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ワイが闘争 #1 会社を辞める

2022年1月31日をもって10年勤めた会社を辞める。

  • 30歳目前に別職種キャリアを積みたいこと

  • 職場がマイナス成長で退行していくこと

  • 賃金待遇に期待できないこと

大きく3つの論点で退職理由を整理できる。

滞留することで自身の市場価値が下がっていくことを致命的な危機として捉えたことと、生涯の本当の意味での安定と、安定に基づいたいろいろな挑戦のために必要な判断。

略歴

作るところから立ち上げ調整といろいろやってきた。

高校生編

プログラミングをやってみたいと思い、近所の情報技術科を志望。清(きよし)からC言語、その他ubuntu,vbaなどプログラム言語に加えて、ウェブページ作成、マイコン組込み、3DCADも学んだ。

振り返ると2008年前後のまだプログラムが浸透してない時代において、豊富な内容だったと思う。こういった経験が、後のデジタル化への対応を容易にしたと思う。

入社〜実装職場 19歳〜27歳

配属先では電気装置の組立をワンストップでやるような職場。
具体的には、基板はんだ付け(パワエレから微細)とハーネス製作、筐体加工してのアセンブリ。電源を入れてオシロやファンジェネを駆使した仕様性能の確認。みたいな。

しばらくするとPICやArduinoでソフトから作ったり、ラズパイでOpenCVで画像処理やったり、制御系もやるようになった。

「この機器をこんな制御したい」「ここを観測してログを履きたい」「ここを自動化したい」
こういう要求から実装方式を出して自分で造るみたいなことをやってた。

その中で、ウェブシステム開発もあって、ASP.NETで社内管財品の発注管理システムの開発もした。関係者を集めての理解活動からパイロット式導入、随時アップデートなんかもやった。今は完全に手離れした安定期にある。自分がいなくなってどうなるかは知らんが(笑)

要素でいえばエンジニア職として広くやってきたつもり。どんな現場にぶち込んでもなんとか砕いて進むようなマルチウェポン(自称)。

※外伝 製造現場

製造現場もスポット的に経験してる。ライン内に入ってひたすら量産みたいな。
そういう面だと職としては工場勤務で潰しは効くかな。


SI職 28〜29歳


2019年に突如、異動の辞令。社内に導入する自動化設備の調整とアフターサポート(停めない処置)で、製作所を飛び回る日々。

異動の原因は、使えない給料泥棒のゴミ  変革に果敢に立ち向かう管理職との軋轢がピークにあり、その結果として上長から更迭を食らった。
「あいつは痛い目にあったほうがいい」
ということらしい。
これが転職を頑なにした理由になる。

別に弱き者達にどうこうという気持ちはない。結局は変化に適応できない中に自分のような異端は合わなくて当然だった。

そして、弱き者の思惑通りにはいかず、
最初の案件、作りかけで放置されてた自動機を引き継ぎリバースエンジニアリングして図面化、PLCのプログラム開発し調整、自動化により省人効果に貢献。
他設備仕様も把握しライン全体を広く見れるポジションとして、夜勤対応など代替の効かない立ち位置で貢献。
その他もどうにも稼働にこぎつけれない案件にたいし、距離100kmだろうとすぐ現場に出向きグングン提案して作って直して、稼働とスポット教育による自立までやりきった。

日々の不具合にイラ立ち文句を言う現場の人となんとか仲良くなり、一体で建設的な取り組みに向かう調整もしたし、保有スキルにないものもすぐ習得し、ひたむきにゴールに向かって自律して取組む感じだった。

この取り組みから、
開発する→使われる→治す→始末のサイクルの中
開発工程はほんの一部でしかないことを体感し、これが元職場のレベルと自分のレベルの高低の乖離を感じる様になった。

スキルを身につけます!・・・なにするために?(whatの論点)

作ることから評価や運用設計、教育による浸透、そしてそれが欲求にかなってるか。その欲求はいま現段階の顧客のものであるか。それに軋轢無く柔軟に対応できてるか。などなど
プロダクトマネジメントは考えることが多いことを学んだ。

現職

現職については、いかに一般的な表現を用いるとも、コンプライアンスの観点から一切書かないこととする。たかし、不満はなかったことは言える。

あと2年早く出会っていれば、違う結末もあったかもしれない。


30歳目前に別職種キャリアを積みたいこと

開発職場に約10年勤めた。開発だけやってると、いかに早くいろいろなものが作れるか、新技術を取組むかが強いように思えてくる。
しかし、その取組にどんな競争力があって経営指標につながるのかを見ないまま年をとる人が多くなる。
打ち出したKPIが会社の成績表につながるのか、単に基幹職の成績表を穏やかにするのかで、後者に向いてしまう。

営業職は売上ダイレクトであり、価値を産み出す開発とはやや対立する位置づけにあるDevOpsのイメージ。ここを経験することで貢献、課題解決の勘所が高まり、自身の市場価値を高めることができると思ってる。

つまるところ、自分の市場価値が高く安定することが安定である。
反面、会社の価値や時代の進歩で陳腐化するスキルに依存した自身の市場価値は、いつか下落し不安定になるリスクと言える。
これができてないから使えない50代がリストラされる事が起こる。関連記事

また、幹部を目指していく総合職の本分も多職種の横断的な経験。1部署1職能しかないのは弱いと思ったほうがいい。

10年大手で開発
次は3年以上は営業職
多職種を定着してやりきっていけば、評価も高まってく。

生涯の安定は他人に与えられるより、自分で管理できたほうがいい。リスク管理の基本。

職場がマイナス成長で退行していること
 

組織目標と年末成績表を通年で見て、初めて組織の運営能力が見える。就活生が企業の有報は単年だけでなく、数年分見るべしと言われるのと同じ。

更迭後も聴き込んでいるが、大変にマイナス成長である。出来なくなってることが増えている。そして新たに出来ることがない。リソーセス面で数値的にも問題がある。

端的に言えば管理職の無能さによるものだが、ここでは割愛。
自分にとって重要なことは、成長しない組織では当然自分も誰も成長しない。更には挑戦にマイナスに機能さえし、成長していざ飛び立とうとする者を引きずり戻すマイナス成長の手として伸びてさえくる。

