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藤子・F・不二雄先生の名作「流血鬼」にインスパイアされてボカロック曲作ってみた

【原典概要】

リチャード・マシスンの「地球最後の男(I Am Legend)」(1954)の翻案的短編。
地球最後の男はロメロのナイト・オブ・ザ・リビングデッド(=『ゾンビ』)以前の作品ですが、後の「ゾンビもの」へ与えた影響も大きいかも。

「ほぼ全人類が(未知のウィルスなどによって)人外化した世界で孤独に戦う主人公」というプロットの嚆矢でしょうか。

「流血鬼」では、「マチスンウィルス」に感染し"吸血鬼"と化した市民を、主人公の少年が"退治"に明け暮れる…。
そこに、主人公の幼馴染の(吸血鬼化した)ガールフレンドが現れて…。という筋立て。
もっとも"吸血鬼"というのは少年視点の捉え方で、感染者は自らを「新人類」と規定しているわけですが。

「流血鬼」は、吸血人類側から見た少年のことですね。

「流血鬼」も、一般的には有名ではないものの、クリエイターを刺激する何かがあるのか、何度か映像化されています。

リアルで起こりえる状況でいうと、周囲の人間がすべて何らかの宗教やカルト思想に洗脳され、自分だけがそれに抵抗し続ける…みたいな感じでしょうか。

とはいえ、今あるメインストリームの宗教だって、発生初期は「異端」だし、我々が標榜する民主主義も封建主義時代においては「お前、何いうてねん…。」な扱いを受けたでしょう。

「流血鬼」はそういった、社会的な『常識』とは相対的なものに過ぎない…という一面を描いた作品でもあります。

【楽曲について】

楽曲の方は、視点を主人公のガールフレンド側としてみました。
とはいえ、大筋を拝借したのみで、性格付けやイメージ、細かな部分はは原典とは大幅に異なります。
原典はあくまで、着想の起点という位置づけであって、忠実な楽曲化を目指しているわけではございませんので。

「その杭で僕の身を貫いたら、戻るかな?君の笑顔が…」という部分は、字義通りと、あることの比喩とのダブルミーニングですが…多くは語りますまい。
youtubeのUPとしては本曲が最初ですが、作曲としては2曲目にあたります。
系統的に音楽を勉強したこともなく、誰かに教えを受けたこともない我流でして…。
「まず、メロディラインを作り、ベースラインをつけて、最後に該当するコードを探す…」という方法で作っているのですが、正しい作り方かどうかは、わかりません。
歌は、巡音ルカに歌わせてみました。
ミクも持ってはいますが、「ミクっぽさ」が強すぎるので…私には使いづらかったですね。
ルカの方が素直だと思います。

曲タイトルは、「吸血少女は恋をする」としました…「山岸由花子は恋をする」のオマージュなんですけどね!

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