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はじめて小学1年生の「自然探し」遠足で気づいたこと【備忘録】

近所の小学校で、4年生の「総合的な学習」授業の支援活動を続け足掛け6年が経った。
今年「1年生と2年生に自然や生きものを扱う授業があるので、それもついでにやってもらえると嬉しいんだけど」と校長先生から言われた。
聞くと1年生は2日後に近くの公園に出かけて自然探しをする予定という。こんな具合にやたらと突然なはなしが来た。最近分かってきた、小学校は「臨機応変」であることが「計画的」を上回って大事なことなんだと。

2日後でも大丈夫「行くぞ!」と思った。1年生相手はやったことないけど、たぶん大丈夫、やれるだろうな、と心配ながら自信があった。

遠足に私が付き添って行く。先生達はそこで何を私に期待しているかと思って聞いたら、何か子供たちの話し相手になってくれたらいいのでは?ということのようだった。「生きもののことならあなたでしょ!」な存在に私がなっているらしい。そう校長先生が言った。先生達は公園の生きもののことがあまり詳しくないので、ということが第一の理由。それに後述するが、先生達は遠足に行った先の公園で、たとえ虫や花に詳しかったとしてもあまりそればかりに集中できない事情があるようだ。

とりあえず私はお世話係として付き添い1年生の自然探し授業がスタート。
気づいたことをnoteして、また次やるときの備忘録にしたい。

最初に質問して来る子って、ほんと助け舟だ!

公園で子ども達が「自然見つけ」つまり観察会を始めた。私はそれを引率するとかガイドするのではなくて、子ども達が聞いてきたら答えるようなお手伝いの立場。だからもし誰も何も話しかけて来なかったらどうしよう?と心配がよぎった。

そんな開始直後、一人の子がすぐ私のところに来た。「蛾は怖いの?」と聞いてきた。やがて蛾から蜂に話題が移ったので「じゃあ花に集まる虫を見に行こう」とツツジが咲いているところに行ったところで別の何人かも話しかけて来た。この子の質問を皮切りにその後の子ども達とのコミュニケーションはうまく進んだ。

最初に話しかけて来た子にはほんと感謝したい。

子ども達は同時に質問するから、せめて誰が質問したかぐらい覚えなければ

子ども達に囲まれるのは嬉しい。いっぱい花や虫のこと聞かれるのも楽しい。だけど子供たちの質問にひとつづつ、ひとりづつしか答えられない自分は実にもどかしいけど仕方がない。

2人が同時に質問するとまったく何聞かれているのか分からないけど、この子とこの子が聞いているんだな、ぐらいは何とか分かるからそれ覚える努力をしよう。そうすれば、この子に答えた後で「あなたの質問はなーに?」と次に聞ける。

一人の子の相手ばっかりにならないように

これは重要だ。以前失敗したことがある。ひとりの子がピッタリ傍にいていろいろ聞くから答えてあげていたら、その子が他の子に「ひとりだけズルイ!」と非難されて悲しそうな顔になってしまった。こんな苦い出来事があった。

だから今回はこうならないようにずいぶん気を配った。なるべく子供たちの間を走り回るようにしてみんなと会話することを心掛けた。だけど気がつくと、さっきの子が近くにいるんだ。やっぱりいろいろ話したり聞いたりしたい子はいるんだ。そういう子の質問は目立たないようにしてでも答えてあげたい。

生きものの名前はなるべく喋らないように、今回はそう決心した

「こんな花みつけた」と子どもが持って来たとき、すぐに花の名前を教えると、それで事が済んだムードになると以前誰かに言われた。確かにそうかも知れないと思う。花の名前を言う代わりに、その花のどこが気に入ったのか、興味を持ったのか、今回はそこらへんから子どもと会話を始めるつもりだった。

でもやっぱり子ども達は花の名前を知りたいみたい。理由は教科書でその花が載っているページを見つけたいからだった。

字を読める子は目立つけど、読めなくても不思議じゃないハズ

「オレ漢字も読める」って言って、実際に「月 日」とか読んでいた。自然探しの本の索引を読んでいる子は1年生入学したてなのに「スゴイ!」って思って感心するけど、これに乗っかって字を書いて教えたりするのは1年生にはまだ早いと思う。まだ学校で字を習っていないハスだから子どもによっては読めなくても不思議ない。

字に気を取られるより「調べる」ことより花や虫の様子をよく眺めること、たとえば「蜂がツツジの花に頭を突っ込んでいるのは何していると思う?」とかに興味を向けるような現物をよく見るように仕向けるのが良さそうだ。そうしたら字は読めても読めなくても大丈夫なハズだ。

子どもは、興味が突然ぶっ飛ぶもんだと思う

子どもの話し相手は返事をなるべく短くするのがコツなのかもしれない。花や虫のことを聞かれ、少し長めの話になったらまだ話途中なのに別のことを聞かれる。

きっと子どもの頭の中は猛スピードでいろいろな興味が駆け回っているのだろう。返事は短めに!LINEのトークのように短めの話のキャッチボールでないといけないような気がした。

細かなところに気づくのが子どもの能力?恐るべし!

ふだん気にも留めないだろう野に咲く小さな花を見つけよう!と思い「こんなところに可愛い小っちゃい花咲いているよ」と言ってみた。でもよく子ども達の行動を眺めていたら子ども達が見つけて来たものはカタバミの実やアリや小さなクモなどちっちゃいものばかりだった。

極めつけは「こっちに変なタンポポがあるよ!」と案内して「ブタナ」を見せたら、「あ!ホントだ!花の真ん中に穴がある」だと!?見たら本当にブタナの花の中心には小さな穴がある! この子よくこれを一発で見つけたな!!

子ども達の集中力は30分持たないかもしれない

以前からそう聞かされていた。遠足で公園に着いてから自然探しの時間は1時間半近くもある。先生も「そのうち子どもは飽きて遊び始める」とも言っているのが気になっていた。そこで幼稚園の先生経験者のご近所さんからスタンプラリーを教えてもらった。これはスタンプを制限時間内で集める達成感があるから子ども達熱中するという。さっそく先生に電話し二つ返事でスタンプラリーを遠足に組み入れることになった。

あらかじめ野草の花や木の葉を採集して子供たちに見せて「これと同じ花や葉っぱはある木を見つけて!」見つかったらスタンプ押すからね!でゲームスタート。

よほど簡単だったらしく、あっけなく全員目標達成してしまった。もうちょっと難しい問題にすればよかったか?と思ったけど先生たちはこのぐらいで良かったみたい。見つけることに一生懸命になれて制限時間内に全員が終われたというところが引率の先生たちにとって良かったらしい。

先生は遠足の引率したら自然探し指導に全力集中する余裕は無い

先生達は子ども達が怪我したり迷子にならないように、それにみんながちゃんと課題をやるよう何とかするので大変だ。先生は教師でありマネージャーでもある。

遠足の目的は「自然探し」だったからその中身を充実させる仕事もあるけど、それより子ども達が無事に学校まで帰って行く方が大事に決まっている。1に安全、2に授業内容という具合なんだ。だから2番手となる子ども達がする自然探しのお世話、つまり生きものの話題やそれにつられた子供たちの世間はなしを聞くのはサポーターの出番だと思う。

この授業は春夏秋冬の季節の違いを知ることが最終目的だということなので、次はきっとこの日に見た春の野原から夏に変わった違いを探す授業をやると思う。

また頑張ろう!と思っている。

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