「再考」中の目標 その4
前回はA型から転職するかそれとも現状維持かの結論が曖昧なことから「再考」中の目標には遠いけど、同時に中心的な興味・関心事である「非対称的(対等ではない)な関係」を考え続け深めていけば何とか生きていける旨を書きました。今回はこの興味・関心事に関連した私の過去に遡ってみたいと思います。
私は愛知県の某外国語大学でフランス語を専攻していました。その大学は2回入学・退学しましたが今考えてみると実り豊かな時期だったと思います。2回目の入学(再入学)の時(22歳)、フランス女性学を専門とする教員(女性)が紀要に論文を載せていたことから女性学に興味を持ちました。それからこの方の論文を片っ端から読みました。その過程で女性学を土台とした卒業論文を書いてみようと思いました。同時に私はこの頃、他の大学に学士入学して臨床心理の道に進むことも考えていました。そんな状況で私は大学2年後期から学生相談室に通っていました。そこである心理カウンセラーと出会い、臨床心理の道に進みました。結局、卒業手前で退学しその後の紆余曲折をこの方の援助等で乗り切ってきました。34歳の頃、当地の某大学に3年次社会人編入学して臨床心理を専攻し臨床心理士を目指しました。しかし、ここのゼミでの出来事がキッカケでうつに苦しむようになりました。以後現在(49歳)に至るまで障害者と認定され発達障害(ASD)と診断されトラウマ体験が積み重なったりする等、起伏に富んだ(?)15年間を経てきました。
さて、私の興味・関心事である「非対称的(対等ではない)な関係」と私の過去はどう結びつくのでしょうか。それは女性学(ジェンダーやフェミニズム等)と関連があります。力ある立場である男性と力ない立場の女性を非対称として如何に男性と対等な関係を築くかというのが女性学の基本的な姿勢と言えるでしょう。よく男尊女卑という言葉がありますが現在の日本社会も男性優先に変わりはないと考えています。実はその女性学と臨床心理とを見事に結び付け実践に活かしているパイオニア的存在がいます(私が勝手にそう思っているだけです)。現原宿カウンセリングセンター顧問で公認心理士・臨床心理士の信田さよ子氏です。2021年3月頃に読んだ『家族と国家は共謀する』を皮切りに、この方の著書を読み進めていくうちに、私のこれまでの経験、特に15年間の経験が理解できるようになってきました。同時に愛知県の某外国語大学時代に出会った女性学と臨床心理が私の中で結びついていきました。そして「非対称的(対等ではない)な関係」が私の中心的な興味・関心事となりました。ここまで到達するのに27年間かかりました。
このように私は信田氏の著書から多くを学んでいるため、noteに書くことは信田氏の考えに依っています。しかしまだまだこの方の足元にも及ばないと強く感じています。また私は男性ですから男性優位社会の中では優位な立場と見なされてしまうでしょう。なので、今後は自分の男性性の見直しにも着手することになります。もしかすると今回紹介した私の過去の経験は男性だから許されたのではないかとさえ思います。
今回は、現在の興味・関心事に至った私の過去の経緯を書いてみました。次回は私が男性であることとは何か、現在理解できていることを書く予定です。
今回も最後まで読んでいただいた方に感謝申し上げます。
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