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【ワンパブ・オープン社内報 vol.17】 お客様の期待を超える商品やサービスを。2022年のワンパブにご期待ください!

代表取締役社長 廣瀬有二

【ワンパブ・オープン社内報】は、ワン・パブリッシングで働く人を通して、会社・雑誌・メディアが、いまどのような新しいことにチャレンジしているかをお伝えしている連載です。今回は、2022年新年スペシャルということで、代表取締役社長の廣瀬有二さんを直撃取材! 3期目に入ったワンパブが、今年仕掛けていきたいことを聞きました。(所属や肩書は取材当時のものです)

【プロフィール】
廣瀬有二(ひろせ ゆうじ)
1989年株式会社学習研究社入社。学年誌を経て、ストリートファッション誌『GET ON!』の創刊を担当(最高部数52万部)。その後、『GetNavi』創刊編集長、eコマースオンラインメディア『バリューナビ』ローンチ編集長を歴任後、『週刊パーゴルフ』編集長に。ゴルフ事業売却に伴い学研を退職、新設された株式会社パーゴルフの代表取締役に就任し、出版事業とともに非出版分野の事業拡大に注力。
2013年学研に再入社。株式会社学研ホールディングスのデジタル事業本部副本部長として、電子出版とデジタルマーケティングを2本柱とする事業会社 株式会社ブックビヨンドをローンチ、同社取締役 事業執行責任者となる。
2017年ブックビヨンドが株式会社学研プラスに統合。学研プラスの取締役メディア事業本部長を経て、2020年会社分割により株式会社ワン・パブリッシングを設立、代表取締役社長に就任。


ワンパブがスタートして1年半。ここまでを振り返って

―ワン・パブリッシング(以下、ワンパブ)がスタートして、3期目に入りました。現在の率直な感想をお聞かせください。

会社を立ち上げる前に、良いこと悪いこと両面で幅広い可能性を想定していました。ですので、すべてが想定の範囲内ですね。業績面では反省すべき点もあります。一方で、数字に表れていない中身の部分では、かなり成果が出せたと感じています。学研プラスから事業を継承したわけですが、継続といったレベルではなく、成長のフェーズに入れていますね。ワンパブを作った意味は間違いなくあったと確信しています。

―具体的に、会社創立から2期までを振り返り、良かった点はどこでしょうか。

特に良かったのは、スピード感のある事業運営ができるようになったことです。意思決定のスピードは、学研プラスの一部門だったときより10倍速くらいになったんじゃないでしょうか。社員65名というのは、ドンと構えていられるような大企業ではありませんし、フレキシビリティを大切にして時代に合わせた進め方を選択していかないと市場の中で生き残っていけません。

何事もスピーディに取り組み、行き詰まったらスピーディに改善、それでもダメだったらスピーディに撤退する。これは、環境が変わったからこそできるようになった点であり、ワンパブの強みといえるものです。

スピードを上げることは機会創出の増加に直結します。社員のみんなには「たくさん打席に立ってほしい」と伝えてきました。打率が低くてもかまいませんし、打率は後からついて来るもの。とにかく数多く打席に立てば、その分点は積み重なっていきますから。逆に言うと、打席に立たなければ点は取れません。ワンパブ行動指針のひとつである「スピードと品質にこだわり続ける」は、本当に大事なポイントなのです。

中途入社の社員を採用する際も、最終の社長面接のときにワンパブの行動指針を見せて、「これらに共感して一緒に働いていただけますか?」という問いかけをしています。

―ここで改めて、ワンパブのミッション・ビジョン・行動指針について、廣瀬さんの想いを聞かせてもらえますか。

株式会社ワン・パブリッシング公式サイトより

まずミッションですが、個人的にいいなと思うのが、世界を変えていくというスケールの大きな目標である一方で、「楽しく」というお客様のエモーショナルな部分に訴えかける要素が含まれている点。私たちはコンテンツメーカーであり、情報を正しく伝えることが重要です。でも伝えるのって、どこまでいっても「人から人へ」なんです。人の感情に触れることをしていくのがワンパブの大切なアイデンティティです。

―確かに、こういったミッションやビジョンは少し無機質な感じがすることが多いですが、ワンパブの場合は温かみがありますね。

ありがとうございます。ビジョンでこだわったのは、「出版社」ではなく、「パブリッシャー」という言葉を使っている点です。狭義の出版社というイメージにとらわれず、コンテンツを武器に、いろいろなことにチャレンジしていきたいという気持ちが込められています。出版社を超えた存在になろう、出版ビジネスの向こう側に行こう! という想いですね。

行動指針は……これを考えるのが、非常に楽しかったんですよ。新会社の経営陣と管理職で持ち寄ったものをブラッシュアップしていきました。私たちが大切にするべきキーワードをいろいろと盛り込んでいますが、なかでも「志」という言葉を選んだことは、私のこだわりです。高い志こそが、会社の成長の原動力だと思っていますので。本当に、素晴らしい6つの行動指針だと自画自賛しています。社員の皆さんが業務に悩んだときは、この行動指針を思い出してほしい。きっと、解決につながっていくと思います。

