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3月のアートプログラムの反省

練り込みをヒントとしたアートプログラム

かなり、間が空いてしまいましたが(泣)
アート教室のおねえさんは、のんびり続けていて、
3月は久しぶりに自分が企画したプログラムを
子どもたちと一緒に行いました!
例のごとく大反省会をします……!!!!!

以前から、陶芸の「練り込み」に使われる手法に興味があり、
「粘土を切ると、金太郎飴のように模様がたくさん出てくる」
って何だか面白そうだなと思い、今回のプログラムを考案しました。

幼児クラスでは、「どんなのりまきできるかな?」と題し、
粘土でのりまきを作って、自分で切ってみるといった内容、
小学生が集まるこどもクラスでは、「練り込み」の手法を用いて
お皿などの立体作品を作るといった、より自由度の高い内容です。

このnoteでは、「どんなのりまきできるかな?」を猛省します。。

幼児クラス「どんなのりまきできるかな?」(50分)

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<めあて>
(1)のりまきづくりを通して、まるめる/色をつける/のばす/細長くこねる/巻く/切る といった粘土を使ったさまざまを動きを経験する。
(2)具材を考えたり、のりまきの断面を予想したり、楽しみながら発想や想像力を膨らませる。

<材料>
紙粘土、水彩絵の具、テグス

 
<プログラムの流れ>
①導入
参考作品を見せながら、
「今日はのりまきづくり。こうやって切ると美味しそうな中身が見えます。何が入っているかな?みんなは、どんな具をいれてみたいかな?」
※実際に、テグスでのりまきを切る動作や断面を見せると、イメージしやすい。

②おだんごづくり
粘土を、のり、ごはん、具材に分ける【5分】
※のりとごはんは大きめ、具材は小さめ。具材は、時間を見ながら、3~4種類くらい。

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③色粘土づくり

のりや具材の粘土に絵の具で色をつける【15分】

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④のばす

のりやごはんの粘土をうすくのばす【5分】

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⑤ころがす

具材の粘土を細長くして、のりとごはんの上にのせる【10分】

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⑥まく
のりとごはんで具材を巻く【5分】

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⑦きる

テグスでのりまきを切る【5分】
※持ちやすいようにテグスの両端には太めのストローなどで取っ手を作ると良い。
※テグスを交差して、横方向にまっすぐ引っ張って切ると、子どもも扱いやすく、断面もきれい。

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⑧完成!


反省

〇対象人数
実は、このプログラムは
「○○ちゃん、楽しんでくれそうだなぁ」
とある子を思い浮かべながら、考えました。
それもあってか、
1人の子と一緒にやる際は、
「どんな具を入れようか?」
などは制作の発想を広げる促しがしやすく、
やや難易度が高いのりまきを巻くときや
のりまきを切るときのサポートをしつつ、
その際のコミュニケーションもお互いに
楽しむことが出来たのですが……

5~6人ほどのクラスになると、
どうしても制作のスピードにも
差が出てきてしまったり、
ファシリテートというよりも、
一斉型授業のようになり、
発想が広がりづらかったり、
試行錯誤をする余白が生まれづらかったり、、、
これは、わたしの力不足でもあるのですが……(泣)

制作工程に「切る」という、
幼児にとって
慣れていないことにもチャレンジするプログラムだからこそ、
丁寧なやりとりができる
1人向けのプログラムなのかもしれません。。。


〇事前準備
幼児さんが50分間で取り組むにあたり、
制作の工程がやや多い印象があります。
(本当は、あと1~2工程は減らしたいところ。。。)
プログラムが始まる前に時間があれば、
「のり」はこちらで作っておくと良いかもしれません。
というのも、実際にのりから作ってもらったときに
のりに使う粘土の量が多く、黒っぽい色になるまで
幼児さんの小さな手で粘土をこねることが
難しそう
でした。。。
「大変ー!!もう嫌だ!!」と
制作において、かなり初めの段階で
やりたくなくなってしまう子も。。。
本当は、のりの色に、少し緑みを足してみたり、
いろいろ工夫できて、面白いんですけどね……(泣)
あらかじめ、こちらで、
のり色にした粘土のおだんごを作っておいて
「これが、のりになるよ!」
「のりまきののりは、薄くて平らだね。手でのばしてみようか!」
などと促すと、子どもも制作のイメージがしやすいかも。

