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おうちの居心地が悪い諸君、休もう!

※こちらの記事は専門家の記事ではありません。正確な情報を参考にして、主治医などの指示に従ってください。

はじめに

はじめましての人ははじめまして、Lofterのアレ流転のアレから追いかけている人はお久しぶりです。ののいです。

ふとnoteを開いたら何か書きたくなったので、身バレしない程度の近況報告も兼ねて、今後似たような経験をすることになった人のために簡単な記録を残しておきます。

近況

入院してます。精神科の病院です。

え?精神科の病院!?まさか死のうとしたんですか!?気が付いたら病院送りにされてたんですか!?閉じ込められて自由を奪われたりしてたんですか!?

してません。
流行の言葉を使うと、あなたが思うより健康です。

ということで、入院することになったきっかけとか、実際の生活とかについて身バレの無い範囲で軽くふれていきます。

じゃあなんであなた入院してんのよ

端的に言うと、家庭にいるのがしんどくなってしまいました。

少し前からうつ状態になっていました。
数年前と比べたら鈍臭くなったし、判断力がぼんやりして頭が回らないことも増えてしまいました。

そして家庭では、主に家族の過保護うつ病への理解の無さの合わせ技で、じわじわ疲労を溜めていました。
愛が重く
、自分の周りのことをなんでもかんでもお世話してくるけど、うつ病に関しては怠慢か甘えだと思っている。矛盾してるように聞こえるかもしれませんがそういう感じです。

ちょっと遠い大学に行って、夜まで講義を受けて、ちょっと長い道のりを重い荷物背負って帰ってきたら家族が自分のお世話のために忙しそうにしている。本来自分でできるはずのことも家族が引き受けるので、自分のせいで余裕がなさそうにしている。休日も、自分のことを心配するあまり自由が無い。そういう生活を送っていました。

ある日それが限界に達し、親元を離れて一人暮らしができないか提案しましたが、経済的に無理

大学のカウンセラーも耐えろ、頑張れとしか言ってくれない事なかれ主義。

そんな時ふと脳裏に浮かんだ最後の頼みの綱が、高校の恩師でした。涙でグシャグシャになりながらここ最近の心境を語ったところ、これまた高校時代お世話になっていたカウンセラーに取り次いでくれました。そこでいくつかアイデアをいただきました。

かかりつけ医に福祉サービスで一人暮らしのための補助が受けられないか相談しましたが、そんなものはない

そのことを高校のカウンセラーに伝えたときに出たアイデアが、

「一時的に入院しようか」

という提案でした。


精神科の病院……!?なんか怖そう

思いもよらない新たな選択肢が提示されましたが、自分はずいぶん悩みました。

精神科の病院といえば、どこかのルポ漫画で読んだように、ベッド以外何もない部屋に閉じ込められて、寝る以外何もすることが無いヒマな日々を送ることになるのではないか……

趣味のゲームもお絵描きもできない場所で耐えられるのだろうか……

なにより……

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そんな入院中に推しのスキンが実装されちゃったらどうしよう。
(※期間限定ログインボーナスのため、逃すと入手できなくなる)

と、あることないこと色々心配でした。

まあでも、これで親元を離れて休むことができる。いくらか悩んだのち、入院を決意しました。(万が一の時は、友人に引継ぎIDを渡して入院中の間だけアークナイツのログインボーナスだけとってもらうことにしたためです)

かかりつけ医に電話で聞いたら「家庭にいると治療が進まない」と言う理由であっさりOKをもらってしまいました。

その後は家族を病院に呼び出して、病院で入院先選びのための説明を受けることになりました。


閉鎖病棟・開放病棟

病院で話を聞いて初めて知ったことがあります。

それが、「閉鎖病棟(=勝手に外出できない)」と「開放病棟(=外出は認められる)」という病棟の種類の区分。
それから、「自分から入院を選ぶ」ケースと「このままほっといたら死ぬから強制的に病院送りにされる」ケース。

保険関係とかでいろいろ違うのですが、まあ実際に入院しようという事になればそこは詳しく聞くことになるでしょうから、ここでは簡単に、ざっくりいきます。

今回の自分のケースは「自分から入院を選ぶ」ケース。それに症状もさほど重くないので「開放病棟」が選べる病院に入院しましょう、という話になりました。

ネット上に転がっている精神病棟の入院体験記は、自分が見たものは全部「閉鎖病棟」での体験談で、彼らの身の上の多くが、自分の現状からは程遠い「措置入院=病院送りにされる」ケースのものばかりだったのです。
そして、スマホの使用も規制されないことが多いことが分かりました。これで一安心。推しのスキンが実装されても取り損ねずに済むぞ。