―とても魅力的な行動指針だと思います。この共通認識に基づいて進んできた結果のひとつが、圧倒的スピード感ということなのですね。ほかに、良かったと感じている点はありますか。

ワンパブには3期期首のいま現在で、8つの部門があります。会社の規模にしては多いと思うのですが、巨大な部門を作るのではなく、あえてひとつの部門をコンパクトにし、その分部内で密にコミュニケーションを取りながら事業展開をしてきたことは良かった点でしょう。ただそうなると、部門間の連携や情報共有が非常に重要になってくる。そのため、部長以上の役職者が参加するリーダー会を毎週行うなど、横の連携をとるように努めています。

部長クラスの人たちが管理職として指示ばかり出す組織ではなく、普段から現場の状況を把握し、部員の意見や企画を吸い上げ、それを反映させるような組織を目指しています。少しずつそれができるようになってきているのではないでしょうか。 

これも常に伝えていることですが、「ひとつ上の階層に自分がいると仮定して働きましょう」と、社員の皆さんにお願いしています。たとえば編集部内で現場の社員が現場のことだけを考えていたら、自分の記事のことが最優先になってしまう。でも、編集長の立場で物事を考えれば、雑誌やメディア全体の中での担当している記事の役割が見えてきますよね。部長だったら経営の目線で全社のことを考えてほしい。そのためには、自分の部門のことだけ把握していてもダメです。他の部門が何をやっているかを知り、共通理解と共通認識のもとに、同じ目標に向かって進んでいけるような環境づくりをしています。これも、かなりできてきた手応えがあります。

―では反対に、ここまでで反省すべき点はどんなところでしょうか。

事業内容がどんどん変化・拡大していて、求められる知識やスキルが高度化しています。それにあわせて、経営も管理職も社員の皆さんも成長する必要があるのですが、そういったスキルを向上させるための場を会社が提供できていなかったというのが現状です。3期目、2022年はOJT(オンザジョブトレーニング:日々の業務に取り組みながら行う育成法)、Off‐JT(オフザジョブトレーニング:業務から離れて行う座学などの研修)問わず、社員がスキルアップできる場を作る準備をしています。

2022年、ワンパブとしての抱負。個人としての抱負。

―ここからは、2022年の抱負について教えてください。今年もっとも注力していきたいことは、何でしょうか?

ワンパブは、出版と出版外という大きくわけて2つの事業領域があります。まず出版事業では、書籍に力を入れていきたいです。もともと雑誌部門が分社化したので、書籍に関しては手薄だったんですね。でも、今後の市場や会社の事業ポートフォリオを考えると、絶対に注力していきたい分野です。

出版業界は厳しいと言われて久しいですが、書籍ジャンルはやりかた次第でまだまだ伸ばせる余地があると考えています。昨年から粛々と準備を進めてきたので、今年は花を咲かせたい。まずは、10万部を超えるヒットを生み出したいです。

出版外のジャンルでは、企業などのマーケティング上の課題を解決するソリューション事業に、2期に引き続き徹底的に力を入れていきます。ワンパブが持っているメディアやノウハウをもとに、さまざまな提案をできる点が強みです。さらに言うと、ワンパブがグループインした日本創発グループには、紙・デジタル問わずクリエイティブな制作物を得意とした会社がたくさんあります。グループ会社が連携し、それぞれの強みを掛け合わせた提案をしていけば、さらに新しい商品やサービスを作ることができますので。心強い仲間たちがいる環境に感謝しています。

―すでに、日本創発グループである東京リスマチックとワンパブがコラボしたソリューション営業なども進んでいますよね。さらなる可能性を感じます。では、廣瀬さん個人で挑戦していきたいことを教えてください。

良いアウトプットをするためには、日常的にインプットをしていかないといけない。特別な刺激をもらえるような方々と積極的に会って、交流を深めていきたいです。ワンパブは結構おもしろいことをやっている会社だと思われているようで、情報交換をしたい方に「ワンパブの社長をやってます」と言うと、だいたい会ってもらえます。これは社長の特権かな。この特権を存分に利用させてもらって、積極的に情報を集め、次の事業につなげていきたいです。

―ここ数年で、全世界的にSDGsが外せないテーマとなりました。ワンパブとして取り組んでいきたいことを教えてください。

ワンパブはコンテンツを作って届けることを生業としています。会社としてSDGsについて深く理解し、正確でわかりやすいコンテンツを作って、自社メディア・受託を問わず媒体を介してユーザーに伝えていくことがパブリッシャーとしての私たちの使命だと思っています。老若男女問わず情報を広められる立ち位置にいる会社として、その責任を果たしていきます。今年はワンパブのコーポレートサイトでも、お取引のある企業様のSDGs活動などを取材・発信していこうと考えています!

