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【バナナペーパー】ザンビアでの洪水

ザンビアは今、11月から始まった雨季がそろそろ終わりに近づく頃です。
この頃には、雨季入りに合わせて種まきや苗植えをしたとうもろこしや米などが一斉に芽吹き、畑を緑に染めていきます。

しかし今年は随分と村の景色が違っています。

今年2月に、世界的にみても史上最強規模と言われるサイクロンがアフリカ大陸に上陸しました。
隣国マラウイやモザンビークでは、200人を超える死者が確認されており、ザンビアのバナナペーパー工場がある農村部でも多くの被害が出ています。

暴風と豪雨でトタン屋根が飛び、あちらこちらの村が浸水し、天日干しで作ったレンガの壁は崩れ落ち、通常の生活ができない状態になっている人も多く出ています。

また村では、穴を掘っただけのいわゆる「ぼっとんトイレ」が一般的なため、洪水によってトイレが崩壊し、井戸の水も汚染される被害が出ています。

これから成長し、家族の食や収入を支えるはずの農作物も、その大半が水害でダメになってしまいました。ただでさえ主食エンシマの原料であるメイズ(白とうもろこしの粉)の価格が高騰している中、この被害は家計に直接大きなダメージを与えます。

そしてもう一つ、野生動物が多いこの地域では、川が氾濫することで、ワニやカバが村に迷い込んでしまうという危険もあります。また豪雨が続くと、これまでなかったところに川ができるといったことも珍しくなく、村人がワニやカバと遭遇し、襲われるといった事故が増えてしまうのです。


このような状況を踏まえ、バナナチームへの緊急支援として、メイズや食材、石鹸などの配給を行いました。今後、詳しい被害状況を調べ、必要な支援を行っていきたいと考えています。

緊急支援パッケージ

家だけでなく、多くのオフィスや工場にも水が入り込んでいます。
幸いなことに、ワンプラネット カフェの敷地内では、グリーン ファクトリーを建設した 2014 年~2015年にすでに気候変動への準備を行っていました。その結果、洪水による被害は比較的少なくおさえられています。

また敷地全体に、雨水を導く水路をつくりました。今や、雨季の頃には魚も泳ぐ小さな川になっています!また、5つのすべての建物とトイレは、60~90cmに床上げし建設しました。そして、土留めのための草をたくさん植え、水を蓄えるために1000本以上の木を植林しました。そういった取り組みのおかげで、自然の力を利用して、水を吸収する力が高まりました。

今後さらに頻繁に、大規模に起こるようになると言われる気候変動による自然災害に対して、中長期視点でさらに取り組む必要性も感じているところです。

SDGs目標13にある「気候関連災害に対する強靭性と適応力の強化*」(ターゲット13-1)、「気候変動に対処できる知識や能力をつける*」(ターゲット13-3)について、バナナチームや地域の人たちとアイデアを出し合い、取り組みを進めていきたいと思います。

*出典:ターゲット・ファインダー®︎日本語版


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