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ベーシックインカムの財源を消費税にできるか?

過日、当noteに貯蓄税を財源にしたベーシックインカム(以下BIと略します)、ただし預貯金額の低い一般人は税額より受け取りBI額の方が大きかったら受け入れますか?の投稿をしました

今日はあくまでも「脳トレ」として、上記の「貯蓄税」をいう言葉を「消費税」に置き換えても大丈夫なのか?
消費税を原資にしたBIを受け取れるとしたら、どんな世界が待っているのだろう?を想像してみたいと思います

現在の消費税収総額は約20兆円(税率10%)だそうです
購買意欲がそのままだとして、国民一人あたり仮に7万円のBIを給付するのに必要な額は100兆円なので、
10%の現行消費税は20兆円だから単純計算でその5倍、

つまり消費税率50%にしないと国民一カ月一人あたり7万円給付としたBIにも収まらない、超荒っぽい見積りでこういうことになります


この時点でもう可能性は破綻と言っても過言ではないような気がしてきましたが、一応思考を前に進めて行きます

『50%にはならないかも知れない』と無理に思い込み考えたことは、
社会保障費をBIでほぼ置き換えるとしたら、今まで消費税から充当した予算が減るだろうから、そっちの減り分を50%から差し引けば残り数十兆円のBIを運用するための費用で済むかも?知れません

しかし数十兆円分は毎年消費税収から賄うことになります、ということは現行の10%消費税に30%を乗せて合計40%で済むとか、そういうことにはなりそうな予感もします

過日のnoteで「貯蓄税を導入してBIを運用したら」の場合を考えたとき、
貯蓄税10%と仮想し、企業の内部留保にもこの税を課すことにしたら「出来そうだ!」になりましたが、
これは現在日本の総貯蓄額と企業内部留保の総合計を足した額があまりにも巨大なので10%を掛けた税収も巨大になるから計算上はBI給付が成り立つ答えが得られたわけです

しかし消費税は個人や会社が「買い物」する額になりますから、そもそもそう巨大でないわけです

そう巨大でない額からBIに必要な100兆円もの巨大額を引っ張り出すにはやはり40とか50%にしなければBIは成立しないことは間違いないでしょう

消費税が40とか50%になったら買おうとしてもお値段が増税分お高くなるから「じゃ、お金貯めてから買うしかないな」と消費を抑えて蓄える方にお金が向かってしまいます


現在がまさにこの傾向で、国民も企業もお金を使わないで貯め込んでいるから市場にお金があまりたくさん出て来難い、
だから景気が悪く、給料も増えない、そうすると所得税という主たる税収が低迷するので、国はます消費税を上げたがる、こんな構図があると思われます

もし消費税を上回るベーシックインカム(BI)を設定したら、消費税率40%とかにしても国民は納得するのでしょうか??

BIを給付すれば家計はその分余裕ができるから「消費増税額分を上回るBI給付額をすればいいのだ」が成立しそうな気もしましたが、下記のように想像するとやはりだめだと分かります

生活に必要なモノを買うためのBIです

買い物に消費税が今より例えば30%オンされたらBIだって今より3割増しにしないと割が合いません

そうなると「7万円では少なすぎる」と言われる7万円給付説は破綻して、その3割増しである9万円あたりから開始しなければなりません

7万円給付での予算が100兆円でしたので、9万円給付になったら予算は130兆円に跳ね上がってしまいます

そうしたら消費税は30%上乗せでなくて、45%程度になってしまいます

こんな悪循環が目に見えているような、私の脳トレではこんなやるせないワールドが目に見えてしまいます

やはりBIに消費税を財源とするのは相性が悪すぎということが分かるでしょう

消費税は間接税で、誰もが買い物するときに同じ税率を掛けたものを買うわけだから公平だと言われ、私も以前はそうかなぁと思ってました

それに海外ではさらに高い税率の消費税を導入し、福祉を充実させていることも聞き及んでいますが、福祉を充実させるためのBIを連想したら行き着く先は重税によって破綻する家庭の増加になってしまう、そういう福祉とは反対の効果になってしまうのではないか?

消費税は無くさなくてもいいかもしれませんが、BIという「端的に言えばお金を国民に均等にバラ撒く」ということで解決できない、いわば「寄り添って対応しなければ解決しない問題」を扱うのに充てたらいいのではないでしょうか


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