【No.13】板挟みの管理職@こうならいいなサラリーマン劇場
サラリーマンの世界で起きているかもしれないことをドラマ風に綴ってみたいとおもいます。内容は架空の話ですが、思い当たることがあれば要注意ですよ。それから、この劇場の結末は「こうならいいな」という内容で終わります。なので、現実界とは少し違うかもしれません😊
それでは、幕を開けてみることにしましょう。
管理職になりたてのA課長が悩んでいます。これまで自分がメンバーだった頃は、こんな無理な数字を押し付けられても目標達成なんてできないと反発していましたが、今は部下に指示する立場になってしまいました。部下からの突き上げは必至です。かといって指示しないと上司からの強いフォローが入り板挟みになってしまう。とりあえず部下へ数字目標を伝えることにしました。
「みんな、集まってくれ。これから年末に向けての課としての数字目標を発表する。目標は、第二四半期までの低迷を取り返すために、第二四半期目標にプラス20%の目標、つまり販売額12億を目標とする。各自、達成に向けて頑張るように」
すぐさま部下からのクレームが返ってきた。
「課長、第二四半期ですら8億ちょっとだったのに、12億は絶対無理ですよ」
「そうですよ。バックログを全て契約できたとしても10億いくかどうかですよ」
「そうだよな。それはわかっているんだが、上から強く言われてるんだよ」
「課長、我々を代表して上と戦ってくださいよ。こんなんじゃやる気出ませんよ」
「そうだ、そうだ」
「まぁ、まぁ、そんなこと言わずに、俺の立場も理解してくれよ、なんとか頑張ってくれ。俺もできるだけ外回りするから」
部下の不満を一身に受けながら、なんとか目標を伝え第三四半期の仕事は開始していった。この後、A課長は上司からの厳しい追求に耐えきれず毎日胃薬のお世話になることとなった。
管理職になりたてのA課長が悩んでいます。これまで自分がメンバーだった頃は、こんな無理な数字を押し付けられても目標達成なんてできないと反発していましたが、今は部下に指示する立場になってしまいました。部下からの突き上げは必至です。かといって指示しないと上司からの強いフォローが入り板挟みになってしまう。とりあえず部下へ数字目標を伝え、対策を考えることにしました。
「みんな、集まってくれ。会社としての第三四半期の数字目標が決定された。この課の売上目標は12億だ。第二四半期の20%増しと言う数字をもらってしまった。通常通りにセリングかけていても達成が難しい数字だとは思うが、この数字を達成しないことには会社としても来年の運営が厳しくなる。何よりもまして我々の課の存続も厳しいものとなるだろう。第二四半期までの課としての業績が低迷してしまったので巻き返さないといけないというのはみんな認識していると思う。これからのセリングで契約を獲得するのはもちろんのことだが、年明けの期末に向けてのバックログを積み上げることも重要だ。最悪の場合、当四半期で達成できないとした場合のバックアップとしての計画も考えてオペレーションしよう。もちろん、この四半期で目標クリアすることが望ましいのは変わりないからそのつもりで頑張ってくれ。対策として何かいいアイデアや策を思いつく人は連絡してくれ。みんなで共有しよう。楽しい年越しをするためにも今は踏ん張りどころだ。よろしく頼む。私も一緒に外回りに重点を置くことにするよ」
「課長、厳しい状況というのは理解しましたが、一度これからのセリング案件を見直して、契約にもっていく案件とバックログに積み上げる案件の整理をして動いた方が無駄がなくなる気がします」
「賛成、闇雲に動いても時間の無駄です。精査した案件に絞っていきましょう」
「なるほど、よし、では早速案件精査の会議を実施して優先順位を決めて動くことにしよう。Bさん、Cさん、資料の準備と会議室の手配をお願いできるかな」
「わかりました。準備します」
この後、A課長は上司に対し、課員総出で対策を検討しなんとか頑張ろうとしていて、最悪の来年への繰越に関しても見据えながらオペレーションをするという宣言をしました。上司は課員が一丸となって動いているということに満足そうな顔をして「わかった」といったようです。
会社からのメッセージを伝えるだけでは信頼される管理職にはなれません。同時に文句を言うだけでもいい仕事にはつながりません。共に考え、一緒に達成感を味わえるような部門だったらみんながアイデアを出しやすくなりますよね。ただ、現実には自分の仕事で手一杯ということもおおいのでなかなかこの例のようになる部門はないのかもしれません。日頃から少しでもいいのでゆとりを持ったオペレーションを心がけていけたらいいですね。それに、しっかりとした根拠のある計画を示すことで上層部も納得しやすくもなるのではないでしょうか。
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