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【エヴァ考察】 海と陸のはざま、渚カヲル

今回は渚カヲル君に関するプチ考察です.
以下、シン・エヴァのネタバレありますのでご注意下さい.

1.狙い

本稿は主として次の台詞を検討するものです.

加持「渚とは海と陸のはざま.第1の使徒であり第13の使徒となる、人類のはざまを紡ぐあなたらしい名前だ」

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イケメンがさらっと言い切るからか、どういうことだと突っ込む隙を与えません.あらためて考えるとわかるようでモヤモヤします.

2.新劇場版における使徒と人類

ここでは使徒と人類が人類補完計画においてどのような関係にあったかを理解することから始めようと思います.

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ゲンドウ「知恵の実を食した人類に神が与えていた運命は2つ.生命の実を与えられた使徒に滅ぼされるか、使徒を殲滅し、その地位を奪い、知恵を失い、永遠に存在しつづける神の子と化すか.我々はどちらかを選ぶしかない」

この台詞では、①神が用意するシナリオ上の②人類の運命が述べられています.上述の関心から重要と思われるのは、②において使徒を殲滅して人類が支配者となるシナリオがあることです.また次のカヲル君の台詞を見てみましょう.

(Q・C-0812B以下)
カヲル「しかし、リリンは自らではなく世界の方を変えていく.だから自らを人工的に進化させる為の儀式を起こした.古の生命体をニエとし、生命の実を与えた新たな生命体を造り出す為にね.全てが太古よりプログラムされていた絶滅行動だ.ネルフでは、人類補完計画と呼んでいたよ」

2人の発言を人類進化(神化)の観点からまとめると、使徒の地位を奪った人類は、生命の実を与えられた新たな生命体、神の子になるということになります.


3.はざまさん

さて、そうした人類の行く末は実際にどこまで進行していたのでしょうか.使徒殲滅はQですでに完了しています.残すところ「すべての魂をコアにかえ、エヴァインフィニティと同化させるフォースインパクト」(ミサト)のみです.

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ここで冒頭の加持の台詞にゲンドウ・カヲルの説明を組み込んで理解すると、次のあまりに即席丸出しの図のようになります.


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ヒトが新たな生命体に生まれ変わるため殲滅しなければならない、避けて通ることのできない存在=使徒.カヲル君はその最初(第1)と最後(第13)を担うことで、いわばヒトと新たな生命体(ヒト)の間に横たわる存在でした.人類補完計画という物語でまさしく渚という名の通りの役回りだったわけです.

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実際の補完計画はシンジ君の「NEON GENESISネオンジェネシス」で終わるわけですが、図の右側にその「世界の新たな創世」を入れるだけで支障はないでしょう.
案外、カヲル君が第13使徒にとされた理由というのは、その名の通りの運命を仕組まれていたというものかもしれませんね.

今回は以上になります.最後まで読んでいただきありがとうございました.
ご意見・感想お待ちしております.

今回も台詞助かりましたありがとうございます↓

画像:©khara/Project Eva.

※修正(2021/9/11)
文意が取りづらいため人類補完計画に関するミサトらの会話部分を削除するなどの修正.

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