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農夫のように

農夫のように

「「プロボノ」とは、ラテン語の“pro bono publico”(公共善のために)の略で、社会人が仕事を通じて培った知識やスキル、経験を活用して社会貢献するボランティア活動全般を指す言葉です。米国や英国の弁護士が始めた無料の法律相談が発端となって、他分野へ波及。近年は、企業が社員のプロボノ活動を組織的に後押しする動きも見られ、資金力や組織力に乏しいNPO(民間非営利団体)に、自社の人材を提供するといった形で実践の場が広がっています。」日本の人事より

数年前に、
いくつかのプロボノに取り組む団体のプロボノの説明会に参加していました

当時は、まだ労働行政にいましたが、

プロボノとは?

を知りたいと、上野や渋谷で開催されたイベントに参加させていただきました。


難病患者の就労や就労支援に、すでに成されていたり、成熟し、取り組みが進展している領域にうかがっては

場合により、数年ボランティアで就労相談や集まりに参加させていただき、そこで得た知見をこちら側(難病患者の就労支援)にもってくる…

そんなことを意識しながら、
そうした機会に、あちこち情報収集し、話をうかがいながら、開拓し、それを他県のサポーターと共有するようにしていました。

当時、あまりサポートの情報や前例が少なかったため、支援者が困っていたんですね

47都道府県のなかでも、大都市圏は、先に取り組みが先行して始まったため、
ノウハウが増えていったため、
全国のサポーターさんから、時々ご相談の電話をいただいていました。

こうした支援開始の創世記みたい段階に携わらせていただいて、取り組んでみて思ったのは、
最初に、ある程度、既に体系化されている支援の情報を、地域の支援者に提供する
基本的な支援については、ある程度はマニュアル化し、基本的なノウハウについては、全国的に情報を整備するなどによりサポートの一定の質を維持するなどの取り組みの必要性

ノウハウがたまってきた今は、難病患者の支援者のためのより実践ガイドブックのようなものの整理により、
都道府県に約1人の、サポーターをサポートするなども、可能かもしれません

意外と直接お話をしてみますと、
地域のリソースを活用されていない都道府県もみられ、
また、1人体制の都道府県の場合、なかなか何が不足しているかも、わかりにくくなります。
医療度が高い場合、専門援助部門のスタッフが、そうした支援の情報をもっているかどうかも、
難しいのは、再雇用を繰り返す難病患者就職サポーターが、その職場ではやがて長い職員になります。
専門援助部門の正社員は2年程でジョブローテーションされいなくなります。
また、新しい職員がきます。労働局の担当者もローテーションしていきます。
非正規職員も多いため、基本的に研修機会がない、…数センチにもなる膨大な情報共有のペーパーは、回遊魚のようにぐるぐるとまわっていますが…

情報がアップデートされる要素は、個人的に取り組むかどうかにより、差ができ、

ゆえに、再雇用を繰り返す難病患者就職サポーターのやり方が、いずれにしても、その地域の支援の'あり方'になっていく傾向がみられます

1人の担当者のやり方、労働局、その担当者の考えや意向、地域の支援機関との関係性、
意外と狭い範疇の影響さえ受ける場合がみられることもあるため、

地域差、そのローカルルールを地域に認める場合にも、もう少し、中央で担える役割があるのではという実感があります
また、ブロックで話し合える機会を設けてみる、など、他の取り組みを知り、共有できる機会なども、先行する事例からも、有効かもしれません

地域の難病患者の連絡協議会がない県もあり、地域の支援関係者が就労の話をしっかりとする場があるのかどうか、

そういうプラットフォームの整備まで難病患者就職サポーターがするのは、なかなか大変です。

結果、困るのは自分たちで、相談にこられる患者方々のため、

何とかしよう、と
難病連絡協議会はありましたが、

自主的な勉強の場として、
有志の難病患者就職サポーターに声をかけあい、定期的に集まれる、勉強会をスタートしました。

これは皆の声、必要から生まれました。

中には毎回新幹線でかけつけるサポーターもおり、
そのため、ある程度の地域で、どんな支援が行われ、何に困り、どんな情報が今必要であるのかを、知ることができたため、

好事例から見えてきたノウハウ、
課題や困難事例の地域資源の活用や、連携の仕方、どんな教材やソースが利用できるか、
個人情報には気をつけ、話ができる範囲で、地域のリソースの活用なども、共有しました。

私が難病患者就職サポーターに着任した当初は、まだ、
地域障害者職業センターを難病患者も利用できる、という情報も、難病患者就職サポーターの間でも、アクティブに利用されるほど
認知されていませんでした。

年に一回の厚生労働省で開かれる難病患者就職サポーターの研修の際に、どんな資源・支援が活用でき、難病患者の就活、その準備にも有効であるか、
全国の難病患者就職サポーターの皆さんにお話をする機会をいただけたため、
サポートのために開発したツールの説明とともに、お話をさせていただきました。(医療現場での就労支援・地域障害者職業センターの職員もしていたため、既存の支援体制はある程度把握できていました。)


現状には、どんな仕事にも、制約や困難がありますが、制約があるなかでも、できることがある…


前例がないと、
前にすすめない理由になるため、

小さな事例でも

つくる

その為、次にはじめたことは、

研究発表の場に、行政の事例を出していくこと、

許可をとり、記事、研究発表会に、地道に発表をさせていただきました。

これで内部の取り組みが公共に提供でき、
前例ができましたので、
さらにやりやすく、

話しやすくなります


試行錯誤
トライ&エラー
成功の火種を創る

小さくはじめて
育てる

やがて、25%程の人が
知ると、空気がかわる、と言われます


相談者の切迫した状況が、
私や私たちのモチベーションになっていました。


そんな危機感から、
夜は、難病以外の就労支援のイベントや研究会、勉強会などに参加したり、領域をこえ、疾患横断し、
支援関係者と共有をする…をこの何年も繰り返していましたが、

しかし、今は、クラブハウスなどもあり、
リアリにあちこち、移動しなくても、情報を得られる機会が増え、
また、全国のサポーターも、zoomを使って、主体的な地域の勉強会などもカジュアルに開ける

公務員や省庁の職員もクラブハウスを利用されています、

小さなイノベーディブなアクションが
未来を切り開いていく可能性

小さなアクションには、
小さな希望の空気も抱擁し
自走にかわるモチベーションにも変わっていく可能性を内包してみえます


前例は小さく放り込み

変化のタネを蒔く

それが、希望をタネでもあるんじゃないかな、と

希望のタネを協働しながら、
蒔いていけたらと思います

耕して、蒔く、


農夫のように


難病患者の就労支援、就活、働く準備、書類作成、使えるサービスや支援機関、整理の仕方等、難病患者の就活について、当事者の皆様をイメージしながら、元難病患者就職サポーター、リワーク支援、医療現場での支援の体験と実践に基づいて書かせていただいています。