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僕とMOTHER2 - その4

僕はMOTHER2を遊んだ。

ゲームを始めると隕石が落ちてくる。
プロローグの始まりだ。
キャラクターたちの名前はデフォルトで綴らせてもらおう。
分かりにくいしね。

ネスの家の裏山に落ちた謎の隕石、人よりも大きく、衝突で裏山どころか街にさえ被害を与えそうな隕石を警察を取り囲んでいる。
ネスの家は町外れにある。
オネットの街へ向かう道は封鎖され、どこにも行くことができない。

墜落現場に着いたが、遠巻きに見ることしかできず、
そこら辺をウロウロしながら家に戻り、寝ることになる。
さらに夜が更け、隣に住むポーキーという少年が玄関のドアを叩いた。
叩いたというか叩きに叩きまくり、起こされることに。
一緒に隕石を見に行ったポーキーの弟、ピッキーが居なくなり、
一緒に探してほしいというのだ。
ネスとポーキー、飼い犬のチビとパーティを組んで
ピッキーを探しに隕石の衝突現場へ出かける。

襲い来る野生動物たち、役に立たないポーキー、
そんな道中を進んでいき隕石の衝突現場までたどり着いた。
隕石脇の木陰に座るピッキーを見つけ出し帰ろうとすると、
突然、隕石からカブトムシにも似た未来からの使者が現れる。

彼の名前はブンブーン。

PSI(サイ)といわれる強力な超能力が使え、そもそも強い。
ネス、ポーキー、ピッキー、ブンブーンの4人で帰路につく。
ネス達の家を目の前にしたその瞬間、突然何者かが現れた。

その名は「スターマンのむすこ」

突然現れた全身タイツの宇宙人的な人。
イベント戦が始まった。

プロローグだけあって、戦闘はAボタン連打で終わる。
スターマンは前作MOTHERに登場する敵キャラクター。
強敵だがスライムのようなマスコット的な存在である。
MOTHER2から始めた僕は知る由もなく、なんだこいつはぐらいにしか感じていなかった。

ポーキーとピッキーを家に連れていくと、父親が二人を別室に連れていき、何かを叩きまくる音が聞こえる。
おそらく尻を叩かれたのであろう、戻ってきた父親からはお礼を言われるわけでもなく、家を立ち退かないだの、借金を返さないだのと文句を言われる。

足早に帰ろうとすると事件が起きた。

ポーキーの母親、ラードナにブンブーンが倒されるのだ。
一撃で地面に伏し、最後の言葉とキーアイテム「音の石」を託された。
ポーキーの家を出ると、夜明けとともに物語が始まった。

これはプロローグ、物語のほんのさわり、
たった数分の出来事ではあるが、今でも鮮明に思い出すことができる。
MOTHER2はそんなゲームなのだ。
そして僕は遊び続けた。初日にはオネットをクリア、ツーソン、ハッピーハッピー村、スリークと進んでいった。

気づけばMOTHER2の世界に取り込まれていた。
現代を舞台にした世界観の親和性は特に高かった。
叔父の影響で幼少から洋画を見ていた。グーニーズ、スタンド・バイ・ミー、と挙げだしたらキリがないが、当時の好んだ映画との世界が近く、
のめり込んでいった要因の一つだったと今は思う。

ゲームの登場人物に個性的というのはなにか違和感を感じはするが、
最初の街、オネットから個性的なキャラクターがたくさん登場する。
最初のボスのフランキー、市長のゲー・ハー・ピカール、旅芸人、ヒーラー、オネット警察のストロング署長。それぞれの個性は強い、しかしお互いの存在を殺すことこもない。出会うキャラすべてが何らかの印象を与えてくる。名前のあるキャラクターもそうでないキャラクターも登場するそのほとんどが印象を与えてくるのだ。
それは製作者の一人、糸井重里氏が織り成すセリフによるものだと思う。
一つ一つのセリフがそうさせるのだ。

だけど、当時の僕にはそんなことはわからなかった。
分からないけど楽しいと感じていた。


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