来、の事業への道を探る。
結局、「今」の私に必要なのは、「今」を大切にしながら「未来」へ向かうことなのだ。
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