いざ入院~荷造りチェック

その後は親子で見学に行ったり、父親に保険のための手続きをしてもらったりして、入院までこぎつけました。

そして鬼門、荷造り

持ち物リストは頂きました。でも母親はずいぶん心配性で、自分にカバンがパンパンになるまでいろいろなものを持たせてくれましたが、振り返ると「あれ?これはそんなに要らんのでは?」と思ったものや、「これ持って行っておきゃよかったなあ」と思ったものがあったので、以下にメモしておきます。同じような経験をすることになった人の参考になれば。

・下着、タオルはいっぱい持って行っておこう
5日分。
うつ状態で行動するのが億劫になっていると、洗濯物が溜まるのです……。洗濯し忘れても毎日清潔なタオルで体を拭いて、清潔な下着に着替えられるようにいっぱいあると安心。
これに関しては足りました。ありがとう。


・下着以外のトップスとボトムスはそんなに要らん
組み合わせ考えるのめんどくさいし、大抵は病院内か病院周辺ぐらいにしか出ないためです。上下各々3種類ずつでいいんじゃないかな。
パジャマとバスタオルも2日分ぐらいでオッケー。汗をかく季節でもなかったので、下着以外は別に毎日洗濯しなくても死なない。数回着たら洗濯でいい。……以上のものは、夏なら多めに要るかも?


・暇つぶしグッズはいろいろ持って行こう
かさばるもの、重いものじゃなかったら持って行こう。駄目なものは没収されるだけなので。
ちなみに自分は、お絵描き用にメモ帳とフリクションボールペン、それから絵の教本(『ややこしくない絵の描き方』という本です)を持って行ったのですが……

ボールペンという貧しい環境でのお絵描きではろくな暇つぶしにならなかったので、家族に3DSを後から持ってきてもらいました。(switchは「よく使う端末」設定などがややこしかったので、持ってきてもらいませんでした)
自分がこの3DSでプレイしたゲームに関しては、別記事で紹介しようと思います。

あと、iPadでお絵描きしてる人はiPadを持って行ってください。この時ほどiPadが欲しいと思ったときは無かった。(自分は普段パソコンと板タブを使っているのですが、無線LANの設備は無かったし休養の邪魔になると思ったので持ってきませんでした)


・任意のリーダーで電子書籍を、動画サブスクサービスで映画をいっぱいダウンロードしよう

ウチは家族でNetflixに入っていたので、気になっていたけど観る機会がなかったアニメをスマホにたくさんダウンロードして持ち出せるようにしておくことにしました。

ただちょっと問題が生じました。通信環境は良いしストレージも十分空いているのに、なぜかダウンロードが失敗してしまう。
調べてみると、端末にダウンロードできる本数(時間の長さではない。連続アニメ1話も、映画1本も1本とカウントされる)が限られているようだった。

まだ自分が中二病真っ盛りだったころにハマっていた『ログ・ホライズン』の新シーズンが始まったので、1話から一気見し直そうと思ってダウンロードしたんですが……途中で飽きてしまいました。
数十話のログホラのために、観たかったあの映画やこの映画をあきらめたことを後悔した……ということで連続アニメはオススメしません。

それはそれとして、ログホラ1期のOP曲は神なので聴いてください。
自分の推しバンドです。


入院した当初は、気になる漫画が何本かあるものの、漫画を開く元気がなかったのですが、入院してしばらくしたのち、ふと週刊少年ジャンプを読もう!と思い立ち、2014年頃(『僕のヒーローアカデミア』連載開始あたり)から定期購読で買い溜められているジャンプ本誌を『ヒロアカ』1話が連載されている号から読み始めました。まだ2018年頃の号までしか読めてないんですが、すっごく面白かったですよ。
これについても別記事で書いたりするかもしれません。

……そしたらパケ死の危機に陥りました。漫画雑誌恐るべし。wifiが無いところで漫画をダウンロードして読むのはマジでやめよう。

・コップは2個持っていけ
コップは2個。歯磨き用と、食事の時の飲み物用です。
コップ1個を歯磨きと食事で兼用しているのですが、コップの内側がお茶で茶色く汚れてきて、うがいするときふと中を覗いたらなんか悲しくなってしまいました。あるいは、汚れても目立たない色味のコップにするかですね。

・石鹸でスペース節約
石鹸!
文明の利器!医者の石(ドクターストーン)!
これは我ながらナイスアイデアだったと思います。
お風呂周りのものは自分で持って来なければならなかったので薬局で買いそろえたのですが、入院は1か月以上の長丁場となるのでシャンプーやリンスはいつも家庭で使う一般的なサイズのボトルを持っていくことにしました。しかし、ボディソープも同じようにボトルで持っていくのか?と考えたとき、「重いしかさばるな」と思った結果たどり着いたのが石鹸です。
ボディソープのボトルよりかは軽い!かさばらない!手洗いにも使える!
ということで石鹸、検討してみて下さい。石鹸の匂い良いですよ。

