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洗濯表示が全部バツ!?どうしたらいい?

先日、友人がSNSにこんな投稿をしていました。

ある日出会った服。買う気満々。
だがなんと。水洗いできない。手洗いもNG
子育て中に汗をかかずに着るのは不可能。
一回ごとにクリーニングに出すのも不可能!!リアルに毎回クリーニングに出すんですか???
それともコッソリ手洗いするんですか???
教えてレーヨンの服をよく着る方‼︎

この方は買う前だったからまだいいのですが、買って着た後にいざ洗おうとしたら「洗濯表示が全部×!これって洗えないってこと~!?」と困惑してしまいますよね。

今回は、
・なんで洗濯表示が全部×の物があるの?
・洗うにはどうしたらいい?
・クリーニング屋さんは受け取ってくれるの?

について解説したいと思います!

1.洗濯表示が全部バツの理由

そもそも、なぜ洗濯表示が全部バツなのでしょうか。その理由を、全部バツになりやすい素材と合わせてご紹介します。

①シワになってしまう(レーヨン・キュプラ)

洗濯表示が全部バツになりやすい素材の代表格はレーヨン・キュプラです。どちらもシルクのような柔らかさを持つのが特徴ですが、水に入るとシワになりやすいという特徴があります。

シワになると元通りに復元するのが難しいという理由で×になることが考えられます。

②光沢がなくなる(キュプラ)

よく、スーツの裏地などに使われるキュプラは、水で洗うと光沢がややなくなってしまうという特徴があります。

なくなった光沢を復元するのはできませんので、×になることが考えられます。


③伸びたり縮んだりする(レーヨン)

レーヨンは、型崩れしやすい素材なので、洗った後にハンガーなどに欠けると、1.5倍くらい伸びてしまった!!とか、逆にごしごしハードに洗うとクシャっと縮んで戻らなくなった!なんてことがあります。

こうなると元に戻すことはできないので、×になることが考えられます。

④色が出てしまう(革)

革素材も全部バツになる代表格ですが、その理由の1つが色が出てしまうことです。革は水に入れると必ず色が出ます。その色が他の服に移ってしまったら大変です。

取扱いが難しいのでバツになることが考えられます。

と、素材別の特徴も確かにあるのですが、洗濯表示が全部バツになる理由は他にあります。

2.洗濯表示が全部バツ=洗えないではない!

実は、洗濯表示はかなり慎重に設定されています。

その理由は、

「表示に書いている洗い方であらったのに、こんなことになっちゃったよ!!!」というクレームを回避するためなんです。

例えば、綿素材なのに水洗いバツだったり、ウール100%でも洗えないという物もあります。普通に考えると綿は自宅の洗濯機で洗いますし、ウールもクリーニング屋さんで洗いますよね。

このように、万一のクレームのリスクを回避するために洗濯表示は考えられているのですが、

逆にいうと、多少シワになってもいいや!縮んでもいいや!と肚をくくれるなら、決して洗えないという物ではないのです。

3.おうちでの洗い方のポイント

ここからは、肚をくくれた方向けのお話です(笑)おうちでできる洗い方をご説明します。

ですが、「レーヨン・キュプラ 洗い方」等で検索すると、他の方がかなり詳細に書いている記事もございますので、詳しい洗い方はそちらを参考にしてくださいね。

ここでは、どの洗い方にも共通して大切なポイントだけをお伝えします。

①洗う前に絶対やること

デリケートな素材を洗う場合、いきなり水にドボン!はやめてくださいね。その時点で取り返しのつかないことになります(笑)

まずは、水で濡らした布等を目立たないところに押し当ててみて、色がでないか、素材に変化がないかを必ず確かめてください。

そこで色が出た場合は、洗ってしまうと色が抜けてしまう可能性が大なので、クリーニング屋さんに相談しましょう。

②無難なのは手洗い

洗濯機でも洗えます!という記事も見かけますが、かなりハードルが高いです。なぜなら、洗濯機は一度スイッチを入れると途中の変化がわかりませんので、出たとこ勝負になります。蓋を開けて、洗濯機の洗いに耐えられてたらOK!もし耐えられなかったら・・・

泣き寝入りするしかありません( ;∀;)

無難なのはやはり手洗いがおすすめです。

③水ではなく、洗剤水に入れる

あまり知られていないのですが、衣服へのダメージは水>洗剤水なんです。服を水に入れる前に必ず洗剤を水に溶かしてから服を入れましょう。

さらに柔軟剤も少量入れるとさらに◎

エマールなどのおしゃれ着洗剤は、洗剤と柔軟剤の成分が混ざっています。そちらを使ってもいいですし、ない場合は洗剤+柔軟剤を混ぜることで代用できます。

④軽く押し洗い&すすぎ

洗剤水に衣服を入れたら、軽く押しましょう。漬け置きでもいいのですが、押すことで、繊維の中から汚れが出て、洗剤水が循環します。

すすぎも同様で、水+柔軟剤に入れたら軽く押してあげるとすすぎ性がUPします。

⑤干すときは必ず平干し

干すときは、ハンガーではなく必ず平干しをしてください。伸びる素材の場合、ハンガーで干してしまうと、服自体の重さで下に伸びてしまうことがあります。

こういう物が売っていますので、是非ご活用してくださいね。

⑥アイロンかけるときも、まず目立たない所で試す!

最後にアイロンをかける時も、熱に耐えられるか、目立たない所で試してからかけてください。

まずは、あて布(服の上に別の布を置いて、その上からアイロンをかけること)をしてからアイロンをしてみてくださいね。

4.クリーニング屋さんで受け取ってくれる?

もし、自分ではできなそうと感じた時、クリーニング屋さんでは受け取ってくれるのでしょうか。。。

その答えは、「お店によります・・・!!」としか言えません(;´∀`)

洗濯表示が全部バツの物を洗うのは非常にリスクがあるのはお店も同じです。洗って何かあったら全て自分たちの責任になってしまいます。

なので、「これは受け取れません」というお店も少なくありません・・・。

では、one moreさんはどうなの?と申しますと

全て受け取ります!!!

地域でも、他のクリーニング屋さんから「うちでは受け取れないけど、one moreさんならやってくれんじゃないかな」とよくご紹介を頂きます(笑)

ですので、もし他に頼めるクリーニング屋さんがない!という場合は我々にお任せください!

LINEにてご相談頂いても大丈夫です!

5.完璧な素材はない。

いかがでしたでしょうか。ここまでお読みいただきありがとうございます。

・洗濯表示は非常に無難に作られていること
・クリーニング屋さんでも受け取ってくれないことがあること
・でも、多少我慢すれば洗えないことはないこと

をお伝えしました。

洗濯表示が全部バツの物が売られてしまう背景って、素材としてはとても着心地がよくて人気だけど、洗濯が難しいから。

洗濯もできない物を売るな!!
という方もいらっしゃいますが、レーヨン・キュプラだから出せる柔らかさや着心地がよかったりするんですよね。

柔らかい素材はやっぱりもろいし、柔らかくて丈夫な素材は値段が高い。

そして着ることで服は傷んでいく。

この世に完璧な素材はありません。

なのに、完璧を求めるがゆえに、それができないから予め予防線を張る。その結果が洗濯表示全部バツの物が売られているという矛盾を生んでいるように思います。

それを踏まえた上で、衣服ともお付き合いしていきたいですよね。

私達がその一助になれたらとても幸いです。
お読みいただき、ありがとうございました。

宅配クリーニング クリーニング師 久保


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