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米津「Flamingo」は菅田将暉の歌だと思ってる/落語好きのヒトリゴト

おいおい、何を言い出すんだこいつは!・・・と思われた方に先に謝っておきます。まあ個人の妄想です。確固たる証拠があるわけではありませんが、気になる方は読み物としてお付き合いいただければ。

米津「Flamingo」について、いろいろ考え始めたのは「死神」がきっかけでした。だいぶ時間に余裕がある方は前記事もみていただけるとありがたいですが、そうでもない方はスっと下の方に進んでください。

米津さんは「死神」という落語の演目をテーマに選び、様々なバリエーションのあるオチの中でも「死神がロウソクの炎を吹き消す」談志師匠バージョンをモチーフにするなど、かなりの落語好きであるようにお見受けしました。

その彼が「Flamingo」公開後のインタビューで「民謡にコネクトして、最終的に島唄や都都逸のようなものになってきた」というようなことを言っていました。

私の中では都都逸と「Flamingo」は結びつかないものだったのですが、あることに気づいて少し考えが変わりました。

それは「カラス」です。

都都逸の中で最も有名なものの中に「三千世界」と呼ばれるものがあります。

「三千世界の 鴉を殺し ぬしと 添い寝が してみたい」

高杉晋作が作ったともいわれるこの都都逸は落語「三枚起請」のサゲにも。

「三枚起請」の「起請」とは、誓約書・契約書のようなもの。「三枚起請」では3人の男に「起請」を渡し、結婚詐欺的にだましていた遊女が嘘を暴かれ追いつめられる。男たちが「起請の約束を守らないと熊野のカラスが三羽死ぬというじゃないか(それくらい悪いことだ)」と詰め寄ると

遊女「私はこの世のカラスをみんな殺してしまいたい」

男たち「カラスを殺してどうする?」

遊女「ゆっくり朝寝がしてみたい」

・・・と「三千世界」の仕込みオチ(前もってそれとなく説明しておいた上でのオチ)となっています。

私は米津さんが「Flamingo」に入れ込んだとしたらこの「三枚起請」なのかと最初は考えていたのです。

ところが先日、落語の演目でもうひとつ、「カラス」にかかわりのある有名演目に思い当たりました。

それは「明烏(あけがらす)」です。

女遊びを知らない若旦那をだまして吉原に連れ込んだ男たち。人気の遊女に気に入られ、しっぽり一夜を過ごした若旦那に比べ、男たちは遊女に振られ、朝方には立場が逆転しているという、こちらは「逆さオチ」で締める演目です。

この落語「明烏」は新内節の「明烏夢泡雪」という楽曲がもとになって作られたものです。

米津さんが「民謡にコネクトして」というあたりは、このあたりだったのかもしれません。

で、なんでこれが菅田将暉と結びつくのか。出てるんですよ菅田将暉。

映画「明烏」(2015年公開)に。

ストーリー自体は落語「芝浜」をベースにしているんですが、明け方まで働いて帰るホストをカラスに見立て、タイトルを「明烏」としたそうです。

「Flamingo」について「対面に人はいなかった」とも言っている米津さんですが、「灰色と青」での競演以来、米津さんと菅田さんの親交の深さはANNを聞いていても伝わってくるものがありますよね。

こっからはもう、さらに妄想なんですが、米津さんが芸能界を「吉原」に、その中でも大人気の菅田さんを「花魁」にそれぞれ見立て(菅田さんは2014年に映画「海月姫」で女装男子を熱演)、菅田さん主演の映画「明烏」からのインスピレーションで新内節「明烏夢泡雪」、都都逸「三千世界」を取り込みつつ、「Flamingo」に至ったのでは、なーんてw

はい。自分でも暴論だというのはわかってますよ。でも、落語好きとして妄想するくらいは許してくださいなw

ちなみに落語の世界では「フラ」という言葉があります。意味としては「言葉では表現しがたい愛嬌や魅力」のことを指し、「アイツはフラがあるね」なんていう風に使います。

菅田将暉さん、「フラがある」役者さんだと思うんですがねー。

・・・すんません、ファンの方からのお怒りの声に配慮して、この言葉で締めさせていただきます。

信じるか信じないかは、アナタ次第です!!

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