見出し画像

日帰りバスツアー(防府編) 其の五

 秋吉台を後にしたバスは、明治20年に創業を開始した山口県の酒造メーカーである永山酒造へと向かった。永山酒造は清酒、焼酎、ワインを作っている。山猿というブランドの日本酒、寝太郎という米焼酎が有名である。病が去る=病ま去る=山猿ということで名前が付けられたとのこと。デパートなどでは、一升瓶で購入すれば一生病ま去るということで、一升瓶がよく売れるとのこと。よく考えたものだ。

 ここの酒蔵は、木造ではなく煉瓦造りになっている。大正8年に当時の社長が、横浜の赤煉瓦をみて、真似て作ってしまったそうである。なかなかハイカラであったのだろう。数年前から、杜氏を含め若いスタッフで切り盛りしているそうだ。自動化を取り入れたりしながら働き方改革もおこなっているらしい。素晴らしいことだと思う。かなり前は、仕込みの時だけやってくる杜氏にお願いをしていたそうだが、今は全て自前になっているそうだ。また杜氏は仕込みの時期は納豆が禁止であるということも語ってくれた。麹菌はデリケートだが納豆菌は強力らしく麹菌が負けてしまうのだそうだ。それでいまでも頑なに仕込みの時期である冬場は納豆を禁止しているとのこと。このような話を永山酒造の跡取りが我々に丁寧に説明してくれた。

 酒瓶へのラベル貼りの見学もあった。なぜ、ラベル貼りを見るのだろうと思っていたら、今回のツアー客のお土産ように旅行会社が準備したラベルがあり、300ミリの山猿の日本酒にラベルを貼って我々にプレゼントしてくれるのだそうだ。我が家は夫婦で参加しているので2本もらえた。ちょっと頬が綻んだ。

 その後、何種類かの試飲をさせてもらい、やっぱり大吟醸が美味しいと思いながらショップに行って購入。実はこれも山口県が準備してくれたお買い物クーポンが事前に配られていて二人で4000円分のクーポンが手元にあったのだ。大吟醸と奈良漬を購入で2700円。うーん、300円分は仕方ないかと思いレジに行くと山猿のぐい呑みが300円で売っていた。すかさずそれを一つ取って3000円分にしてクーポンで支払った。なんとなく得した気分だった。まだ、1000円分残っている。それは後のお楽しみだ。

 写真の真ん中の大吟醸の山猿と其の手前のぐい呑み(裏側は山猿と入ってる)がクーポンで購入したもので、両脇は旅行会社からのプレゼントである。

今回購入した山猿 (日本酒)

 試飲したことで体温が少し上昇したような感じを受け、気持ちよくバスに戻っていった。これで観光は終了なのだが、博多までは距離がある。行きに立ち寄ったSA「めかり」の反対側のSA「壇ノ浦」で最後の休憩&お土産を買うためにバスは中国自動車道に乗って走り始めた。


其の六へつづく

其の壱はこちら


☆ ☆ ☆
いつも読んでいただきありがとうございます。
「てりは」のnoteへ初めての方は、以下もどうぞ。

#日帰りバスツアー #ハモづくし #山口県 #県民割 #永山酒造 #山猿 #試飲

この記事が参加している募集

#スキしてみて

526,139件

よろしければサポートをお願いします。皆さんに提供できるものは「経験」と「創造」のみですが、小説やエッセイにしてあなたにお届けしたいと思っています。