生野銀山を中心として紡いだ歴史のまち。朝来市生野地区の視察記録
こんにちは。おんげんの板東です。
今月上旬、おんげんチームは兵庫県のほぼ中央部に位置し、三宮から高速道路を利用して車で、約1時間半の場所に位置する「朝来市生野地区」の視察を行いました。
今回は、訪問した朝来市生野地区についてご紹介していきます。
生野銀山(いくのぎんざん)
昭和47年まで稼働していた官営鉱山である生野銀山。
坑道内コースは全長1070m、深さは880m。気温はどの時期に訪れても13度。とてもひんやりしていました。
夏に納涼で行くところにぴったりですが、何か羽織るものを持っていくことをおすすめします。
坑道内に進んでいくと、こんな変わった四角の形をした穴(狸堀り)がありました。
これは、人間が穴の中を通るのに、空気が入りやすくなるのが四角だったため、この形になっているそうです。
歴史を学べるだけでなく、写真映えスポットもあり、インスタグラムなどのSNSの投稿にも活用できますね。
IKUNO STAY(宿泊施設)
朝来市の文化財に指定されているIKUNO STAY。
生野町の建築景観や文化を活用・保存しており、明治期の生活を体験することができるゲストハウスです。
19号棟はノスタルジックな建物でした。
生野銀山の鉱山職員のための歴史的な建物(宿舎)で、宿泊体験はいかがですか?
カラミ石
銅などを製錬する時にできたカスを固めた「鉱滓(こうさい)」と言う石です。
地元では、「カラミ石」と呼ばれます。
写真では伝わりにくいですが、鉱滓に近づいて見るとピカピカしています。
生野ハヤシライス
生野の特産品が「ハヤシライス」であることは、皆様ご存じですか?
かつて「佐渡の金、生野の銀」と言われるほど国内屈指の鉱山町で、日本各地から労働者が働きにきていたそうです。
町内には社宅が設立され、東京から赴任した職員の社宅に都会のモダンなものが届き、ハイカラな香りを感じていたそうです。
その一つが「ハヤシライス」。
鉱山の社宅でもよく食べられたそうです。その社宅で食べたれたハヤシライスの味を地域ぐるみで復活しようと取り組まれたものだとか。
昭和30年代と昭和40年代の2種類あり、懐かしい味がします。
生野に行ったら、マロニエさんの生野オムハヤシをおすすめします。
但馬牛が使われており、トマトの酸味が出ていて後味あっさりしていて、とても美味しかったです。
気持ちの良い風が吹き流れる口銀谷地区
口銀谷(くちがなや)地区は、かつて生野銀山で働く鉱山労働者の方々が住んでいた町です。
現在も、昭和建築の住宅が残っており、昔ながらの景観が楽しめるエリアとなっています。
生野銀山で取れた鉱物を積み出すためのトロッコの線路跡が今もなお残っており、間近で見ることができます。
編集後記(板東)
朝来市は城崎などに北上していくための通過点になりがちです。
それでいて、朝来市のイメージはどうしても「竹田城」。
しかし、いざいろいろなところを巡ってみると、日本遺産や秘境のようなところ、可愛らしいオオサンショウウオのお土産など、魅力的なところがたくさんありました。
歴史が大好きな方には特に一度は訪れてほしい場所です。
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