・置時計があった方が良いかも?
自分が入院してる部屋には備え付けられていませんでした。かつてはテレビをつけて時計代わりにしていたのですが、同じCMが何度も流れるのがうっとうしくなって随分前からつけていません。
スマホを時計代わりにしてもいいのですが、休養することが目的だと考えると必要以上にスマホ触りたくないな~と思ったので、置時計を用意してもいいかもしれません。

・twitterするな!マジで!
自分はtwitterを見ると情報の濁流で疲れてしまうだろうなと察知していたので、twitterは開かないことにしていました。でも外界とのつながりを完全に断たれると疲れてしまう人も多いかと思います。お勧めは自分の身の上(入院しているという事実)を伝えられる程度に何でも腹を割って話せる親しい友人数名だけとつながった鍵垢を用意することです。近況報告をしあったりするだけでも気楽になれます。自分はこれで随分救われたと思います。


さて、色々書きましたが、「それでも足りないものは家族に持ってきてもらう」ことができます。消耗品の類や忘れ物などを持ってきてもらったり、反対に要らなかったものを持って帰ってもらうこともできます。
中身の検査で時間がかかるけど、通販を病院に送り付けてもらうこともできるんじゃないかな。詳しいことは病院に聞いてください。

入院中の一日

で、荷物を部屋に置いて入院生活の始まりです。

病室は個室(相部屋という選択肢もあるのですが、コミュニケーションが得意ではなく他の人とスムーズに共同生活する自信が無かったので個室にしてもらいました)なんですが、部屋には小さい冷蔵庫もあるし、机もあるし、コンセントもあるし、テレビもあるし、ユニットバスもあります。それってつまり……東横インじゃん。

まあ病院によっては違うと思いますが、自分が入院したところはほぼ東横インでした。枕もとのナースコールを除いては。

いや……なんか怖くない?ナースコール。

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これは完全に偏見なのですが、自分は「ウッ……タスケテ……ワシ死ぬ……」って時に押す119番みたいなボタンだと思ってました。
実際の入院生活ではそんなことは今まで一度もありませんでしたし、気軽に押して良いです。むしろこれは……ホテルに備え付けのフロントにつながる電話みたいなものです。

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あと食事は時間まで待っていれば部屋に持ってきてもらえますし、自分で取りに行くこともできます。逆に下膳も部屋まで取りに来てくれますし、自分で返しに行くこともできます。

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(まあ食事は病院食ですが……)

たまに検査に呼び出されたりすることはありますが、それ以外の時間は自由です。先述のグッズで暇つぶしをしたりして全力でダラダラしましょう。

あと、治療の計画によっては作業療法というものに参加できます。
作業療法というのは、モノづくりをしたり、何かスポーツをしたりする時間です。気分転換になります。ちなみに自分の場合は念願のレジンが体験できたのでハッピーでした。

これは大事なことなのですが、毎日散歩するのを習慣づけましょう。忘れがちな人や習慣づけが苦手な人は、ナースさんにお願いして毎日呼びに来てもらえるようにお願いするのもいいでしょう。
毎日部屋で歩かずダラダラしてると、かなり体力が衰えます。自分はただでさえ体力がカスなのに、久しぶりに15分散歩しただけで脚が痛くなった時はどうしようかと思いました。しばらく散歩を続けていたら治りましたが。

自販機やお菓子が買える売店もあるし、ほぼホテルです。お医者さんの指示に従って、気力が戻るまでは全力で休みましょう。積みゲーを消化したくなったり、漫画を読みたくなったり、何かやる気が出たときは喜んで良いです。

で、退院いつ……?

終わりのない入院生活に不安になるかと思います。退院してぇ~!と思ったらお医者さんに聞いてみましょう。人によるかとは思いますが、自分の場合は最初の1か月は全力で休み、次の1か月で外出や外泊をして徐々に家族との接触を増やしてから退院という感じのプランだと伝えられました。

一度病院で両親と対面して、間にお医者さんを挟んで思っていることを伝えたりなどしたのですが、自分たちとの間にあるわだかまりや、認識の齟齬みたいなものがはっきりさせられて有意義な時間だったと思います。

しばらく休んでからは、パソコンとLANケーブルを持ち込んで、インターネットに接続する許可を頂いたので、こうして割と普段通りの生活に戻りつつあります。やっぱり絵描くの楽しいです。


おわりに

まだ入院は終わっていませんが、互いに距離を置くことで有意義な生活ができていると思います。いろいろなことを考える元気も出てきましたし。一人暮らしや住み込みアルバイトなんかはやっぱりハードル高いですし。このアイデアを提案してくれた母校のカウンセラーに感謝です。

もし似たような家庭の状態になっている人で病院に通院している人がいたら、「現状の家庭に居たらうつが治らないかもしれないので、一度入院して距離を置きたい」と主治医に相談してみて下さい。

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