具体的には、環境面では雑務ばかりが増え労働資本を無意味に消費することになり、人で言えば「アイツは変なことしてる」「本業(それがズレてるのだが)に精を出すべき」と言った、心理的マイナスである。

実態はシンプルで、マイナス成長組織に滞留する人間は、自力で人材価値を高めることができない人の成れ果てである。どれだけの時間を与えられようとも、その場から動かず変わりもしない。
時間によって年齢を重ね、市場価値が目減りしてる。自分の将来の目標像には決して掲げたくない人たちである。

例えば弓矢の名手がいるとする。時代とともに弓矢はスポーツ的な範囲にしか用いられなくなったとすると、それを本業にして稼ぐことや新たな取組を生み出すことは困難になる。市場規模が小さいからである。

それなのに、弓矢にこだわり続けることは、自ら滞留を選ぶことになり、そこからは時間とともに市場価値が小さくなるのを噛みしめる道になる。

市場規模が小さいことは関連時価総額は小さくなり、市場参加者が少なくイノベーションが起こらなくなる。

変化に適応するポイントとして、今いるポジションの市場規模がどのくらいかを整理し、もし小さくなってるならどこに移るかを考えることは、汎用的に用いることができると思う。

ちなみに、空き時間が多いことを活用して資格取得や勉強もいいが、実務経験ほど人材価値を高めるものはない。
資格は実務経験と掛け合わせるものであることも、転職活動で理解したことの一つ。(業務独占資格は別)
とにかくどんだけ動くかが大事。

挑戦者は「アイツは変なことをしてる」とたくさんの後ろ指を刺されながらも、自分の理想を以て邁進し続ける運命にある。

賃金待遇に期待できないこと


▼2021年 ワイワイ証券 事業計画より抜粋

グラフは18事業年度から21事業年度のサラリー事業収入の推移。ようは給与所得年収。横ばいはおろか減ってる。

物価上昇、年次を考え2%上昇目標を掲げたのに対し、横ばい未満であるため未達の結果に。

また昇格(21年の濃い青色部)も含めてこの結果であることから、サラリー事業の成長鈍化改善を重点として採り上げていた。

第一に、サラリー事業への投資ミニマイズに取り組んでいた。ようは「あんま働かないw無駄だからwww」

そして、その間に投資事業と副業を拡大し数年後の不動産事業の資金工面という目論見だった。

その流れで勉強してたら宅建士を取れてしまい、なんとなく宅建ジョブエージェントに登録したら、年収がめちゃめちゃいい

もともとの方向性として、年収低下は投資事業の鈍化につながるので安易な転職は踏み込めなかったが、年収が増えるとなると投資事業も加速する。良い方向性。

ここで論理的に判断へ踏み込めた。天秤が動いた瞬間だった。そして、うっすらと総資産の中期目標を掲げていて、現職では不可能と思って模索していた中、それが現実味を帯びる点も大きい。

大手企業の賃金体系は安定しており、エクセルで簡単に計算できる。当然、年齢と役職がわかれば他人の年収もわかる。

この仕組みは決まったことをハイハイやるだけ時代ならいいと思うが、型破りに果敢に挑戦する時代に活躍する人を受け止める評価枠も併存する形で必要だと思う。

また、時代とともに活躍が難しくなった人でも一度上がった賃金を下げるのは不可能であることが、頑張る人からの反感を生む。

結論として、そうした人員リソース管理を続ける会社の責任として重く受け止めて、苦しみを伴う変革に踏み切るか、そのまま没落するかの2択と思う。今の50代を循環するのに10年かかるうちに、企業体質はどんどん腐敗する気がしてならない。良くなる方向もあるかもしれないけど。

そして、お金に余裕があれば仕事も自由になり、旅行に行ったり遊びに行ったり、海外移住したり、別ベクトルのチャレンジができる。

そういう未来のために今はよく高めてよく働いていく。たぶん生涯働くと思うけど。

まとめ

不満がどうこう言われたら、それまで働いてた部署から更迭されて心理的つながりが切れたことは確かにある。いざ辞める今の段階ではそういう汚いものはすべて消化されて残ってなく、未来への明るい展望がある心境。

そして、辞めることで今の沼地にズッポリ埋まった体が引き抜かれて、本当の意味で色々やれる軽さを感じる。

次の会社が苦痛でもとりあえず3年はやって、また転職すればいい。

本業には勤しむべきだし一社に勤め続けるのもいいと思うけど、これからはリストラもあるだろうから、何も考えてないと不意打ちくらう事は覚悟したほうがいいと思ってる。

これは将来やリストラを恐れていろいろやるべしという事ではなく、現状に甘んじることなく弛みない挑戦を適切な場所で継続すべし。という意味。そして、場所が不適なら転職が視野に入るということ。

精神的身体的に病症リスクがある場合を除いて、逃げの転職はおすすめしない。

会社へ感謝の念があるかというと、たぶんない。会社、の一部として属し、当たり前にある恩恵を受けたものであり、特別企画会社から与えられたものはないからである。
感謝を述べるとしたら、個別にたくさんの事を与えてくれた諸先輩のみなさまであり、個別に感謝の念を伝えることができたと思う。

人への感謝は年々積もっていき、今のおだやかさにあるのだと思う。

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