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【No.04】上司に恵まれない@こうならいいなサラリーマン劇場

 サラリーマンの世界で起きているかもしれないことをドラマ風に綴ってみたいとおもいます。内容は架空の話ですが、思い当たることがあれば要注意ですよ。それから、この劇場の結末は「こうならいいな」という内容で終わります。なので、現実界とは少し違うかもしれません😊

 それでは、幕を開けてみることにしましょう。


 ここは、都内に事務所を構える500人くらいの社員がいるオフィス。
 社員はいつも忙しく時間に追われている。それぞれが専門性を持って仕事をしているが、多岐にわたる業務内容に社員たちは時折壁にぶつかってしまう。何とか壁を乗り越えようと、所属長に相談に行くことは多い。しかし、所属長もプレイングマネージャとしての役割を会社から期待されているので、かなり忙しく動き回っている。そんな合間を縫って、何とか問題解決の糸口を求めようと社員は所属長を頼ってくる。そんな場面を想像してください。

天の声

社員の山田さんはお客さまからの依頼内容でどうすればいいか悩み、所属長の鈴木さんに相談に来た。
 
「鈴木さん、お忙しいところ、すみません。今、少しお時間をとってもらうことはできますか」
「あぁ、何」PCから目を離すことなく促された。
「実はクライアントから本番への移行スケジュール変更をお願いされているのですが、なかなか厳しいと思っています。どう判断すればいいのでしょうか」
「えっ、スケジュール変更。なぜ」相変わらずPCを見たままの返事。
「お客さまが、どうしても休暇を取らなければならないそうなんです」
「山田さんはどうしたいの」全く振り返ってくれない。
「仕方ないので私のスケジュールを調整するしかないかなと思っています」
「じゃあ、それで進めて」最後まで振り返ることはなかった。


山田さんは、もう少しアドバイスが欲しかったようだ。例えばお客様にお願いできることはないかということを教えてもらいたかったようだが、所属長も忙しいようで、まともに聞いてもらえていないので諦めた様だった。
でも同じ様な結果だとしても違う対応もありそうですね。
では、こうならいいなという流れを見てみましょう。

天の声

社員の山田さんはお客さまからの依頼内容でどうすればいいか悩み、所属長の鈴木さんに相談に来た。
 
「鈴木さん、お忙しいところ、すみません。今、少しお時間をとってもらうことはできますか」
鈴木さんは手を止め山田さんの方を向いた。
「はい、いいですよ。この処理だけしてしまうので1、2分待ってくれる」
そう言って鈴木さんは打ち掛けのメールを処理して、再度山田さんのほうを見た。
「終わったから話聞けるよ。どんなこと?」
「実はクライアントから本番への移行スケジュール変更をお願いされているのですが、なかなか厳しいと思っています。どう判断すればいいのでしょうか」
「なるほど。お客さまから変更依頼を受けたんだね。お客さまに代理の人が出せないかという確認や、予定を先に伸ばすと追加料金が発生する可能性があるということは説明したのかな?」
「追加料金のことは説明して了解してもらっています。代理はまだ聞いてません」
「そうか。それで、山田さんとしてはどうするのが一番いいと思ってるの?」
「私のスケジュールは調整可能なので、追加料金がいただけるのなら延期してもいいと考えています」
「そうか、では、その考えを尊重するとして、再度追加料金の件と代理の担当者の件を確認して進めてください。スケジュール変更の場合は、忘れずに再度社内レビューを計画してください。」
「分かりました。お忙しいところ、色々とありがとうございました」
山田さんが気持ちよく立ち去ったことを確認して鈴木さんは再度PCに向かって仕事を再開した


山田さんは、すっきりした気持ちで帰っていくことができました。何よりもちゃんと自分の方を向いて話をしてくれたことが自分に関心を持ってくれているというふうに感じ嬉しかった様です。

天の声

 相談に来た人がいたらきちんと相手の目を見て話をしたいものです。横を向いたままだったり、他のことをしながら話を聞かれたとしたら真剣に聞いてくれているとは思えませんよね。部下を持つ管理職なら、面倒がらずにしっかりと対応してあげたいものです。そんな上司がたくさんいる会社になってほしいですね。

あなたが安心して相談できる上司なら、きっとあなたのモチベーションもパフォーマンスも上がることでしょう。



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