乳酸菌で心が整うとは
乳酸菌は日本人の体にとって特別なものだと、漬物びとの仁くんは言う。
身体に良い菌は色々あるけれど、それらのバランスをとって活躍させやすくするのが乳酸菌だそうだ。例えばお味噌や醤油、日本酒を作る麹菌。甘酒や塩麹も人気で、最近は食している人も多いと思うけれど、良い乳酸菌が絶対的に足りないらしい今の日本人は、麹菌ばっかり摂っても身体に活用することができないんだと。
夏の縄文漬け、柴漬けの講座のときに仁くんから聞いたそんな話を、旅の途中に名古屋のりさちゃんにしたところ、ええっ!という顔をする。
「私最近、麹がいいってたくさん食べすぎたらお腹壊した」って言うのです。
そうかー、そう言うことなのかー。
昔の日本人は、お漬物を作ってお野菜を保存し、日常的に食べていた。
今私たちがスーパーで買って食べるお漬物とは違う。日本古来のお漬物があるという。乳酸菌の塊のようなお漬物。
そんなお漬物がある日脳裏に降ってきて、お漬物を作り始めた中川仁くんという方が、日本全国を回って教えてくれている。
今年の夏の旅の出発の前日に、仁くんに来ていただき夏の柴漬け講座を開催した。材料はキュウリと、野草と、塩のみ。特徴はとにかく空気を抜くため重石をガツンと載せること。
野草についた乳酸菌を、空気のないところでどんどん増やす。言うてみたら、キュウリは乳酸菌を増やすためにある。
遠く千葉や埼玉、なんと新潟からも講座に来てくれた15人の仲間たちと一緒に食事をし、話を聞き、漬物を漬けた。
柴漬けが完成していることを楽しみに、20日間の旅から帰ってきた。
心優しき隣人が、軒の下に樽を置いてくれていたので、取りに伺う。そう、この漬物、お外で保管でOKなの。直射日光が当たらないなら。むしろ、お外の方がいいかも。漬物って自然の営みなので、臭いが出ちゃったり、ちょいと小さな虫もついていたりする。お部屋の中じゃ嫌だけど、外ならまあそんなものよね、と思える。
重石を取り除いて、開けた漬物は。
ぺちゃんこに萎んだキュウリ、野草がやはり小さくなって乗っかっているのを取り除いて出してみると、ツヤツヤしたキュウリはいかにも生きているかのよう!
スライスして食べてみると、なんと爽やかな酸味!!
生きているものを食べている、という感覚がある!美味しい!
この暑い今年の夏、食べたいだけ柴漬けを食べよう。
半年食べ続けると、お腹の中がほんわりと温まって、身体は快調、心も穏やかになるとか。
漬けて2ヶ月後くらいが一番美味しいらしい。9月の末ね!うおー、楽しみ!
それもすごいのが、完全に発酵したら、シーラーでしっかり空気を抜くと常温で保存できるんだって!シーラー買う!分けて欲しい人にも送ってあげられるのが嬉しい。
寒くなったら、糠入りの冬の縄文漬けに戻る。夏の間は糠がアルコール発酵をするので、お休み。12月ごろから、さらに深い味になったものを再び食べることができる。それも楽しみ。
あ、あとは酒粕と塩だけで漬ける本物の奈良漬もあるんだってー。ヤバいなーーー絶対好きなやつやなーーー
11月以降に、また教えてもらお!
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