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今朝の夢 --アップル講習会で「ミルクグラスが移動するだけ」の動画を見せられて

今朝、目がさめる寸前の夢。


私はアップルの講習会の会場にいる。後ろの方の席。会の最後で動画を見せられる。その動画のラストは恐ろしくシンプルなCGアニメだった。コンテにしてみるとこんな風。

ミルク移動

白い空間をミルクの入ったグラスが斜めに移動する。ただそれだけの動画。
順に説明するとこんな風。

ミルク移動 のコピー1

左上の空間はまばゆい白。
右下の空間は少し青味がかっている。
はじめグラスは左上から右下にゆっくり移動する。

ミルク移動 のコピー2


ミルクグラスは青味の中に入り込んで行く。青味はだんだんドス黒くなってゆく。

ミルク移動 のコピー3

ミルクグラスはかなり黒くなった領域で止まる。ミルクは飲めないほど悪くなった事が、何故かしっかり感じ取れる。

ミルク移動 のコピー4

グラスは空になりリセットされ、新しいミルクで満たされるミルクグラスは青黒い領域から明るい白の領域へ移動を始める。しかし、またもやミルクは悪くなっていくのが分かる。

ミルク移動のコピー5

まばゆい白の領域に戻ったミルクグラス。ミルクは飲めなくはないが、かなり悪くなっている。


謎解きと不可解

この動画は「階級社会を行き来する情報の劣化」のメタファーなのだという事がスッと伝わってくる。私はすでに、同じ夢の中の早い段階で、この「劣化」のメカニズムをとても詳しく、長く解説した動画を見ていた。しかし、この「ミルクグラスの動画」のナレーションも文字テロップもない抽象的な表現のほうが、はるかに強く、問題の本質を突いているのを感じて、大きな衝撃を受ける。アップルはきっとまだその解決の方法を見出してはない。しかし、その解決への挑戦を志すのだと伝えたいのだろう。

受講生たちはぞろぞろ帰り支度を始めるが、私は衝撃の名残りで立てない。目の前の席のメガネの男に「今の動画、どう思った?」と聞いてみる。男は、長々と分かったような分からないような小難しい感想を述べ続ける。我慢して聞いていたけれど、たまらなくなって自分が感じた事をしゃべりはじめた。しゃべりだすと熱くなって止まらなくなった。いつのまにか何人かの受講生が集まってきて私の話のメモを取り出した。           いかん抑えないと、と思ったら目が覚めた。

後記

なんだろう。「削ぎ落とした表現」への憧れ、渇望がこんな夢を見させるのだろうか。ディテールと質感がやたらと鮮明で夢を見ていたような気がしない。最後のメガネ男への対抗心の気恥ずかしさとか生々しくて。




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