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不健康の女王だからこそできるヨガ(注:写真と文章は関係ありません)

「自分探しですね!ヨガって」と
通い始めてまだ2、3回の生徒さんがおっしゃいました。
「あーここにこんな筋肉があるのね、こんなところにこんな筋があったのね、と毎回新発見ばかりです」

いつもお伝えしている事ですが
「身体が硬いからヨガには向いていない」というのは全くの間違いで、むしろ身体の硬い人の方が良いヨガができるのはまさにこのこと。

そもそも20代でヨガを始めた時、私は不健康の女王のような女でした。スポーツ大嫌い、精神を病んでいた関係もあり、ニコチンとアルコールとカフェインで栄養が摂れる特殊体質だと豪語していましたが、もちろんそんなはずないし。
「このままじゃ40代で寝たきりになるよ!」と友人に無理矢理ヨガ教室に引っ張って行かれたのがきっかけでした。

その後ずっとヨガを続けてきましたが
(もちろん不健康の女王から健康の女王に変身しました)
それでも特別凄いポーズが出来るとか
突然短かった手足が伸びてモデル体型になったとかではありません。

香港のアジアヨガコンフェレンスに参加していた時のこと。
何百人もマットを並べた大会場でカリフォルニアから来た有名ヨガグルのワークショップを受けていました。
世界中から集まった美しい男女が得意のポーズを取っていて、その隅っこでちんちくりんの私が誰にも気づかれずに一人でポーズの練習していたら、有名ヨガグルが私のマットにやって来てアジャスト(手を添えてポーズの位置を修正すること)を加えながら耳元で囁いたのです。
「You do very nice practice! 君のプラクティスはとても良いよ!」

へ?と思って思わず見回してしまいました。
だってどう見ても他の美男美女の方が凄いポーズ取ってるのですから。

それからずっとその時のヨガグルの言葉の意味を考えてきました。
多分こういうことだと思うのです。

つまり
私はもともと不健康の女王だったので
心身の健康のありがたさを
多分普通の人のざっと10倍は知っている。
今日の自分、深いポーズに入る時に自分の身体が
痛くないか、緊張していないか
心も身体も気持ち良いか、楽しいか
そんな事を味わいながら毎日毎日、今日の自分を発見する。
そしてその自分をありがたい、愛おしいと感じる。
それが私がヨガをずっと楽しんできた理由であり
そこにカッコいいポーズやモデル体型は必要なかった。
そこをグルは見抜いたんじゃないかと。

だからこそ
身体の硬い人、不健康な人、心身を病んでる人の方が
ずっと良いヨガができるのです。






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