見出し画像

これからの時代のブランド、そして経営者はどうあるべきか。 〜あの炎上事件から学ぶ「ブランドが壊れる時」(その5)〜

こんにちは。
8millionsの阿部です。

老舗和菓子屋の元社長、W氏の炎上騒ぎの考察から始まって色々な話をさせていただきましたが、前回の記事のラストで僕はこんなことをお伝えしました。

これからの時代のブランディングに必要なもの、それは

「商品だけではなく、関わる全てのものを重視する思考」

つまり

「つながり」や「関係性」

これをどれだけ広く、どれだけ深く、どれだけ強くイメージし、そして行動に移せるか。それが最終的にあなたのブランドの強さに現れる。

逆に、この思考ができない、もしくは弱い方は、今後成果を上げることは難しいだろう。

前回の記事より抜粋

なぜそう言えるのか?
その理由を今回お伝えしていきます。

W氏のように破滅したくない方、必見です。


消費者が求めているもの

と言っても、もう前回までの記事4つをお読みいただければ、勘のいい方はお分かりかと思いますw

僕が考える回答は

消費者が重視するもの、すなわち価値観が変わってきている。

というものです。

例えば過去記事(その3)

「いいもの」の定義が変わってきている。

とお伝えしているようなことですね。


「情報化社会」に生きて

これを別の言葉で表現するのであれば

「いいもの」と判断されるために必要となる「情報」が時代とともに変化してきている。

と言えます。

例えば「和菓子」で言うのであれば

・どんな味か
・どんな材料を使っているか
・どんな製法で作っているか
・どんな見た目か
・どこで製造(販売)しているか
・環境にどんな配慮をしているか
・どんな人が作っているか
・どんな人がどんな評価をしているか
・・・

などなど、ひとことで「和菓子」と言っても、そこには様々な「情報」という要素が含まれています。

そして過去は特に重視されなかった情報が、今になって注目されるということは、時代の変化によって起こりうることです。

さらに言えば、現代はインターネットの発展によって、この「情報」がより簡単に、より広がりやすくなっている「情報化社会」です。

よって、こういった「情報」の重要性を軽視してしまう、つまりある種の「ブランド・インテリジェンス」のレベルが低いと、結果として商売が成り立たなくなってしまいかねません。

それは今回のW氏が起こした騒動、そしてその後の状況を見ていただけたら理解して頂けるのではないでしょうか。


あなたは、何を提供しているのか?

今回W氏が炎上しましたが、こういった騒動は彼だけではありません。

・人気ラーメン店の店主によるスタッフへの暴力事件

・大手テレビ局社員による痴漢犯罪

・某大学の体育会系部員による婦女暴行事件

ちょっと調べただけで、こういった事件は山ほど出てきます。

あくまでも個人的な見地ですが、彼らは「自分が何を提供しているのか」を本当の意味で理解していないのだと思います。

・ラーメン屋はただ旨いラーメンを出せばいい。

・テレビ局はただ面白い番組を放送すればいい。

・アスリートはただ試合で活躍すればいい。

何もわかっていない。

その結果、W氏は社長を退任し、ラーメン屋は閉店し、社員は退職し、部員は退学処分となった。

認識の甘さが行動に現れた結果です。


自分が提供しているものは何なのか。

専門用語で言えば「コンセプト」

それをW氏をはじめ、こういった方々は今一度考えるべきだと思うのです。


あなたは、彼のようになりたいですか?

過去回でもお伝えしているのですが、

今の時代の消費者は「良い商品」というものを判断する際に

「商品そのもの」

だけではなく

「商品そのものにつながる各種情報」

を含めて判断します。

だから商品そのものがいいだけでは足りない。

経営者やマネージャーの立場の方は、これを肚の底から理解しておく必要があります。

もし理解できていないと・・・

厳しい言い方かもしれませんが、W氏のようになるだけです。


あなたはW氏のようになりたいでしょうか?

「Yes」と答える方は恐らくいないと思います。

では、あなたは何を考え、どのような行動をするでしょうか?

是非一度きちんと時間をとって、考えてみて欲しいのです。


商売とは、あなたの周りの人を、そしてあなた自身を笑顔にするものです。

周りの人やあなた自身を傷つけてしまうものではありません。

これはどんな分野の商売であっても同じだと僕は考えています。

どうかあなたは、笑顔を生み出す商売をされますように。


ここまでお付き合いくださいまして、ありがとうございました。


8millions 阿部 龍太

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?