グラフィックデザイナーによる写真展 レポート “Side-A(1日目)”
去る2024年2月17日(土)、18(日)の2日間、人生二回目となる写真展『La Jupe bleue(ラ ジュプ ブル)』を開催しました。
開催概要はこちら↓
15年前に描いた構想と、15年間積み上げたすべてを、出し惜しむことなく注いだ2日間は、たくさんの方にご来場いただき、とても幸せな空間となりました。
本当に有難うございます。
ここでは、初日2月17日(土)の様子を、大切な友人である写真家“くまちゃん”の写真とともに書き記していきます。
■写真展示の様子
会場は、大阪・南森町にあるレンタルスペース“Le Salon(ル・サロン)”。
Le Salonは、黒を基調としたサロンスペース(↑の写真)と、白を基調としたギャラリースペースの2つの部屋からなります。
今回は、ギャラリースペースを中心に展示しましたが、サロンスペースでLe Salon主宰“くみさん”のドライフラワーがお出迎え。
入って左手の壁面には、A4横✕7枚の写真が配されて、来場者を会場奥へと誘います。
今回の写真は、すべてモノクロフィルム“フジフィルム minicopy”で撮影したものです。
※写真自体のご紹介はまた後日。
写真と写真の合間には、くみさんのドライフラワーが彩られ、写真の表情を豊かに引き上げてくれています。
この段階では、文字情報がありません。
私も入口でご挨拶を交わす程度で、なるべく話しかけることはしませんでした。
その先は突き当り。東向きの窓から光が差し込む、陽の空間。
テーブルには、ポストカードが並びます。
大理石のテーブルには、ポストカード2シリーズが並べてありますが、ここではまだ販売の存在を知るまでです。
テーブルの右手には、会場のメインに据えた写真、“照らす”を展示しました。
この壁だけ建物の外観に沿って斜面になっていて、お気に入りです。
計画当初はA3サイズを予定していましたが、直前でA2に変更しました。
お陰で、会場全体を引き締めてくれました。
その右に、ようやくイベントの説明が展示されています。
ここで来場者の方は、ようやくタイトル“La Jupe bleue(ラ ジュプ ブル)”や、テーマ“美しいとおもえる心”の意味、私のことを知ります。
ご挨拶が遅れました😌
説明を経て、最初に目にするのがこの写真、“祈り”です。
この一枚だけ木製フレームに収められています。
縦長の窓枠からの光と木の温かさに、ほっと一息つけるような、そんな空間を目指しました。
その脇には、最後の9枚目の写真、“雷(いかづち)”が。
天然のスワッグを写した、天地が曖昧な一枚。
最後は、写真展と同じタイトルのポストカード、“La Jupe bleue(ラ ジュプ ブル)”が並びます。
opp袋には入っていないので、紙質や空気感が肌で感じられます。
展示写真が半光沢の用紙、“微粒面光沢ラスター”を採用したのに対し、ポストカードはマット紙、“ハイブリットバガスFS ラフホワイト”への印刷なので、同じ“画”でも違う印象を受けると思います。
ここまでで、“写真展示”は一周し、終わります。
今回は、“写真展”と題していますが、写真はあくまで切欠で、この場を、この空間を通じて、旧友や未来の友人と出会い、お話したいという思いがありました。
なので、本当の“写真展”というイベントは、2周目から始まります。
■写真以外の企画
入場時、視覚的には写真やドライフラワーが目に入りますが、それよりも先に“珈琲の香り”に嗅覚が刺激されます。
“刺激される”というよりも、“包み込まれる”の方が適当かもしれません。
café otete (カフェ おてて)バリスタ・ちひろさんのハンドドリップ珈琲。
イベントは今回が初めてとのこと。
ちひろさんとは、前日の搬入日に初めてお会いしました。
Le Salon主宰のくみさんのご紹介でしたので、何の心配もしていませんでしたが、そのとおりでした。
会場を優しく包みこむ香りをつくる確かな腕、丁寧な接客、和ませる笑顔、お届けまでのスムースな手際、もちろん何も注文をつけるところもなく、すべて安心してお任せすることができました。
なにより接客が心地よい。
相手を不快にさせない自然な距離感を保ちつつ、それでいて素っ気ないわけではなく、また会いたいと思える。
また次回のイベントでもお願いしようと、初日で心に決めました。
ちひろさん、有難うございます。
そして、ギャラリースペース入口すぐのところに、ワインが飲める焼き菓子店“Ça pousse!(サ プース)さん”のマドレーヌがこちらを上目遣いで見つめてきます。
靴を脱いで入場するこのイベントスペース“Le Salon”で、リラックスしきっている状態のあなたは、珈琲の香りとマドレーヌの誘惑に勝つことができるのでしょうか。
『手紙をおくろう』企画も大変好評いただきました。
手書き文字の交換の機会が減る昨今に、寂しさを覚えます。
「切手を買って貼ること」が、手紙をおくる億劫さにつながる要因の一つではないかと。
そこで、先述のポストカードの『シール切手付き』を販売し、この場で書いて帰りに投函してもらおうと考えました。アイデアはくみさんから。
切手も4シリーズ、全40枚から選べるようにしたので、楽しみながら、あとは相手を思い浮かべて書くだけ。
皆さん真剣に受け取り手を思い浮かべ、丁寧に書かれていました。
大切な相手を思い浮かべて書く時間は、尊く愛おしい。
目には見えない、美しい時間が流れていました。
会期10日前に完成したDM。
置いてくれる場所のつてもなく、作品以上に、つくるか否かを直前まで迷い続けていました。
多くの目に触れなくとも、私が目にして手にすることに重きを置いて、未来の自分のために制作することにしました。
次回はつくる前提で取り組みます。
■特別企画
相互送客の施策として、ワインが飲める焼き菓子店“Ça pousse!(サ プース)” さんの5名限定ワンプレートセットの販売も行いました。
施策というよりも、“Ça pousse!(サ プース)”の店主・吉野さんの人柄に惚れ、少しでもお店の雰囲気とその味を体験してほしいという思いからの企画です。
私は会場を離れられなかったので、くまちゃんにそのまま撮影をお願いしました。
写真見ているだけでお腹空いてきました。
白葡萄ジュース?侮ることなかれ。
アルコールの入っていない濃厚な白葡萄です。
アイスワイン、デザートワインのような味わい。
ワインが苦手な方にも楽しんでいただけるはずです。
“Ça pousse!(サ プース)”、南森町にお出かけの際は、ぜひお立ち寄りください。
“Ça pousse!(サ プース)”
・住所:〒530-0036 大阪市北区与力町6-2 インペリアルレジデンス1F
・営業時間:11:00-最終入店20:00(日曜日は17:00時まで)
・定休日:月・火曜日(月1回日曜不定休)
※情報は変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。
■会場の様子
モノクロ写真、ドライフラワー、珈琲の香り、マドレーヌ、笑い声、笑顔、たくさんの御縁が、幸せの空間へと押し上げてくれました。
すべての皆様へ感謝いたします。
次回は、二日目の様子をご紹介します。
初日を終え、心に余裕の出てきた私が、私の視点で撮影した写真を中心にご紹介します。
愛おしい時間は永遠でないから、大切なんですね。
長文を最後までお読みいただき、有難うございます。
■写真の紹介(2024.3.10追記)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?