〇導入
導入では、実際に参考作品ののりまきを
目の前で切って、断面を見せると
「わぁぁ!!」と想像以上に感動してくれました(笑)
子どもたちの「僕/わたしもやってみたい!」を引き出すうえで
制作を始めるまえのつかみはかなり重要です。
その後の制作時の子どもの集中力にも
かなり影響を及ぼします。。気がします。。。


〇制作
陶芸などで粘土を切る際、
よく「しっぴき」という道具を使います。
タピオカ用の太いストローにテグスをくくりつけて作った
お手製の粘土切りが、かなり使い勝手が良かったです。
というのも、「ガチしっぴき」も用意していたのですが、
ナイロン線に変なクセがついてしまったり、
子どもたちは、絵の具でベタベタな手で使うので
持ち手の木の部分がすぐに汚れてしまったり、、
その点、「なんちゃってしっぴき」だと
テグスはクセがつきづらく、ストローの持ち手は
ツルツルしているので拭き取りやすく、
あまりに汚れてしまったら、そのまま捨てて
新しいものをすぐに作れるというメリットも。
子どもたちにとっても、持ち手の太さや
素材の軽さが使いやすかったようです。
なかには、しっぴきを渡すと
「わたし、あっちがいい!」
と「なんちゃってしっぴき」を所望する子も(笑)
(どうして、そんなに気に入ってくれたのかは謎。。。)

のりまきを切るときには、
断面が見えて感動してれるのですが
子どもの集中力をナメてはいけません……(笑)
1回切って、「楽しい~!」となったら、
すぐに、「もうできちゃった~」と投げ出してしまう子も。
「切るところによって、同じもようでも少しずつ違うから、他の場所も切ってみようか!」
「ほそーいのりまき、ふとーいのりまき、いろんな厚さに切ってみようか!」
などと声を掛けてあげると、
かなり楽しんで制作してくれましら。
大人の提案の仕方によって、
子どもが経験できることの量や質も
かなり変わってくる
のだと改めて実感しました。

のりまきから生まれたストーリー

「これはね、イクラでね、こっちはウニでね」
と具材についてお話ししてくれたり、
(高級食材ばかりで、ひるみました(笑))
「へいらっしゃい!」とお寿司屋さんになりきって
特製ダレと称して、いろんな色の絵の具を
のりまきのいたるところに塗りたくったり。

紙皿に切ったのりまきを盛り付けてから
余った粘土で、脇に添える「お漬物」を作る子や
「のりの黒色で手を汚したくない!」と
外側を白いご飯で巻いた
カリフォルニアロールを作った子も!
※最近の傾向(?)なのか、絵の具で手を汚したくないという子は
一定数いて、そこへどのようにフォローしていくかも、
ポイント
かなと思います。もちろん手を汚さないように
という方向性も違うと思いますし、
「アートなるもの、手は汚れるもんじゃー!」
と無理やりやらせるのも違うと思うので、
そういった場面でのサポートにも気を使います。


今回のプログラムは、
「のりまき」という題材が決まっているものでした。
ただ、のりまきは、「なにを巻いていてもいい」という
ある意味、枠組みはありつつも、
そのなかでの自由度が高い題材でした。
特に幼児さんの場合、
その自由度と枠組みのバランスは難しいですね。。
そのため、プログラムのめあてを明確に設定するように
心掛けています。
そこが、設定されていないと、
プログラムの評価ができません。

今回でいえば、
(1)のりまきづくりを通して、まるめる/色をつける/のばす/細長くこねる/巻く/切る といった粘土を使ったさまざまを動きを経験する。
(2)具材を考えたり、のりまきの断面を予想したり、楽しみながら発想や想像力を膨らませる。
(これも、実にぼんやりとした目標設定ですが。。。)
(2)発想を膨らませる において、もう少し子どもたちから
アイディアを引き出せるように、
言葉によるコミュニケーションを
より積極的に図った方が良かった
かなと思います。

このプログラムに関して、
特に独自性のあるアイディアというわけでもなく、
わたしとしても、いろんな子が体験出来ればと思っているので、
ぜひぜひ、どなたでもご自由にやってみてくださいー!
「こんな風にやりました!」などコメントしてくださると
わたしにとっても大変勉強になります。
よろしくお願いします^^

サポートしてくださったら、世界が少しだけ良い感じになるかもしれません。でも今すぐっていうのは難しいです。とりあえず、わたしが元気になります。