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洗面所の排水管つまった。原因を調べたら・・・たまには掃除しないとね!

わが家の洗面所は、ときどき下水の流れが弱々しくなるときがあります。いつもはパイプフィニッシュ買ってきて、洗面台からどれをドバドバ流し込み、20分経ったらバケツ一杯の水を流してやったらゴゴッーグウォウォウォウォーとか勢いのいい音たてて下水流が復活したのですが、このところ様子がおかしかったのです。

パイプフィニッシュをドバドバ流し込み、そのうえ吸盤のデカイので穴をスッポンスッポンやってみても勢いが出ず、洗面台に張った水は水たまりみたいになってなかなか流れ出て行かず、プクプクと泡が出てくるばかりなのでした。

パイプフィニッシュでダメだったら、これは髪の毛詰まりなんかじゃなくて、何かもっと重大な原因があるに違いないと考えました。
以前に台所からの下水管内に油と細菌のデカイ塊ができてしまって下水が詰まったことがあったから、アレだったら手ごわいな!と心配しながら裏にある下水枡のフタを外してみたら、なんと一面の根っこに枡の中が占領されてしまっていました。

枡というのは、鉄の丸いフタがしてある小さなマンホールのようなモノで、家の裏などにあります。普段家人はここを開けてみることはあまり無いようで、フタを開けるとそこはまさに「閲覧注意!」みたいなおぞましい光景が広がっていて、見たこともない奇妙な生物が巣くっているだろうことを想像させるから、絶対にココを開けないぞ!と心に決めている人もいるんじゃないかと思うぐらいの開かずのフタの中のが下水の枡です。

ほんとうは、この枡は下水のメンテナンスをするための便利なしくみで、ここを開けて溜まったおぞましい数々の種類のゴミを掻き出し、場合によっては高圧洗浄器のノズルを突っ込んで配管内に溜まったコレステロールを除去するのにうってつけのモノなんです。

ただそうは言ってもしょっちゅうココを開けて掃除するわけでもなく、ごくたまーに「ん?下水がおかしいぞ?」と気づいたときに意を決してついに開けるところなんです。

そのような意を決する日がついにわが家にきました。
枡のちょうど半分ぐらいが太い根っこから幾重にも別れた細かい根で膜のよに覆われている様子がよく分かりました。
下水パイプはその膜のような根っこ達の下にあります。
枡のすぐ横にアサジイを植えていたので、このアジサイの根なのでしょう。
どうもあまり水をやらなくてもアジサイは枯れもせずに花を咲かせるはずでした。この枡の中から水やもしかしたら養分まで吸い取って美しいアジサイの花を咲かせてくれていたんです。
だけどアジサイの根はやり過ぎました。
よせばいいのに、枡の中のみならず、下水パイプの中に根の先を伸ばす侵攻作戦を展開していました。

私はスコップで枡の内側をこそげるように、中の膜のような根っこ群を太い根から切り離し、切り離しが終了したら手を突っ込んでその根の塊を引っ張り出しました。
そうしたら下水パイプに侵攻していた根の先は「シュポッ」と湿っぽい音をたてて引き抜かれてその体が出てまいりました。

この写真が丸い鉄のフタ下にある枡から引っ張り出した根っこの塊。

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根っこの先端は下水の汚泥の中に突っ込んでいたらしくヘドロが付着していますが、上の方はまるで土の中から掘り出したよりもきれいな姿で、きっと根っこって普段は土の中にあるからよく見えないけど、こんなふうに網目状に広がっているんだろうなぁって、しばし見入ってしまえるような珍しいものを見つけた気分を私にもたらしてくれました。

根っこは意外にも臭くなくて、ほんのりとゴボウのような香りがしました。

この根っこの塊を除去した後の洗面所は、案の定バケツ一杯の水を流してやるとゴゴッーグウォウォウォウォーとか勢いのいい音たてて下水流が復活しました。まさに下水掃除成功!の年末の出来事。

すっかり気分もよくなり、妻や子にその快挙を語ってはうるさがられましたが、その日の夜に飲んだ酒は最高の酒になりました。
だからたまには下水掃除はやった方がいいです。

ちなみに、枡のフタを開けてくり広がるおぞましい光景が怖い人は、冬のこのシーズンが比較的おすすめです。なぜならおぞましさを助長させるキモイ虫達がたぶんお留守だからです。

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