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介助入浴から自立浴への道

「こんなに殿様みたいにして貰ってありがとう。家では家来なのに(笑)」

「いいんだよー!出来ない事はなんでもするからね。遠慮しないでー」

介助入浴のお部屋でよく聞こえて来る会話。


私が入院しているリハビリ病院の介助入浴のお部屋はかなり広くて、部屋の奥に1人用の湯船とゆったり椅子などが置ける広さの洗い場があるお風呂場が4つ。

一つ一つのお風呂場の脱衣所はカーテンで仕切られています。
その脱衣所は、効率良く入浴出来るように(脱衣している間に、別の方が入浴中みたいな)半分にカーテンて仕切られていて車椅子で入っても余裕の広さ、動線はしっかり確保されて恥ずかしい思いをする事は全くありません。 
介助士さんか看護師さんが、脱衣から入浴まで全て見守り、必要な所は介助して下さいます。 


脱衣所の外はドライヤーをかけたり、爪を切って頂いたり、ホッとしたりするスペースもあります。
かなり快適。

私も入院当初は冒頭のご婦人が仰ったように思ったなぁなんて思いながら、最近は慣れたものでサクッと入浴をすませ、テキパキとドライヤーをかけて、さっさとスキンケアをしにお部屋へ戻ります。


介助士さんや看護師さんの見守りの元で行う介助入浴の次のステップは『自立浴』
一人て入浴です。

足元がふらつかず、きちんと自分で洗える、一人でも危なくないのが必須要件。


お正月気分もすっかり抜けて来た頃、一人で気兼ねなくお風呂に入りたいよねと気遣ってくれる理学療法士さんが、洗い難い背中は洗う道具次第でなんとかなるかも…と、道具を作業療法士さんに教えて頂き使い方のコツも教わり、妹に100均で買って来て貰って、自立入浴評価へ。

三つ編み状のボディたわし
輪になった部分を左手にかけて腰あたりで固定、
右手を動かして背中や右脇の下辺りまで洗う作戦。
右肩はなんとか左手でとどくのでは?と(甘かった)


1/13 初めての自立入浴評価は、
右肩がよく洗えていないから、もう少し左手に力が付いて動くようになってからに。
で、自立入浴は一旦見送り。
いつも介助入浴を手伝って下さる看護師さんからは、焦らなくても大丈夫。
もう少しだからと。
100均で買って来て貰ったナイロン製のボディたわしは、水を含むと思いの外重かった…
やはり、持つ力とそれで擦る力が必要なのは自分でもひしひしと感じた。


あれから約2週間。
たまたま、病院のバスタオル&タオルセットをお借りして介助入浴へ。
お借りしたナイロンタオルが、長方形の薄い垢すりタオル。ゴリゴリしちゃうなぁ(ちょっと苦手)と、思いつつ思いっきりゴシゴシ。
以前よりしっかり握れるようになった左手でその薄いナイロンタオルを持って右肩をおさえたら、
「あれ?行けるかも?!」
「わ!擦れた!!めっちゃ擦れる!!」
見守る看護師さんもびっくり。
「背中は?背中も大丈夫じゃない?」

恐る恐るタオルを広げて左右の手で持ってゴシゴシ。出来た!!


その次の介助入浴で一番シビアな看護師さんのお墨付きを頂いて、晴れて2/6 自立入浴評価の運びとなりました。
もう、お墨付きを頂いてるから2度目の評価は確認のみ。評価後すぐに自立入浴の時間の予約を入れて頂き終了。

(火)(木)(土)の夕食後にお風呂に入れる事になりました。良かった〜


療法士さんを始めみなさんが、
何かがステップアップする度に一緒に喜んで下さるのも嬉しい。


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