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「スポーツで稼ぐ」ということ・・・

代表理事 青田美奈

今年の6月にワンスポ沖縄(正式名称は一般社団法人 沖縄スポーツ関連産業協会)という組織を立ち上げた。お陰様で錚々たる、そしてなんとも濃いメンバーに理事になって頂き、記者会見では多くのメディアにも取り上げていただいた。

一般社団法人沖縄スポーツ関連産業協会 記者会見

ワンスポはOne Sportsの略なのだが、「1チームとなって、ゼロから1を創り出し、アジアNo.1を目指す!」という思いが込められている。
そしてそれを実現する方法として掲げているのは「スポーツで稼ぐ」こと。


はじめに、私自身のバックグランドについて少しお話したいと思う。
「もっと人の喜怒哀楽に直結する仕事がしたい」という何ともざっくりとした思いで30歳でこの業界へ。
昭和な人ならわかるであろう、まさに「ジャパニーズビジネスマン!リゲイン!」なスポーツマーケティング会社で(同社の名誉のために言っておくと、いまはきちんと働き方改革されているらしい)、楽しく仕事ができていたのはまさにスポーツに魅せられたから。

スポーツのチカラをまざまざと見せつけられたのはサッカーのワールドカップ。2006年のドイツ大会では、試合翌日に街でカタコトの英語でオランダ人とオーストラリア人に「俺が日本代表の監督だったら〇〇ではなく△△を使うのに、なんでだ?」なんて説教される。「いや私に言われても・・・」と思いつつ、まさにサッカーは世界共通言語ということを肌で理解した素敵な瞬間だった。

2010年 ワールドカップ


さて、「スポーツで稼ぐ」に話を戻すと、W杯やオリンピックのような大型イベントはとてもわかりやすい。大きなお金が動くし1964年の東京オリンピックや2014年のブラジルW杯のように社会インフラに整備や格差の解消につながるいう側面もある。
でも、ワンスポ沖縄でやりたいのはもう少し違う形。

沖縄では1月から3月にかけて多くのプロスポーツチームが春季キャンプに訪れる。その経済効果はコロナ禍前で野球だけでも140億。ツールドおきなわやマリンスポーツ体験など一般の方のスポーツ利用も多く、とにかくスポーツとの親和性が高い。しかし、季節や収益をあげる組織が限定されており「産業」としてはまだまだ伸びしろたっぷり。

例えば・・・

プロ野球のキャンプで球団が滞在するのはわずか1か月。
県外からの観客へのサービスを充実させる企画も多いが、広島カープのファンは330万人。うち、キャンプ地である沖縄市に来てくれるのはコロナ前でも5,000人。「えっ、0.1%しか来ないの?」と思うかもしれないが、その裏に330万人が控えていると思うとにわかにテンションがあがってしまう。この330万人をいかに取り込むか。必ずしもキャンプ期間に来沖してもらう必要はない。たまたま沖縄に来るときに、何かしら広島カープをきっかけにいつもよりちょっと多く滞在して、いつもよりちょっと多く消費してもらうだけでもよい。沖縄には来ないけどふるさと納税で沖縄市を応援してくれても良い。キャンプ期間中も球団のスポンサー企業がチーム招待(実際はスポンサー権利料に含まれる)で来てくれても良いし、キャンプ運営を手伝う大学生インターンツアーを組んでも良い。広島の高校の修学旅行のプログラムにもできるかも。。。

ほらやっぱり、伸びしろしかない。

楽天スタジアムで行った沖縄県うるま市のPRブース

このように「スポーツで稼ぐ」とは、チームやスポーツジム、トレーナーだけが稼ぐということではない。スポーツという世界共通言語を使って、一見、関係ない業界(上記でいえば教育や観光)が潤うことが可能になる。チームの人には怒られてしまうかもしれないが、私はよく「スポーツを使い倒しましょう!」と話す。まさにスポーツを使い倒して、沖縄経済を盛り上げるのがワンスポ沖縄の目的なのだ。

そして、「スポーツで稼ぐ」のその先は??

続きは長くなるので、次回のコラムでお話しましょう!