―廣瀬さんのTwitterは、ワンパブ公式アカウントのフォロワーにも大変人気があります。今後SNSを使って、何か仕掛けたいことはありますか? ワンパブ公式アカウントに望むこともぜひ教えてください。

Facebookの個人アカウントに関しては、仕事上のお付き合いがある方に加えて、ワンパブの社長はどんな人なのかを知るために訪れてくれる人もいるので、ほぼ仕事関係のポストしかしていません。廣瀬有二という人間が注目されることでワンパブの認知拡大やイメージアップにもつながっていくので、ネガティブな発言は避けるなど、投稿内容には気をつけています。

一方、Twitterの方は、やはり仕事用としてツイートしていますが、言葉遣い含めてもう少しカジュアルな感じで運用していますね。以前、ワンパブ公式アカウントのツイートを引用ツイートしたとき、いいね!が5300以上ついて驚きました。その影響力を認識しながら、今後も、フレンドリーで率直な感想をつぶやいていこうと思っています。

ワンパブ公式には、これからも単なる一次情報にとどまらず、裏話やエピソード、世間の反応などで味付けして、読者やユーザーが親近感を覚えるようなツイートをしていってもらえればと思っています。

―今後も廣瀬さんとワンパブ公式の絡みをお楽しみに……ということですね! 最後に、今年にこだわらず、今後の夢や目標などをお聞かせください。

お客様から「期待通り!」ではなく、「期待を超えています」と言われるような商品やサービスを提供し続けたいと思っています。それを成し遂げるために会社をリードするのが、私の役割であり目標です。顧客の方々の期待を超え続ければ、自然とワンパブは拡大発展していくことになります。

―ワンパブのライバルはどこですか? と尋ねると、「正直、思い浮かばないんですよ。それくらい、事業が拡大していて、ひとつのパブリッシャーができる範囲を超えていると思うので。それぞれの分野ごとにライバルはいるけど、会社としては思いつかないな」と廣瀬さん。これからも事業拡大をはかり、唯一無二のパブリッシャーであり続けてほしいと思います。廣瀬さん、ありがとうございました!

もっと知りたい! 廣瀬さんへの一問一答

Q.子どもの頃の夢は?

A.文章を書くことが好きだったので、小説家やエッセイスト、脚本家などになりたかったです。

Q.企業のトップに立つことをイメージしていた?

A.新卒入社後、雑誌の編集部に配属されてからしばらくは、編集というクリエイティブ職に携わりました。そこで先輩はもちろん、後輩にも自分よりスキルやセンスがある人がたくさんいる事実に直面し、編集職でトップを目指すのは無理だなと痛感しました。「だったら、マネジメントで頑張ろう」と決意したのが、30歳をちょっと越えたくらいの頃です。それ以降は、組織運営や経営についてスキルアップのための努力を続けてきました。マネジメントを志したときから、トップのポジションはやはりイメージしていましたね。

Q.これまでの仕事で、最大の成功は?

A.難しいですね……。この仕事を辞めるときに、その答えがハッキリわかるのかもしれません。それまで保留にしておいてください。 

Q.反対に、もっともピンチだったことは?

A.これもなんとも言えないですね。締切に間に合わなかったとか担当雑誌が売れなかったとかいろいろな経験はありますが、ピンチって耐性がつくものなんです。過去のピンチは、ほぼ笑って振り返られます。そういう意味では、次に来るピンチが最大のピンチということになりますね。来ないことを祈りますが。

 Q.特技はなんですか。

A.30代から40代のころはパラグライダーをやっていました。上昇気流をうまくつかまえられれば、2000mあたりまで高度を上げることができます。ただ、今はマイパラグライダーも手放しちゃいましたし、スカイスポーツのリスクを考えると、もう飛ぶことはないでしょう。本当は、「ゴルフが特技です」と言いたいんです。でも、「趣味」とは言えるにしても、「特技」ですとは口が裂けても言えない腕前なのが悲しいところです。

Q.憧れの人は?

A.    大谷翔平選手です。熱いところもあるけど冷静で、礼儀正しいけどフレンドリーな感じもあって、チームにも貢献するし個人成績もしっかり残す。スケールが大きいうえにバランスが取れていて素晴らしいです。ワンパブにも、大谷翔平みたいな社員がほしいですね。二刀流どころではなく、三刀流四刀流の仕事をこなしてくれている人はいたりしますが(笑)。

Q.ストレスがたまったと感じたら、どんなことをして発散しますか?

A.もともとストレスはたまるタイプではないんですよね……。日々嫌なことや辛いことはありますが、「まあ、命を取られるわけではないし!」と思ってやりすごします。

Q.1日があと3時間増えたら、何をしますか?

A.フィットネスクラブに全然いけてないので、週3~4日は行って体を鍛えたい。筋トレと有酸素運動をバランス良く、が目標です。体を動かすことは昔から好きです。年齢はそこそこいってますが(56歳)、おかげさまですごく健康です。仕事のためにも、この体調を維持していきたいですね。

 (取材:水谷映美/撮影:我妻慶一)


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